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天性の「美味しい!状態に執着心」がある東京下町に棲息するおばさんのお料理・お菓子・道具・食材の他、散歩の記録を綴った日記です。by真凛馬


by mw17mw

三度目の「鳥越 味農家」2/2

三度目の「鳥越 味農家」2/2_d0063149_21284210.jpg
前菜5品が終わって、次が、「ぶりのお刺身」。
(写真では4切れですが、本当は5切れでした。)
その前の週に美味しいぶりのお刺身を食べて、再度食べたいと思っていたので、ラッキー。
それにしても、ぶりのお刺身を食べていると、白い熱々のご飯が欲しくなる。

里芋入り卵焼き 白菜ときのこの餡かけ
 これは、読んで字のごとく。

野菜のふわふわ天ぷら ピリ辛ネギ天つゆ
 人参、蓮根、大根、下仁田ネギの天ぷら。
 下仁田葱以外の野菜が固めで、野菜の甘みが出ていない程度の加熱加減。
 全部美味しかったけれど、一番美味しかったのは、下仁田葱。
 ねぎのとろっとろとした美味しさが新鮮。
 ピリ辛ネギ天つゆよりも、お塩が合っている感じがした。

三度目の「鳥越 味農家」2/2_d0063149_21291035.jpg  野菜だけのハンバーグ 味噌ソース
  これも、とても美味しかった。
  お肉は勿論、大豆も入っていない野菜だけのハンバーグ。
  中にどんな野菜を使ったか教えてくれたが、殆ど忘れた。
  ごぼうとさといもと何かと何か、と聞いたように覚えている。
  野菜だけのハンバーグは、滋養分溢れる身体に良さそうな味であった。
  ソースは、そこはかとない八丁味噌の味がして、美味しかった。
  八丁味噌って、味噌おでんとか味噌煮込みとか、全ての味を支配してしまうような使い方の料理の方が多いが、味農家さんのようなそこはかとない使い方が新鮮でとても良かった。
  これも、再度食べたい料理。

さて、ここで、フルコースのデザート以外は、出終わったので、「古漬けのチャーハン」をお願いした。
何て言うか、このチャーハンの美味しさは別格なので、写真も大きく。
三度目の「鳥越 味農家」2/2_d0063149_2135564.jpg

(出て来た時に、写真を撮るのを忘れて、少し食べた後写したものです)

古漬けは、大根ときゅうり。
ご飯は、玄米と七分つきのご飯を半々。
他に、卵と油と白胡麻。
これだけで、本当に美味しいチャーハンができるのだ。
ご飯がぼそぼそなのだけれど、味があって、大根ときゅうりのぬか漬けがポイントとなる。
(初め、ちょっと火を通した温かなぬか漬けのキュウリがとても美味しく感じた、しかし冷めて行くと、何だか大根のぬか漬けの方が美味しくなる。)
卵と油と白胡麻とご飯が一体になった美味しさ。(なんちゃって、うまく説明できなくてごめんなさい)

motoさん曰く「コースの野菜料理とはまた別の美味しさのチャーハン」
私は今回二度目だったのだが、チャーハンとともに出された玄米茶とこのチャーハンがぴったり合うことに感激してしまった。

他のお客さんは、誰も、このチャーハンを注文しないで、お店を出て行ったけれど、あの人たちは損をしていると心から思ってしまう程美味しい。
このチャーハンを食べないなんて、味農家の美味しさの半分しか味わっていないことになるのにね~。

(私は、今年はぬか漬けを作らない予定だったけれど、こうやってチャーハンにすると美味しいということがわかったので、5月か6月になったら、やはり、ぬか床を作ろうと思う。)

で、最後デザートは、今回は、「自家製アールグレー(紅茶)のアイスクリーム 甘く煮た苺付き」
前回、ホワイトチョコのアイスは私には甘過ぎたが、このアールグレーのアイスクリームはちょうど良い甘さで美味しかった。
また、添えられた苺の煮たものが、まるで私と同じ発想で似たものであった。

