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天性の「美味しい!状態に執着心」がある東京下町に棲息するおばさんのお料理・お菓子・道具・食材の他、散歩の記録を綴った日記です。by真凛馬


by mw17mw

鶏肉の酒蒸し

昔の和食の本は、技法別になっていて、私の未だに良く使っている土井勝さんの「四季の日本料理」も、汁物・刺身から始まり、焼き物・揚げ物・煮物・蒸し物...と続いている。
こういう分け方は今の時代には流行らないのだろうけれど、私のように、餅つき機の蒸し機能の使い方を探すときにとても便利。

その本の蒸し物を見ると、何だか作るのが面倒くさい料理が多い中「若鶏の酒蒸し」とか「はまぐりの酒蒸し」が出てきて、このくらいなら、作るのが簡単でしかも美味しいだろうと想像できて、とりあえず、若鶏の酒蒸しに凝り出した。
土井勝さんの鶏の酒蒸し(抜粋)

材料(4人前)
鶏もも肉 300g
きゅうり、芽じそ、わさび
塩、しょうゆ、酒

作り方(鶏の酒蒸しの部分のみ)
1.鶏肉は皮がそらないように川一面に金具しかフォークをブツブツ刺し、塩小さじ1/2、酒小さじ1.5を振って、良く刷り込み、そのまま10分置いて下味をつける。

2.鶏肉を深皿に乗せ、蒸気の上がった蒸し気に入れ、蓋をきっちりして強火で12~13分蒸す。
蒸し上がったら、そのまま冷まし、ラップフィルムで覆って、冷蔵庫で冷やす

この若鶏の酒蒸しは、スーパーの特売の国産もも肉で作っても美味しくできる。

「刺身、あえ物、サラダ、焼きめしと利用範囲の広い蒸し物」と本に書いてあるが、今でもたくさん作られるメニューのようで、ネットで、「鶏肉の酒蒸し」で検索すると、沢山レシピが出てくるのだが、殆どは、電子レンジで蒸すものばかり、ま、それでも美味しいのなら、良いでしょう。
(電子レンジでもうまくできるのかしら?と思うけれど、私は、今後とも、電子レンジは使わないで、餅つき機で作ろう)

で、鶏のもも肉の酒蒸し自体も美味しいのだけれど、塩と日本酒を揉み込んで、蒸すと、鶏の中から鶏のエキスと塩と日本酒が外に出てきてスープ状になる。
それを冷ましてから、冷蔵庫に入れておくと、コラーゲンのゼリー?みたいなものができ、私としては、これが美味しく、気に入っている。

で、基本は、土井勝先生の「鶏もも肉 300g 塩小さじ 1/2 酒小さじ 1+1/2」で作りだしたが、このゼリーを増やすために、お酒を大さじ1+1/2にしたり、大さじ3にして、作ってみた。
その感想としては、やはり、大さじ1+1/2くらいまでが美味しく、大さじ3までに日本酒を増やすと、ゼリーの味が薄くなってしまう感じがした。

それと、土井勝先生は、皮目や肉に穴をあけてから、塩と日本酒を揉み込んで10分置いてから、蒸すと書いてあるのだが、これだと、お肉にあまり味がつかない。
そうすると、こういうちょっとしか味を染み込ませない作り方だと、例えば、薄く切ってにんにく醤油につけて食べたり、冷やし中華の具として使うような、他のたれにつけて食べると美味しいというイメージ。

(あ、そうそう、土井先生の本には、ナイフやフォークで皮目に穴をあけると書いてあるが、皮が固くて、フォークくらいでは穴が中々あかないので、私は本当に切れるナイフの先端を突き刺して、穴を開ける)

私は酒の肴にするために作ることが多いので、塩と日本酒を揉み込んだら、2,3時間から1晩冷蔵庫に置いておいて、味をしみこませてから、蒸している。
蒸して、常温までに冷ましたときの段階も美味しいが、冷蔵庫に入れて良く冷やしたものも美味しい。
(容器に入れてラップをするか、ビニール袋に入れて空気を抜いて縛って冷蔵するのだが、こうすると、ラップやビニール袋に脂肪がべったりついてくれるので嬉しい。)

私なりのレシピは、
1.スーパーで買ってきた特売の鶏肉は、皮や脂肪がやたらについているので、まずはこれらをハサミで切り取り、掃除をする。

2−1(味を濃くつけない場合) 鶏肉300g程度に塩小さじ0.5、酒小さじ1.5を振って揉み込み、10分置いておく
2−2(塩味を肉につける場合、また、ゼリーみたいなものを多めに作る場合)鶏肉300g程度に塩小さじ0.5と酒大さじ1.5を振って揉み込み、ビニール袋に入れて、2、3時間~一晩冷蔵庫に保管。

3.餅つき機なり、蒸し器の湯気が上がった状態に、2を広げた深皿を入れて、蓋を布巾で包んだものをかぶせ、15分程度、強火で蒸す。
15分したら、取り出すのだが、肉から染み出た汁が澄んでいて、お肉を箸で推すと、弾力があり、お肉に赤みがなかったら、出来上がり。
(肉が大きい場合、二枚に切って重ねて蒸すと、重なったところは、15分くらいではまだ赤いまま、その場合は、まだ赤い部分を皿の底にあてた状態にして、再度5分程度、赤いところがなくなるまで、蒸す)
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4.蒸し器から取り出して、肉にラップをかけて、常温になるまで冷ます

5.冷めたら、ビニール袋に、肉が汁に浸かる状態で入れ、冷蔵庫で冷やす。
冷やすと、脂肪がほとんどビニール袋にくっついて固まるので、ヘルシー。

取り出して、薄切りにするなりして食べるのだが、出来上がったゼリーには、アクである白いものが混ざっていたりする。
わかりやすいし、取りやすいので、取り除く方が良いと思う。
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私は何度もこの酒蒸しを作っているが、結局お腹が空いているときに冷蔵庫から取り出して少し切っては食べることが多く、あまり、きちんと食卓に出して食べることが少ない。
だから、この出来上がったゼリーはどのように鶏肉に添えればきれいかとか、まだ、わかっていない。
by mw17mw | 2015-06-04 22:14 | 料理レシピ | Comments(0)