辰巳芳子さんの里芋の扱い
2006年 01月 15日
丁寧な作り方で是非同じように作ってみたいと思うものの、落ち着いた時間が中々取れないので、里芋の扱いだけを真似してみた。
辰巳芳子さんの里芋の扱い
1.里芋をきれいに洗ったら、拭くか乾
かす。
2.皮を剥いて切るのだが、このとき、
切り口から水分が出たり、何かの拍子で
水分が里芋の表面についたら、すぐに拭き取る。
3.沸騰している塩分の入った調味液で煮る
以上なのだ。
(というのは、このブログを書くために探したやり方。自分で試した時は「水をつけないでキュッキュッと拭く」ということだけをうろ覚えで覚えていたので、ティッシュ片手に、拭き拭き作業した。)
以前、里芋を剥いて、塩で揉んだり、一旦湯がいてから使うよりも、何もしないで、剥いたまま使った方が美味しいという話は聞いていた。
しかし、3を知らなかったせいだと思うが、うまく行かなかった。
2までで、真水というか、塩分の入っていない液体で茹でると、悲惨なくらいぬめりが出る。
今回は、3までわかったので、雑炊を作るときに、他の野菜を出汁で煮て、柔かくなったところで、塩・醤油・日本酒で味付けをして、そこに辰巳芳子さん流の里芋を小さく切って入れて煮た。
里芋を入れて沸騰させると、やはりアクが出るのでそれは丁寧に除く。
その後、保温鍋に入れて、柔かくした。
で、出来上がりを食べたら、どうだろう、本当に里芋が美味しいのだ。
(念のため書くが、出来上がりは、柔かくなったときではなく、一旦冷まして味を含ませた後、温め直した後)
何で今まで、塩で揉んだり、下茹でしたのだろうと後悔した程。
何で、下処理をしたかというと、ぬめりが嫌いだったからなのだが、辰巳芳子さん流で1から3までの方法で茹でると、汁にほんのちょっとぬめりは出るけれど、気になる程ではないし、通常ならぬめりとして出る成分が里芋の中にうまく旨みとして残るみたい。
里芋が本当に美味しいのだ。
そして、少し外部に出たぬめりも、汁を美味しくしていた。
この成功に気を良くして、イカと大根とがんもどきの煮物を作り、味をつけたところで、1~3の処理をした里芋を入れ、煮立ててアクを取り、保温鍋で仕上げたら、これまた本当に美味しかった。
何か、「里芋部分だけが料亭の味」という感じ。(笑)
この里芋の処理方法の欠点は、やはり、真水で茹でられないことだと思う。
お味噌汁を作るときは、この方法は無理だろう。
それ以外で、白茹でしたいときでも、真水ではなくて、塩水で茹でれば、美味しい里芋が茹でられるのではと思う。
何か余りに里芋を茹でるのが上手になってしまい、もう元の方法には戻れないと思っている。
辰巳芳子さんに感謝。(他の料理本にも、1~2は出ているのだが、3は中々出ていない)
後、もう1つ里芋を美味しく食べるコツは、やはり、早めに食べること。
里芋が持つからと言って、ずっと保存していると、味は落ちると思う。