ということで、美味しくいただき、満足、満足でお店を出たけれど、私たちを含めて3組のお客さんがいたので、最初から最後で、3時間弱の食事となった。

私は、中高年の落ち着いた人たちのお店も好きだけれど、味農家さんみたいな若い人の力のこもった、創意工夫のお店も好きだな~と思った。
一人だから、夜しか営業しないのだろうけれど、あの「古漬けチャーハン」をランチでやってくれないかしら?と思ってしまう。
例えば、限定一日20人分とかで。
Commented by 真公 at 2010-01-26 13:50 x
徒歩圏内にあるのに、こんなにお薦めされて行かないわけにはいきません(笑)。
ちかいうちに行ってみまっす!
Commented by mw17mw at 2010-01-27 12:51
>真公さん
それは、是非是非。
下町らしいお店ですが、若さも現代性もあって、お勧めです。
また、いらしたら、感想をお聞かせください。(食べログを読めでもいいのだけれど)
Commented by 長坂@名古屋 at 2010-02-01 17:59 x
糠漬けの炒飯、美味しそうですね。そのままでも美味しく食べられる糠漬けを具にするところが素人ではなく料理屋さんの料理です。家庭料理では、大根のヘタや蕪のスジばったアタマのところなど、そのままでは美味しくない部分や、桶の底で忘れられていた超古代の古漬けを、細かく刻んで、カクヤにして食べて、それでも食べきれない、余っちゃって、というのを炒飯に混ぜ込む、という風体ですから。
△とはいえ、プロも素人も同じなのは、古漬け、というところ。油の味には、古漬けの乳酸が醸し出す酸っぱさがピッタリ。外せない勘所ですよね。今年は、僕も「味農家」風に、ぶつ切り糠漬け入り炒飯に挑戦してみます。
Commented by mw17mw at 2010-02-01 23:50
>長坂@名古屋さん
「カクヤ」って、何ですか?(初めての言葉です)
チャーハンなのですが、玄米&七分つきというところも、味噌なのであります。
家で、玄米とか七分つきが無理なら、やずやの雑穀米やシェフズ米を使うと、近い味になるのではと思っています。

>油の味には、古漬けの乳酸が醸し出す酸っぱさがピッタリ。外せない勘所ですよね。

理論で考えると、そういう解説になるのですね、なるほど、なるほど。
Commented by 長坂@名古屋 at 2010-02-02 18:49 x
「カクヤ」とは、漬かりすぎた糠漬けを、細かく刻み、かるく塩抜きして、きゅっと絞り、オロシ生姜を天盛りにしたものです。薄切りにしたり、生姜を刻みにしたり、醤油をかけたり、削り節を混ぜ込んだり、と、家庭それぞれの味があるようですが、ようは「塩辛くなった漬け物から塩を抜く。刻めば塩気が早く抜けるし、おまけに色と歯触りが悪くなったのが目立たない。あとは失われた香りを別の何で補うか?」という食い物です。廃り物料理ですがレシピの完成度が高いよね。1回覚えたら一生作り続けられるレシピです。
(「かくや」と平仮名にするとGoogleにヒットしやすくなりますね。カタカナで「カクヤ」とすると、Googleさんが、「もしかして「カクヤス」か?「格安 航空券」か?」と何回も聞くので五月蠅い、のだと今回初めて知りました。)
Commented by 長坂@名古屋 at 2010-02-02 18:58 x
△私は、中学生のころに落語『酢豆腐』で「カクヤ」を知りました。いかにも酒に合いそうだなあ、喰いたいなあ、と思いましたがクチにしたのは、それから20年以上年経て自分で漬けるようになってからのことです(実家は1年中、自家製奈良漬でしたから)。
△世の中色々あるけど、食べられる食材を無駄に捨てるくらい嫌なことはない、という私ですから、スジスジがある部分でも漬ければ喰える、漬かりすぎても刻めば喰える、という糠漬&カクヤは、ホント、私にお誂え向きな技法です。
Commented by mw17mw at 2010-02-02 23:46
>長坂@名古屋さん
かくやのわかりやすいご説明有難うございました。
私なんて、しょっちゅう、ぬか漬けを食べ損なって、古漬けにしてしまうタイプだから、大量にできそうで、その点怖いです。(笑)
でも、チャーハンとかくやを作ればどうにかなるかもね。(笑)
by mw17mw | 2010-01-24 21:48 | 味農家@鳥越 | Comments(7)