初めてオペラの端っこをかじる

従姉が招待してくれたのは、「オペラ「椿姫」「カルメン」のアリア、活動写真弁士がナビゲートし、オペラ歌手が歌う」という催し物で、オペラの初心者向けのプログラム。


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何でも、世田谷区とその教育委員会が後援していて、前日には、世田谷区の小学生を集めて、演目は少し違ったようだが、小学生向けのオペラの会を開いたとか。
子供の時に、本物のオペラを聴いた経験がないと、音楽や声楽に才能のある子供が、自分の進路を決める時、オペラを選択しないだろうからとか、誰かが言っていたかな?
確かにそう、子供の頃、とっつきにくくても、美しいもの、芸術性の高いものに触れた経験を持つことは必要だし、その子のそれからの世界を広くすると思う。

ホールの中に入ったら、流石、内側はとても手入れされている感じで、表ほど古さを感じさせなかった。音響も良かったと思う。


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大人向けのその日の演目は、「椿姫」と「カルメン」なのだが、勿論、本物のオペラは、ものすごく切符が高くて、舞台装置も歌手たちの衣装なぞもすごいし、オーケストラが演奏し、多数の出演者を必要とするということはわかっている。
それをどう安価で、オペラの素晴らしさを楽しませながら伝えるのかなと思ったら、活動写真弁士が、オペラの筋を講談師のように舞台袖で名調子で語り、その合間のここぞという場面で、声楽家が舞台中央に出て来て、ピアノの伴奏で、アリアというオペラの中で、朗々と歌われる聞かせどころとなる曲を歌う会であった。

二人のソプラノ歌手、メゾ・ソプラノ、テノールとバリトンが一人ずつという構成で、皆、藤原歌劇団の歌手とのこと。
(へ~、藤原歌劇団って、名前は聞いたことがあるが、初めて接した。この前までテレビ朝日で放送していたトットちゃんで、音楽大学時代のトットちゃんのライバルの女性が、「私は藤原歌劇団に就職が決まっているのよ」としょっちゅう言っていたっけ、やはり、音大で声楽を学んだ人にとって、藤原歌劇団に入るというのはステータスとか、技量を認められた証拠になるのかな?)

皆、上手だったし、とても全てが良かった。
何というか、こういうクラシックの声楽をこなしている人たちって、当然だが、喉で歌っているわけではなく、訓練に訓練を重ねて、自分の頭のてっぺんから足先までの肉体を楽器のように使い、体全体を使って声と言うか音を出している感じがした、また、特に女性たちは、皆本当に美しく、自分の外観は自分の作品という感じの美しさであった。
声楽家やオペラ歌手ともなると、声楽の実力だけでなく、鍛え抜かれた外観の美しさも重要なのだ、きっと。
(ドレスも全て選びに選んだ美しい凝った生地で作られているのが良くわかって、素敵で見とれてしまった。あ~、こういう世界、華やかな世界に久々触れたという感じ?)

何ていうか、ピアノ一台と数人だけの舞台であったが、それでも、非日常のきらびやかで華やかな世界だったので、とても良い気分転換になった。(こういうきらびやかな世界に夢中になる人たちの気持ちが良くわかった。)
この女性たちは、一朝一夕で、オペラ歌手になれたわけではなく、ずっとずっと長い間、オペラ中心の生活をし、鍛錬し、これだけ、音でも自分の外観についても「美」を常に表現できるのだなと感じた。(少し、見習わなくては)

ね、こういうプロのオペラ歌手の人たちって、どんな一生を送るのだろう、興味津々。

本当に長年練習しなくては出ないような音を出して、しかも、あの全身の華やかさ・美しさだもの、本当に素敵と思う。
コンサートが終わった後、アンコールが何度かあって、全て終わったと思ったら、ホールを出て、出入り口までの通路を歩き、帰ろうとしたら、この出演者の方たちが楽屋から出て来て、並び、お客さんを見送ってくださった。
それで、遠くから見てもきれいだと思った女性たち、ドレスの生地なぞが至近距離で見ることができて、その美しさが余計わかって、とても良かった。(従姉妹の話では、お化粧も舞台用のものだから、余計きれいなのだとのこと)


