今回、私が飽きずに集中力を持ってみることができたのは、先日購入したモノキュラー(単眼鏡)4×12を持っていったこと、行く前にYoutubeで「運慶」で検索したら、結構教養番組が出てきて、それを見て、予習してから行ったことが大きかった。
特にyoutubeで見た「運慶」番組で、運慶の技法は、一木造りではなく、寄木造りだと知ったのだ。
有名な東大寺の仁王像の阿形像は、何と、3千パーツを組み立ててできていると聞いてびっくり。
この番組は最初から見てほしいけれど、4分55秒あたりから、3千ピースの話、3千ピースをコンピューターグラフィックスではめ込んでいく場面がみられる、すごくダイナミック。
この番組を見てから、展覧会に行ったものだから、ついつい、全ての作品に木と木の継ぎ目がないのか、モノキュラーを使って探してしまった。(笑)
でも、やはり、そこはプロ、「これは継ぎ目かな?」と思えるような個所は全作品で2か所くらいしか見つからなかった。
仁王像みたいに大きなものだから、3千パーツであり、今回展示されているごく普通の大きさの像は、寄木造りとは言え、そんなにパーツは多くないのではと思って、また、Youtubeを探したら、普通の大きさの寄木造りの仏像の彫り方が見つかった。
下記快慶を特集した美の巨人たちに出てくるのだが、頭部で、前と後ろの2パーツのよう。
(10分59秒~13分40秒の間の玉眼の作り方の一部として、仏像の頭の部分の作り方が解説されている。)
先日紹介した「
仏像ミステリー 運慶とは何者か?」という2時間番組を見たが、何ていうのかな、だらだらした2時間番組で、
「今、国宝級の仏像が、最新の科学技術で次々に調査されている。目的は800年前の天才仏師・運慶の謎の解明。」というところは最後の30分だけで、そこにたどり着くまで、別に芸人さんとか女優さんが悪いわけではないけれど、一般人を代表して出演している人たちにごく普通の感想を言わせたり、ボディビルダーを呼んできて、仏像と同じポーズを取らせたりと、私からすると余計なことが多くて、ちょっとがっかり。
その番組の後、引き続き、1時間半の長さの「北斎インパクト~世界が愛した超絶アート~」だったのでそれも見たけれど、「NHKは、大規模な特別展を今年開催した大英博物館の研究チームと、8K超高精細カメラを使って作品を調査。なぜ江戸の一浮世絵師が、世界にインパクトを与えたのか、解明に挑んだ。」という番組なのだけれど、そこに行きつくまで、他の話も多くて、辟易。
最近、読み切らなかったが、「伝え方が9割」という本が流行っているそう。
そうなのだ、伝え方の技術で全ての印象が決まってしまうし、必要なことが相手に伝わる、伝わらないも決まるというのに、どうして、NHKは、連休中に放映されるとは言え、1時間半とか2時間もかけて、あんなダラダラした番組を作るのかしらね?
全国民が暇だと思っているのかしらね?
言いたいことが実は1つではなく、3つも4つもあるのなら、30分番組を4つに分けるとか、1時間番組を2つにするとかにして欲しい。
と文句ばかり言ったが、面白かったのは、運慶の作る仏像の内部に色々な内臓物が入っていることが、CTスキャンなぞにかけることがわかったというところは良かった。
仏像によっては、中の空洞に、水晶の玉が入っていたり、運慶って、人間や仏様が持っている内面の美しさ・素晴らしさを外面に表わすだけではなく、その元である清い心なぞを形にして、埋め込んだのかな?
何だかね、運慶さんの作品を見たり、解説を聞くと、本当に人間としても自他ともの心を大切にした素晴らしい人だと思う。
(だから、アンドロイド研究家を出演させて、運慶への興味を語らせるのも、ずいぶん、的外れだと思う)