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天性の「美味しい!状態に執着心」がある東京下町に棲息するおばさんのお料理・お菓子・道具・食材の他、散歩の記録を綴った日記です。by真凛馬


by mw17mw

浅草駅界隈-アンヂェラス

駒形の世界カバン博物館の後、オレンジ通りの方に行って、アンヂェラスに入ってみた。(食べログ情報はこちら
と言っても、喫茶店にも入らず、ケーキの売り場も買わないで覗いてきただけなのだが、お客さんが多く繁盛している感じ。
そして、ケーキのショーケースを見ると、向かって左側には、このお店の名物であるアンヂェラスという名前のバターケーキとか、昔懐かしいサバランなんてあって、最近、サバランなんて見なくなっていたので、うわ~、このお店にまだあるのだと感激。
そして、右半分には、イチゴのショートケーキとか、生クリームを使ったケーキが並んでいた。

その他、入口近くには、ホールのバタークリームケーキのお誕生日ケーキの見本が飾られ、注文すれば、作ってくれるみたいだった。

このお店の生クリームのケーキも、今の時代のおフランス帰りのパティシエさんが作るケーキからすれば、昔風のケーキかも知れない。
でも、相当昔の、バタークリームケーキから、生クリームになってから人気のあったケーキまでそろっているように見えた。
売り場の写真を撮りたかったのだけれど、買いもせず、写真だけ撮るのは気が引けて取らなかった。


浅草駅界隈-アンヂェラス_d0063149_20382134.jpg

アンヂェラスって、多分、地元に愛されているのかも知れないが、私の家や私からすると、浅草のケーキ屋さんの中では近寄らなかったケーキ屋・喫茶店であった。
というのは、アンヂェラスの2,3軒手前に、「ミカワヤ」というケーキ屋さんがあったのだが、そこは、不二家並みの生クリームと苺の高さのあるケーキが得意で、子供たちにはこちらの方がお誕生日のケーキとして人気があったと思う。(確か、スポンジケーキとスポンジケーキの間は生クリームと缶詰のみかんだったような覚えがあるのだけれど)
多分、その頃、「アンヂェラスはバタークリーム、ミカワヤは生クリーム」というイメージがあったのかもしれない。
そのミカワヤも、10年以上前に閉店してしまって、それを聞いたときにはとても悲しかった。

その他、雷門通りのちょっと前までモスバーガーがあったところに、「ナガシマ」という喫茶店があって、私の父は私が幼い時、良くナガシマで人に会っていた。
ここはコーヒーを取ると、小さなクッキーの袋をくれるのだが、それをおみやげに持って帰ってきてくれて、それも楽しみだった。
(ここも5,6年前だったか、閉店して、モスバーガーになったけれど、モスもすでに撤退してしまった)

ということで、幼い時から大きくなるまで、私とアンヂェラスとの接点は全然なく、たぶん、テレビ・雑誌などでアンヂェラスが取り上げられるようになって、わざわざ、アンヂェラスというお菓子を買いに行った覚えがあるだけ。

今回、行っても、外観とか全然実用的ではないし、多分、ちょっとオシャレして楽しむお店な感じがしたし、お値段も観光地値段と思えるものなので、もしかして、我が家だけではなく、地元民はそんなに日常使いしていなかったお店かも知れない。(それに子供たちのケーキは、バタークリームより断然生クリームの方が人気があるし)
と断定すると、本当の浅草っ子の人から、クレームが来そうで怖い。(笑)
でも、池波正太郎さんとか手塚治虫さんが愛したものがあるお店のよう。

浅草駅界隈-アンヂェラス_d0063149_20381881.jpg
その他、お店の外のショーケースを見たら、上段左から、フルーツポンチ720円、バナナパフェ770円、チョコレートパフェ770円、フルーツパフェ930円のサンプルが、本当に、昭和(と言っても戦後の)レトロっぽくて懐かしかった。
今見ると、こんな昔風のパフェなぞが、とても美味しそうに見えたのが不思議な気もする。

今、ケーキ売り場も喫茶店も、こんなに昭和チックなところは他にないかもしれないので、今の方がアンヂェラスの存在価値をひしひしと感じると思いながら帰って来た。

それにしても、フルーツポンチだけは結構デザインが今風に感じてしまうけれど、今時、メニューにフルーツポンチがあるお店ってないものね。
それに私もフルーツポンチってどういうものか、すっかり忘れていて、多分、細かい果物が甘い炭酸水に浮いているもの?と頭に浮かんだのは、ポンチがパンチから来ているから、炭酸水と連想しただけで、もしかして、私の幼い時も今のアンヂェラスのフルーツポンチも、炭酸水でなく、甘いシロップかも知れない。
もう何十年も飲んでいないから、わからない。