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私は、オペラ関連のコンサートに来たのは初めて。
オペラのアリアを聴いていると、言葉が日本語でなく、ヨーロッパ言語だった。
良くわからないので、検索したら、イタリア人プッチーニの「椿姫」はイタリア語で、フランス人ビゼーの「カルメン」はフランス語の歌劇であるとのこと。
(もしかして、通常オペラというのは、全編、歌だから、日本で上映されるとしても、全て、最初に作られた国の言語で話が進むのだ、きっと。)

今回、筋は弁士の人が説明してくれるが、朗々と歌っている歌詞が全然わからないのは、興味が半減する。
(オペラに詳しい従姉の話では、本物のオペラの公演の時には、舞台脇に、字幕スーパーが表示されるから、外国語で歌われても、どうにか、意味は分かるとのこと)
確かにね、歌を聴いていると、歌詞に沿って、自分の声を楽器のようにコロコロコロみたいな音を出すのがわかるのだけれど、その音だって、イタリア語やフランス語だから、違和感のない音であり、日本語に訳した歌詞にコロコロという音が似合うかというと、難しいだろうことは想像がつくから、日本語に訳せと言うことは本当に無理だと理解した。

帰り道、オペラを見に行く従姉に聞いたら、オペラ見物は本当に楽しいとのこと。
映画や舞台と違って、なるべく、前以て、どういう筋書かとか勉強していった方が良いらしい。
とにかく、迫力のある非日常的な素敵な舞台なので、その世界に吸い込まれてしまい、嵌まる人が多いらしい。
一度見に行ったらとのこと。
本当にね、身体全体で歌う生の迫力ある歌声、素敵なドレスだけの会でも、これだけ、非日常的な空間に連れて行かれる感じがするのだから、本物のオペラを見たら、全ての芸術的な音・空間にもっと魅了されて、はまってしまうかもしれないと思う。(それは、宝塚の舞台の華やかさ、ディズニーランドに感じる夢の国へ連れて行ってくれる感じと似ているかも?)


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切符を出した時、色々なコンサートのパンフをもらったけれど、オペラ関係のこれからの公演は、この3つだった。
ラ・チェネレントラは、所謂「シンデレラ物語」でこれが一番わかりやすいと従姉が教えてくれたが、このコンサートは場所が新百合ヶ丘で、ちょっと遠すぎる。
フィガロの結婚は、場所が帝国ホテルというのは近いのだけれど、ディナー付きで、3万8千円だって、ちょっと無理。
静と義経は、日本のオペラでしょう、まだ、初心者の私としては、西洋風の洋服がひらひらするものを今欲しているからこれも無理。

ということで、また、機会を見つけて、行ってみたい。
それにしても、このパンフレットを見ると、公演は、一日だけか、二日続けての場合は、出演者が総入れ替えになるみたい。
きっと、オペラ歌手にとって、二日続けて声を出すことは、本当に喉を傷めつける行為なのかも知れない。

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by mw17mw | 2018-03-08 20:33 | 日常生活 | Comments(12)

Commented by まべ at 2018-03-08 22:00 x
まべです。

何年か前ひょんなことからオペラに興味を持ちました。とは言え,現地に飛ぶのはおろか海外歌劇団の来日公演観覧の観劇もなかなか大変。

生の舞台とは勿論違いますが,海外歌劇団のライブビューイング企画もあります。
たとえば現状関東圏では,ニューヨークのメトロポリタンオペラを松竹系,ロンドンのロイヤルオペラハウスを東宝系,それぞれの映画館で毎月各演目1週間程度上演しています。
往々にして現代的と言うか捻り過ぎ奇をてらい過ぎの演出もあります。それでも一流のソリストコーラスを聞くことができます。

