日本のワインラベル表示が10月から変わる

所謂、ワインのラベルの表示基準変更が今年の10月30日から実施されるとのことで、説明会に行って来た。
そうしたら、制度変更の説明もあったが、何でも、山梨県だけが許されているGI YAMANASHIという産地表示についての説明もあり、そのことを含めて山梨県のワイン事情を、山梨県ワイン酒造組合の副会長である方が説明に来てくれたし、飲み方について試飲会もあって盛りだくさんであった。

<ワインのラベルの表示基準の変更>
実は、今、どうなっているか、私は知らない。(笑)
それがこの秋から、「輸入ワイン」「国内製造ワイン」、国内製造ワインの中で、国産ぶどうのみを原料都市、日本国内で製造された果実酒のみ「日本ワイン」を名乗れることになるとのこと。
他、色々細かい規則があるのだが、省く。

ただ、昨年、山梨県勝沼のワイナリーに行って、ムードに飲まれて、色々なワインの試飲をしたけれど、ふと、「あ、ここのワイン、値段から行っても、輸入の葡萄とかぶどう液を使っているに違いない、ただ、作った場所が山梨と言うだけなのだ」ということに気づいて、何も買わなかった。
ラベルが変らなくても、山梨のワイナリーに行って安いものは原料が外国産で、高価なものがきっと山梨産のぶどうを使っていることは想像ができるが、わかりやすくなって良かった。

<地理的表示「山梨」GI Yamanashi>
何でも、世界のワインの中心は、ロンドンで、ここで全て評価されるとのこと。
で、このロンドンで評価されるワインは、「地理的表示」がついていることが前提で、付いていないワインは、評価の外なのだって。
(ロンドンで評価されないワインは、世界的に流通しないらしい)
それで、平成25年に、国税庁が決めた一定の基準を満たした山梨のワインにつき、「GI Yamanashi」をラベルに表示することが認められ、輸出していたが、今回、もっと厳格化されたとのこと。(Yamanashiの表示は、ボルドーやシャンパーニュと同じで産地を証明している)

ということで、主に、山梨県ワイン酒造組合の副会長である三澤さんが説明してくれたが、この方は、どうも、娘さんが、最近よくマスコミに取り上げられている女性醸造家の三澤彩奈さんで、醸造家4代のうちの三代目のお父さんのよう。
私は、もう10年以上前になるが、初めて勝沼に行った時、偶然ではあるが、行きたかったほうとう屋さんが待ち時間が2,3時間だったので、そこから歩いて行けるワイナリーに行って、時間を潰したことがあった。
それが中央葡萄酒であるグレイスワインだったので、勝沼の中では、以前は、中央葡萄酒であるグレイスワインだけ、行ったことがあったのだ。(その後、団体バス旅行で昨年違うワイナリーに連れていかれた)
グレイスワインはとても素敵なワイナリーだったけれど、何せ勝沼には沢山のワイナリーがあって、ガイドブックを見ると色々なところが褒めてあり、グレイスワインがどのくらい素敵なのか、また、他なら、どこが良いのかわからないのだ、皆、良さそうに見えてしまう。
で、今回、グレイスワインの三澤さんが山梨県ワイン酒造組合の副会長だと聞いて、やはり、ここは大きさと古さからも、トップレベルのワイナリーなのだろうと思った。(少なくとも、彩奈さんが4代目ということだから、古さから行ったら相当なもの)
三澤彩奈さんは、勝沼で育った後、ボルドーに留学したり、南アフリカのワイナリーで働いて来た後、実家に戻り、甲州という品種で作ったワインで、世界的評価を勝ち取った。

お父さんのワインの話も面白かったし、娘さんが賞を取ったことには触れなかったけれど、「今、世界的に軽いワインが好まれる潮流がある」ということと、「日本料理に甲州で作った白ワインが合う」ということが、山梨の甲州という品種で作ったワインの追い風になっているとのこと。

また、何で、山梨県出身の根津美術館で有名な根津嘉一郎が財を成したか、また、山梨でワイン醸造が始まったかの話が面白かった。(山梨では嘗て養蚕が盛んだったので、それでできた絹糸等、明治時代、山梨から横浜に運ばれ、輸出されていた、
だから、明治時代、山梨にとって、シルクロードとは、八王子経由で横浜へ絹糸を運ぶ道だったとのこと。
その事業で成功したのが根津嘉一郎、また、山梨県人は、横浜で外国人が飲むワインを飲んでみて、興味を持ち、特産のぶどうで作ろうとしたのが山梨のワイン醸造の始まりとか、うん、謎が解けた、なるほど)

<試飲会>
山梨では、レギュラーサイズの720mlのワインの他、地元民に好まれる一升瓶ワインがあるとのこと。
その2つの飲み比べがまず、赤と白で行われた。
レギュラーサイズも一升瓶ワインも、赤は、マスカット・ベリーA、白は甲州から作ったもの。