幼い時は、吉池の食堂とかで頼んだ気がするけれど、そんなに高いものではなかったような気がする。(だって、フルーツポンチなら、いつでも注文できたから)

ま~、本当に、昭和レトロなバタークリームなケーキやサバランから、生クリームたっぷりのケーキが揃い、喫茶店も、昭和レトロなメニューが多くて、今度是非何か買ってみたいと思えた。(実は、私はサバラン大好きなので、絶対食べたい)

浅草で、昭和っぽいケーキを食べたいのなら、大推薦できる。

Commented by 桃猫 at 2019-02-03 10:24 x
アリゾナが閉店した際も、寂しかったのですが、このアンヂェラスさんも、いよいよ3月で閉店らしいのです。個人的には永井荷風つながりで思い入れがあるのですが、そんな史実も今の観光客や若い人たちにとって、タピオカを超える話題ではないのでしょうね。つぶれる店が多く、実力のない新店がのさばる、これは世の常なんでしょうね。
Commented by mw17mw at 2019-02-03 23:47
> 桃猫さん
私も聞いてびっくり!です。入山せんべいにしろ、アンヂェラスにしろ、「浅草にあって当然」と思われるお店が次々と閉店するのですから、異様に感じます。
うまく会社組織にして商売を大きくして成功したところ以外、やはり、商売を継いでくれる子供たちがいないのかも知れません。
私、アンヂェラス、行きそこなっていたので、これから、是非何度か行きたいです。
ま、新しいお店もそれなりに淘汰されるでしょうが、残って欲しい古くからのお店がなくなるのは本当にやめてほしいです。
Commented by petapeta_adeliae at 2019-02-15 12:40
はじめまして。
切りイカのレシピを検索してこちらにたどり着きました。

亡父が上京し、初めてみた映画が101匹わんちやんで、
浅草で観たと聞かされました。当時は映画館に女性の姿を
みたこともなく、男性ばかりで101匹わんちゃんを観ている
光景を想像すると笑ってしまいました。
幼稚園の頃、父に連れられて浅草に行くと、
アンヂェラスに寄り、父は水分補給にとビールにチーズ、
私はサバリンが定番でした。
入山せんべい閉店したんですね。銀座の老舗飲食店の
おじいさんとやっ古に行くと必ず、入山せんべいを
買わせに走らせていました。最後に入山せんべいを
食べたのは一昨年の夏です。

慶樂飯店は残念でしたね。
出張で来た若者が、いきなり職場に寄り、美味しいのを
食べさせてと云うので、何が食べたいかと聞くと中国料理。
慶樂飯店しか浮かばず、注文も済みあとは待つだけ。
私の後ろの席から奇声を発するので彼が中腰で覗くと
海鮮おこげでした。それをも見た彼は「あれ食べたい」に
私は心の中で、食べ切れない。。。それに、彼は就職したて
だったのでゴチしました。初ボーナスでお返しにと
福岡「稚加栄」の明太子を送ってくれました。
それ以来、明太子ではここが一番好きです。
またお邪魔させて頂きます。
Commented by mw17mw at 2019-02-15 20:38
> petapeta_adeliaeさん
コメント有難うございます。
浅草に色々思い出がおありなのですね、それなのに、入山せんべいがなくなり、アンヂェラスがなくなるなんて、さぞ、信じられないことでしょう。(それに、全然言っていないのですが、追分という民謡酒場も昨年末で閉店してしまい、皆、ショックを受けています、本当に時代が変わるという感じで)
浅草はどういう風になってしまうのでしょうかね?
(それでなくても、ビートたけしが最後の浅草にゆかりがある芸人で、その後、出てきてないのですもの、先細りは必須だけれど、古いお店もなくなるなんてね)
慶楽の思い出も素敵ですね、私は残念だな~、いつでも行けると思ってはいけなかったのですよね、いくらでも行く機会があったのにね。(お、早いところ、アンヂェラスに行かなくては)
(「稚加栄」の名前、控えておきますね。)
また、是非、出てきてくださいね。
by mw17mw | 2019-01-17 23:21 | 飲食店・菓子店 | Comments(4)