題目その他興味がおありでしたらチェックしてみてはいかがでしょう。演目によっては上野のTOHOシネマズでも上演するかも知れません。
Commented by Kuramae-A at 2018-03-09 01:05 x
声楽科に言っていた友人の話だと
二期会と藤原歌劇団しかオペラが出来るところはないし
入団は難しいそうです。
Commented by mw17mw at 2018-03-09 12:30
> まべさん
素敵な情報を有難うございます、先日、オペラという私に無縁の世界が開けたばかりなのに、また、その上、海外歌劇団のライブビューイング情報って素敵すぎます。
両方ともチェックしたら、東京で我が家に近いとなると、日本橋と東銀座の東劇のようです。
もうちょっと調べて行きたい気もします、これらって、解説付きの上演か、字幕スーパーが表示されるものなのでしょうか?
それにしても、東京なら都心、埼玉だったらさいたま市、神奈川だったら横浜と川崎と相場通りの映画館なのに、千葉県だけは、流山おおたかの森と柏の葉のTX沿線で、県庁所在地や幕張無視の映画館で上映されるのが面白いです。
Commented by mw17mw at 2018-03-09 12:32
> Kuramae-Aさん
情報有難うございます、二期会も名前だけは聞いたことがありましたが、オペラの団体なのですね。
そうでしょうね、入団は難しいのでしょうね、そして、入ってからも競争がすごそうで、精神的にタフでないとやってられないでしょうね。
HPをチェックしたら、東京文化会館で上演されるオペラは二期会のもののようです。
また、時間ができたら、詳しくチェックしたいです。
Commented by まべ at 2018-03-09 18:56 x
興味を持っていただいてありがとうございます。つい嬉しくて説明兼売り込みです。

一応字幕は付きますが,元々台詞より歌が多いしそんなに説明的な歌詞ではないです。オペラ演目の解説をしているサイトさんが沢山あるので,見るものが決まったら登場人物相関粗筋をチェックしておくと分りやすいです。結構トンデモな設定展開も多いので。
あと,本来劇場公演では休憩に当たる幕間に,出演歌手や指揮者演出家,場合によっては舞台監督や衣裳担当の人のインタビューが入ります。これが意外に面白かったり。

東劇は古い映画館で座席の段差なんかもないですが,建物の造りがしっかりしていますね。日本橋TOHOシネマズは比較的新しくきれいです。
千葉県に関しては,系列の問題かと思います。おおたかの森が東宝柏の葉が松竹なのに対して,千葉市と幕張には別系統や独立系だけの筈。

もし実際に見に行かれるようでしたら,また分かることはお知らせしますね<売り込む気満々w。
Commented by mw17mw at 2018-03-11 09:28
> まべさん
細かい説明を有難うございます。ぼーっと教えていただいた二つのオペラシリーズを見たら、上映時間が長くてびっくりです、座ってられるだろうか?(笑)
私が見て無理がなさそうなものを探したら、英国の方が「カルメン」NYの方が「サンドリヨン」=シンデレラ?かと思いました。
ただ、こういう優れた歌劇団は、昔のまんまでは演じないでしょうから、相当モダンになっているような気がしました。
私は初心者として、まずは、昔のままのものが見たいなと思いますが、無理かもね。
また、本当に私がオペラに凝るかどうかは未知数ですが、もし、凝るようになったら、生の舞台、一緒に見に行っていただけませんか?と今からお願いしておこうと思いました。(笑)
Commented by まべ at 2018-03-12 18:47 x
しつこくてごめんなさい。さらっとだけ。

私もにわかファンなので,「新演出」と書いてあったらきっと変だぞと疑う程度にはしょっちゅうビックリしています。
初めて見る演目は,元の年代設定に合ったオーセンティックな設定をまずは観たいですね。豪華絢爛でなくても良いですから。

その点「カルメン」は有名な曲も多く次々お話が進むので,多少変わった演出になっていても大丈夫かと思います。
あと,今月末にメトロポリタンのラインナップに乗っている「ラ・ボエーム」の上演は古典的な造りで良いかも知れません。舞台を手掛けたフランコ・ゼフィレッリは,レナード・ホワイティングとオリビア・ハッセーの「ロミオをジュリエット」の監督もされたベテランです。

