先日、急にイカの塩辛が食べたくなって、「とりあえず、
桃屋の
いか塩辛の瓶詰は、急場しのぎとして、役割を果たしてくれる」と思って買ってみたのだが、それは間違いであった。(笑)
蓋を開けて小皿に出して、食べてみたら、しょっぱいの何のって、こんなしょっぱい塩辛、食べたことがない。(確か500円くらいの値段)
今時、一般の食品として、ここまでしょっぱい食品を売っていること自体が信じられない。
何で、桃屋さんは、こんなしょっぱい塩辛出しているのだろうと不思議になったのだが、先日、テレビで桃屋の特集をやっていて、桃屋さんは、一度販売を始めた商品につき、レシピを直すことがないのだと言っていたっけ。
例えば、同じ海苔の佃煮でも、一番最初の江戸むらさきは、昭和20年代のレシピのままで、もっと甘口の海苔の佃煮のニーズが出てきた場合は、「江戸むらさき特級」とか「江戸むらさき ごはんですよ」というネーミングで元祖江戸むらさきはそのまま存続させて、他のレシピの海苔の佃煮を販売すると聞いた。
そうか、確か、桃屋のいかの塩辛は、1種類しかないし、発売年を調べると、昭和27年だから、家庭にも食料品店にも電気冷蔵庫がない時代のレシピだとわかった。
だから、「保存料を使用せず、冷蔵保存も考えず、多めの食塩で熟成させた、昔ながらの塩辛です、塩分は約17%です」と恐ろしい数字が書いてある。
ネットで、「桃屋 塩辛」と入れると、自然に、そのあとに「しょっぱい」が自動的についてきて、それで検索すると、
「昭和40年少年 かっちゃんのブログの中の桃屋の塩辛」を初め、圧倒的に、しょっぱすぎるという記事がたくさん出てくる。(一人とか二人、美味しいと絶賛されている方もいらっしゃるが)
メーカーお勧めは、この塩辛でお茶漬けと書いてあったので、お茶漬けで食べてみたが、それだって、しょっぱすぎて、私はだめであった。
そうか、電気冷蔵庫がなかった時代、保存料がなかった時代、こんなに塩分の強いものを食べていたのだと勉強になったけれど、もう二度と買わないと思う。(桃屋さん、ごめんなさい)
しかし、いかの塩辛は店頭に並んでいるのですぐに手に入ったが、桃屋の商品一覧表を見ると、塩分21%
「かつお塩辛」と塩分16.5%の
「鰹塩辛の酒盗」もあるみたいだが、まだ実物を見ていない、試しに食べてみたい気もする。(ま、でも、きっと手を出さないと思うが)
2022年8月17日追記
最近、この昔ながらのいかの塩辛を食べ続けている方2名の方から貴重な意見が入った。
「保存料を使っていない塩分高めの塩辛の方が、今時の色々な保存料を使った減塩の塩辛よりよほど美味しい」とか「真夏にこの塩辛で塩分を補給しながらでないと暮らせない仕事をしている」ということだった。
それらを読んで、確かに今でもこの桃屋の昭和27年当時の塩辛が今でも、常温の店頭に並んでいるということは、そういう味が好きな方とか、体調を万全にするために必要としている人がいらっしゃることがわかったと同時に、私は、最近の市販品のいかの塩辛の作り方との比較について、触れていないことがわかった。
そうなのだ、私は、この2年はいかが不漁とのことで、作らなくなったが、自分でイカをさばいて、塩と日本酒で塩辛を作って冷蔵庫で保管ことが多かった、それか、家の近所の魚屋さんで魚屋さんが作った冷蔵の塩辛を買っていたのだ。
だから、多分、従姉妹が推薦してくれた市販品の塩辛を買った覚えが1度だけあるけれど、それ以外は買っていないので、殆ど食べたことがないし、知識がないのだ。
ということで、私の桃屋の塩辛の記事は、単に「保存料を使わず、冷蔵で保存される」ことを前提とした塩辛との比較でしかなかった。
お二人の方のおかげで、昔ながらの保存の仕方で、作った桃屋の塩辛の価値を改めて理解できた。