BON CHEMIN(ボン・シュマン)
2007年 12月 04日
とても、静かで落ち着けるお店で、料理も美味しく、良かった。
全部で席数が22席の小さなお店で、誠実に美味しいフレンチを作っているという感じのお店。
このように、駅からも遠い住宅地で、良くお客がいるな~と思うが、その日曜日のランチも予約でほぼ満席であった。
五本木まで遠くからわざわざ食べに来る人はほぼいないだろうし、お客さんの殆どは、近所の人たちかしら?
(住宅地で、これだけのお店が近隣の人たち相手だけで続いているというのは、目黒という地域の高級さを表わしているのかも)
ランチは、1800円と3000円と二種類。
1800円は、全てお任せ、3000円は、オードブルとメインを数種類の中から選ぶことができる。
アミューズは、キッシュ。
焼きたて・出来たてで美味しかった。
オードブルは、トリップに惹かれて、トリップのリヨネーズ風だったかを選んだ。
でも、出てきたものは、私の予想に反していた。
一面の美味しそうな生野菜の下に、トリッパが敷き詰められていた。
「トリップ」とか「トリッパ」は、「煮込み」しか食べたことがなかったのだが、ここのトリッパは、煮〆たような感じの、おつまみ風のものであった。
何だか、帆立貝のひもを思い出す、食感。
美味しいけれど、何だか、余りに予想に反したので、肩透かしを食った感じ。
トリッパのおつまみ風はそれ自体普通に美味しいし、野菜は全て有機野菜とのことで、これまた美味しかったし、量もたっぷりだったので、食べ終わった後、満足感はあった。
(どうも、この料理はこのお店の一押しの料理かも。というのは、私たち以外の他のテーブルでも、この料理を取る人ばかりだったから)
これは、本当に美味しかった。
蝦夷鹿は、フレイク状というのか、予め細かくしたのか、煮ているうちにフレイクになったのかわからないが、とても柔らかい。
ジビエなわけだが、野性味が、濃厚ではなく、軽かったし、食べやすかった。
ソースは、赤ワインの煮詰めたソースの上に、あみがさ茸のソースが散りばめられていた。
パイも美味しく、全てが調った一品、しごく満足。
(詳しい人の話では、「この一品は、『ビストロ料理』ではなく『フレンチの一品』」とのこと)
デザートは、チョコレートケーキの生クリーム添え。
何でも、このお店は、ランチの形式を変更し、値上げをしたとのこと。
以前は、デザートの盛り合わせか、一品チョイスができたらしいが、今は、それがなくなったらしい。
このコースで、3千円で、以前の2800円から200円しか上がっていないが、デザートが貧弱になったとのこと、それは悲しい。
ただ、最近、新聞を読んでいると、全ての食材の価格が上がっているとのことであり、やむを得ないのかなと思う。
食べ終わった後の満足感、食べたものを思い出し、その素材や量を考えると、3千円にふさわしいか、十分なコースであったと思える。
右の写真は、最後シェフが見送ってくれたところを写したもの。
住宅地にあるから、下町のお店と比べたらせせこましくないつくりだし、車の音もしないとても静かな環境での美味しいランチは、憩えたし、満足の行くものであった。