もし機会がありましたら,舞台でもライブ放映でも是非是非ご一緒したいです。
Commented by mw17mw at 2018-03-13 11:21
> まべさん
しつこくないですし、アドバイス助かっております。
そうなのです、まずは、昔の元の年代設定にあった舞台をみたいのです。
お勧めの二つ、見てみたいです。
本当に、私がもっとオペラ好きになったら、ご一緒できればと思います。
(何かわからないことがあったら、ご連絡できればと思いますが、私は、まぺさんのアドレスを今チェックしたのですが、登録がないみたいです。良かったら、非公開コメントで教えておいていただけたらと思います。)
Commented by mw17mw at 2018-03-13 20:20
まぺさんからのメールの内容です

しつこくないと言っていただけるとほっとします。

その後思い付いたこと何点か。

見慣れた人は新しいアプローチを見たいかもしれませんが,最初はやはり正統派を知りたいですよね。
とは言えモダンにアレンジされた演出でも,何回も再上演されているものは割りと安心です。出来が良いから人気がある訳ですし,いろいろ改良されてこなれてもいるので。
新プロダクション初演は逆にリスキーかも。

ライブビューと言いつつ,日本の場合翻訳などもあって月単位で遅れます。なので,現地在住や海外遠征で該当の上演を見たオペラ好きの人のブログを探すと,感想が上がっていることが多いです。
個人の好き嫌いもありますが,いくつか読み合わせるとどんな感じの公演なのか知るには良いかと思います。

いきなり映画館へ行くのはと言うことでしたら,舞台を収録したDVDもあります。もちろん迫力は違いますが,どんな感じの内容がどれ位の長さ続くのかを体験してみるのには良いのでは。
区のメイン図書館なら何枚かは持っていると思うので,借りて来て自宅で見たり,その場のブースで視聴したりできます。
Commented by mw17mw at 2018-03-15 21:32
> まぺさん
確定申告があったので、お返事遅くなってごめんなさい。
いただいたコメントにメルアドがあったので、このような形で公表させていただきました。
それにしても、まぺさんのメルアド、登録してありました、ただ、昔の「まrさん」という名前を失念していたので、見つからなかったようです。

そうなのです、正統派が見たいのですが、おっしゃるような新演出みたいな文字は全然発見できず、場面の画像から見て、新しめかどうかしか判断できません。
教えていただいたラボエームを見に行こうと思いますが、問題は、3時間とか4時間の長さだと思います。
好奇心からになりますが、一生懸命勉強して、見に行きたいです。
Commented by まべ at 2018-03-18 23:01 x
元まrことまべです。そう言えば当時はそうでしたね。
いえいえい,こちらこそさらにしつこくってすみません。

新演出と初演ですが,今年のMet Live Viewだと「皆殺しの天使」と「サンドリヨン」が初演新演出,「ノルマ」「トスカ」「コジファントゥッテ」が新演出としてマークされています。上演リストのURLを下に貼っておきますね。
ただ,初演と言っても作品自体の古い新しいとは必ずしもリンクしないです。例えば上記の「皆殺しの天使」は2016年,「サンドリヨン」は1899年の作なので。あとは解説で作品演出の内容を推しはかるぐらいでしょうか。
http://www.shochiku.co.jp/met/program/s/2017-18/

実際見に行くとご飯も意外と難題なのですが,これはまた別のメールかコメントで。
Commented by mw17mw at 2018-03-20 07:51
> まべさん
情報有難うございました。METの方の新演出と初演の見方、わかりました。
同じページ見ていたはずなのに、私は何を見ていたのでしょうね。
ご飯って、3時間も上演時間があるから、その間にどうやってご飯を食べるかと言うことでしょうか?
情報楽しみにしております。
ま、とりあえず、ラボエームを見に行こうかと思っております。
一度で懲りるか、病みつきになるか?(笑)