人気ブログランキング | 話題のタグを見る

天性の「美味しい!状態に執着心」がある東京下町に棲息するおばさんのお料理・お菓子・道具・食材の他、散歩の記録を綴った日記です。by真凛馬


by mw17mw

麹菌と酵素と塩麹と甘酒

本日、午後7時からの「激ウマだが行列ができなぬ東京ワケあり名店」を見ていた。
最初の30分、お店番をしながらだったので、ゆっくり見れなかったのだが、あのつけ麺に柚子胡椒をつけただけで食べさせるお店、名前のわかる方いらしたら、教えてください。(後半は、自分の部屋でゆっくり、お店の名前を食べログで引きながら、見ていた。秋葉原や小川町のお蕎麦屋さんにはそのうち、行ってみたい。)

---本題です---

私の書いた「塩麹をヨーグルティアにかけてみた」について、今日、nanashiさんという方から、貴重なご指摘をいただき、調べてみたら、確かに私のしたことは全く意味のないことだったので、ご報告します。

ご指摘は、「50℃を超えたら麹菌は死んでしまうので、その後は長期保存できなくなると思いますが。酵素もこれ以上増えませんし。」というもので、「麹菌 温度」で検索したところ、「お味噌の科学・麹の不思議」というページや「醸造技術の花形「米麹」」というページに、そのことが載っていた。

すなわち、それらのページには、

「これは、余談ですが、私はその麹菌が好きな温度を読んだ時、なぜ甘酒は、60度で保温するのかという疑問がわきました。
私は、甘酒ができる温度が一番麹の好きな温度だと思っていたのです。
ですが、60度は、麹菌のでんぷんを糖分にする働きだけを最大に利用する温度だったのです。実は60度という温度では、麹菌は死んでしまうそうです。
ただし麹菌が作る酵素アミラーゼは60度の温度が一番働きやすく。麹菌は死んでしまうのですが、アミラーゼは働き続けるそうです。乳酸菌は生きていられる温度ですが、酵母も活動できないのです。」とか
「麹カビ菌は、増殖するためには酸素が必要な好気性菌で、繁殖適温は25度~30度で、50度前後で死滅します。甘酒つくりでは60度前後で米を糖化させますが、それは麹カビ菌の酵素の働きを利用したもので、その温度帯では麹カビ菌そのものは生きていくことができません。」と書いてあった。

ということで、私が塩麹を創るために、塩&麹&水を混ぜて60度で5時間置いておいたものは、原材料に澱粉質は入っていないわけで酵素が出現するわけでもなく、ただの麹菌の死骸を作ったということ以外の何物でもなかったのだ。→どうしよう、捨ててしまおうかな?と迷い中。

もし、私のように、ヨーグルティアで塩麹を仕込もうと思ったら、25度くらいで仕込むのが正しいようだ。

(余計なおせっかいだが、このページの塩麹の作り方に、「、麹に60℃以上の温度を加えてはいけない。麹にはデンプンやタンパク質を分解する酵素が多く含まれており、60℃以上の温度に晒すと、この酵素が変性を起こし、作用しなくなってしまう。塩麹を使った料理にはデンプン質・タンパク質な食材を使うと効果的かも。」と書いてあり、私と同じことを考えた人がいたんだと思う。この方も、酵素を殺さないために、60度以上はだめよと言っているわけだが、その点と、50度を越すと、麹菌が死んでしまうと言うところをどう考えているのだろうか?)

そして、もっと突っ込んで、調べてみた。
麹に関する本を三冊も借りて来たのに、麹菌は50度以上で死ぬと書いてある本はなかった。
その書き方なのだが、余り高温だと、「酵素が死ぬ」と表現してあった。(だから、それらの本は嘘は書いていないのだが、ちょっと不親切)

改めてじっくり麹の本を読んでみたが、市販品は、火入れしてない筈がなく、酵素が元気いっぱいではないと書いてある、しかし、甘酒を作っているメーカーのページを見ると、大抵は、「人間が必要とするブドウ糖が20%以上も含まれ、私達の身体に不可欠なびビタミン群、パントテン酸など、全ての天然型ビタミン群をはじめ、天然の必須アミノ酸を含んだ、総合ビタミン・ミネラルドリンクと言える飲み物なのです。」と書いてある。