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まず、その4種類を飲み比べてみたが、悪いけれど、マスカット・ベリーAの赤は、両方とも、渋みがあって、私はだめ、一度舐めて凝りてしまった。(マスカット・ベリーAって、食べる用として売られている食べて美味しいぶどうでしょう?あ、考えてみれば、甲州も最近は人気がないけれど、食べる葡萄として季節になると、スーパーに並ぶぶどうだ。)

甲州から作った白ワインは、レギュラーサイズと一升瓶では甘さが違った。
何でも、一升瓶の方が安いように作られるから、葡萄の搾り方もきつく、そこに、醗酵前にお砂糖を入れることは許されているとのことで、どうしても、一升瓶の方は、多めにお砂糖を入れてしまうのだろうとのこと。(レギュラーサイズの輸出するものでも、欧州の基準で許される範囲で、補糖をすることはあるらしい)
そうか、安くて甘いワインって、砂糖の味なのね。

その後、そこに、かち割りというのだろうか、氷が浮かんでいるワインが一升瓶タイプのみ赤白1種類ずつ配られた。
氷が入ると、甘さが薄まって飲みやすくなった。(赤はもう飲まなかった。)


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そうしたら、最後に、一升瓶タイプの氷入りのワインに更に焼酎甲を入れたものも出された。
何でも、山梨の地元民に好まれている飲み方で、アルコール度数を上げて、早く酔っ払いたいときの飲み方なのだって。
う~ん、ただ、氷を浮かべただけの方が良いような気もするが、ここらへんは、どちらでもいいや。

結局、私の結論としては、高級な和食を食べるときは、レギュラーサイズのGI Yamanashi、居酒屋でワイワイ食べるときなら、一升瓶ワインに氷を浮かべるのが合うと思った。(飽きたら、焼酎甲を足すと良いと思うが、酔っ払う可能性高いよね)

ま、本当に、一つの知恵として、甘過ぎるワインを買ってしまい、開封してしまったら、氷を入れて飲むと良いかも知れない。

この飲み比べの時、何人かの方が、どれが美味しいとかだめとか感想を述べているのを聴いたけれど、本当に人の舌はそれぞれなのねと思う。私と同じ感想の人がいなかったし、甘いのが美味しいという人もいたりして。

私は本当は質問したかったけれど、できなかったのだ。

ただ、私は、2年くらい前だろうか、築地のなかがわという天ぷら屋さんで、山梨の白ワインを飲んだ記憶があって、そのワインは、ワインだけ飲むと、所謂、「シャバシャバ」というのだろうか、水っぽい代物だったけれど、天ぷらを食べながら飲むと、日本酒に近い役割をしてくれて、他の素材の邪魔をしないし、飲むと口の中がさっぱりするみたいな効果があって、和食のお伴に悪くないと思った。

そういう経験があったので、テレビでたまに、甲州というワインで賞を獲った三澤彩奈さんの番組を見ると、甲州ワインをベタ褒めしているけれど、どんなものだろうと思っていた。
今回、レギュラーの白がグレイスワインの甲州だった、4つの中では一番美味しかった。
でも、やはり、きっと、甲州は、ワインとして単独で味わって優れているとか美味しいのというより、和食のお伴に合うワインなのかもと思った。

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by mw17mw | 2018-03-12 16:14 | 食材・食材のお店 | Comments(4)

Commented by nyarcil at 2018-03-13 11:17
この記事、すごく参考になります。ありがとう!
Commented by mw17mw at 2018-03-13 12:15
> nyarcilさん
まさかまさか、あんなに端折ったページに対して、過分なお言葉有難うございます。
余りの褒め言葉に、説明が足りないと反省し、今、国税庁の新しい規則の説明のページへのリンクを追加しておきました。
お役に立てると良いのですが。
Commented by nyarcil at 2018-03-15 13:28
マリンバ様
実はワインに砂糖入れることが認められていること自体知らなかったんで、お恥ずかしいです。
それにしても、85%以上そこの原料でないとその地のワインと名乗れない、って厳しいですね。
地ワイン、高くなりそうな予感がします。
詳細の情報、ありがとうございます。
Commented by mw17mw at 2018-03-15 21:35
> nyarcilさん
私も知りませんでした。
補足ですが、先日の講習会の話では、砂糖を入れるのは、甘さではなく、アルコール度数を確保するためと言うことでした、
何でも、ぶどう液の糖度が低いと、発酵してもアルコール度数が上がらないのですって、それだと商品にならないので、砂糖を入れるとのことでした。
EUでは補糖の割合とか、厳しく決まっているとのことでした。
そうですね、本物の地ワインは高くなりますよね、多分。