またまた良く分からない。
自分で60度を守って作って温めた甘酒と、市販の甘酒の違いは、「活動可能な酵素が入っているかどうか」だけなのだろうか?
市販の甘酒でも、色々な栄養素が摂れるのだろうか?
でも、自家製の甘酒を作ったところで、温め直しで70度超に温めたら、結局酵素を活動中止にさせて飲むことになるのだし、何だか、そう考えて行くと、自家製にそんなに固執する必要もないような気もしている。(但し、経済的なことを考えると、自家製が一番安くて、続けられやすい)

酒粕なぞは、火入れした米麹と米の残りかすであり、それでも、このページのように「栄養の宝庫」と言われているのだから、市販の火入れした甘酒でも、栄養素はぎっしりなのかな?

何だか、知れば知るほど、良くわからなくなる。
要は飲み続けて、自分が効果を感じられれば、市販品でも、自家製でも良いような気がする。

「火入れすると酵素が死ぬのなら」フリーズドライの甘酒はどうなのだろう?
火入れしない前の甘酒をフリーズドライしている製品はあるのだろうか?

<おまけ>
麹菌と酵素と塩麹と甘酒_d0063149_2335946.jpg今日、今までの甘酒がなくなったので、先日、冨澤商店の麹使用の冷凍甘酒を解凍していた。
この解凍が中々時間がかかる。
少し、柔らかくなったので、スプーンを突っ込んで食べてみたが、とても美味しい。
冷たいせいか、甘さが抑えられていて、シャリシャリでシャーベット状。
何だか、夏になったら、甘酒は、凍らせたまま、食べるようになりそう。
(ただ、冬に食べたら、ちょっと身体が冷えて来ているのを感じる、お腹には、余り冷たいまま入れない方が良いかも)
Commented by キム小僧 at 2011-12-28 08:51 x
こんにちは。
テレビを観てませんが,足立区のゆずごしょうつけ麺のお店ではないですか。

店名:ゆずごしょうつけ麺(名前は多分この名前)
営業時間:12:00~14:00(2時間のみ)不定休
       ※2011/2012年末年始
        年内は30日まで /年明け4日から営業 です
住所: 足立区扇2-26-41
    目印は扇大橋を目指して下さい。
Commented by mw17mw at 2011-12-28 11:18
>キム小僧さん
情報有難うございます、助かります。
そうそう、営業時間が2時間だけと言っていたから、ここで間違いないと思います。
初め、新大橋と見間違えて、「チャリンコ圏内」と思いましたが、調べたら、舎人ライナーで行くしかないところにあるのですね。
是非、頑張って行きたいと思います。
Commented by nanashi at 2011-12-28 12:24 x
たぶん擬人化して書いていらっしゃるだけだと思いますが、酵素は単なるタンパク質由来の分子ですので、菌のように「生きている」わけではありません、念のため。
それから麹は米に種菌を付けて培養したものですから、それ自体に栄養はあります。ご飯を入れずに麹だけで甘酒を作ることもできますから。
よって60℃で保温した塩麹は、まあ「しょっぱい甘酒」ということになるでしょうね。私は甘酒と塩麹を混ぜて肉や魚を漬けることもあります。早めに使い切れれば、捨てる必要もないかと。
Commented by mw17mw at 2011-12-28 20:38
>nanashiさん
擬人化したわけではなく、種本に、「酵素が元気いっぱいのまま」と書いてあったので、引きづられました。
そうか、酵素はたんぱく質由来の分子で、生きている、死んでいるというものではないのですね。
http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/biochem5.htm
上記のページによると、酵素は、「高温では変性するため,活性が逆に低下する」と書いてあり、70度になると、変性してしまうと書くのが正しかったと思います。
(後で直しておきますね)
またまた、貴重なご指摘有難うございました。
Commented by よっちゃん at 2015-02-07 10:17 x
自家製米麹を作っている者ですが、米麹そのものを作る際に50度を超えると米が糖化してしまい失敗となります。
つまり50度超えで麹菌は死滅します。
ただし書かれておられるように酵素の働きは生きていて50度超えの糖化が進み甘酒が作られます。でも塩麹は常温で作ったほうが美味しいですね。
by mw17mw | 2011-12-27 23:05 | ダイエット・健康 | Comments(5)