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天性の「美味しい!状態に執着心」がある東京下町に棲息するおばさんのお料理・お菓子・道具・食材の他、散歩の記録を綴った日記です。by真凛馬


by mw17mw
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キャスターとタイヤ

ブログをお休みしてごめんなさい。
連休だというのに、行くところなくてふてくされていたとか、お料理の話がなかったわけではなく、何だか、先週の土曜日の「私が開業して最大の注文配達」が無事スムーズに終わったら、何だか、気が抜けてしまったみたい。(笑)

今回の注文・発注・配達は、本当にうまく行った。
注文主の方もとても良い方で、コミュニケーションが上手に取れて、全てスムーズだったし、宴会も盛大に終わったようだし、担当の方がうちの仕事にとても満足して喜んでくださったことがとても嬉しかった。

その他、準備段階でも、問屋の営業の人も奇跡の三岳を探してくれるというクリーンヒットというか、ホームラン級の仕事をしてくれたし、配達は弟が手伝ってくれたというか、弟が主体となってやってくれたのだが、平日他の仕事をして疲れているのだろうに、当日雨の中、気持ち良く運んでくれた。(配達すると、小さい時、両親を手伝っていた頃を思い出して楽しいのだそうだ)
また、近所の電気屋さんが、大びん5ケースくらいいっぺんに運べる大きなキャスター付きの台車を貸してくれたり、品物のことで近所の仲の良い酒屋さんも気持ち良く協力してくれた。

こんなに、色々な人が協力してくれて、全てがスムーズに進み、お客様も喜んでくれたし、何の曇りもなく、気持ち良く完璧に終わったなんて、私にもできるのだな~、信じられない~という感じ。
とても満足、協力してくれた方々にとても感謝、でも、終わったら、何となく、気が抜けてしまった。(笑)

酒屋はご存知の通り、下降線の業務で、日頃、余り良くないことばかり起きているけれど、一つでもこういうことが起きると、張り合いがある。
儲けだけではないのだ、何だか、お客さんとちゃんと気持ちが合って、お互いを思い遣りながら、仕事ができるのは最高。
明日から、また、嫌なことが多いだろうが、ぐっと我慢して笑顔でお店にいようと思う。

酒屋は本当に収益的には下降線で、やめてしまおうかとも考えるのだが、弟の「店を酒屋とは限定せず、真理ちゃんの社会への窓として残したら?」というアドバイスに当分従おうと思っている。
そう、酒屋は、私の人生や可能性の一部なのだ、酒屋というお店を開けて、誰でも入って来ることのできるところに毎日いるということは、結構、私に必要かも知れない。(酒屋をやめて勤めに出れればいいが、そうでなかったら、部屋に引きこもってしまうしね)
ま、そういう誰でも入って来れる、色々な人に出会うということは、その分嫌なことも不愉快なことも起きるのは当然と諦めればいいのだ。
その代わり、数は少ないけれど、良いことも確実にあることが今回わかったような気がする。
数が少ないと言っても、他の仕事していても、きっと、「嫌なこと沢山、良いこと少々」という状況は、世間並みだと思う。

私の一部である酒屋については、「儲かる酒屋・客が沢山来る酒屋」を目指すのは不可能だから、これからも、「感じの良い酒屋」でも目指そう。

皆さまは、肉体労働をすることは余りないだろうが、私の肉体労働の道具の話を聞いてください。

大口注文をもらうと、発注は当然だが、台車の準備、軍手、雨に備えて、合羽・長靴が必要。
特に重要なのが台車。
我が家には二台あるのだ、弟専用の空気入りのタイヤの2輪と、小型のキャスター付きの4輪。
弟から、「タイヤの空気が抜けているので、自転車屋に持って行って、空気を入れておいてくれ」とのことで、そうしたのだが、2輪の台車では、一度に運べる量が大したことがないと不安であった。
でも、近所の電気屋さんが大きなキャスター4輪の台車を貸してくれたので、準備は完璧。

当日、一回目の配達で、小型のキャスター付き4輪の台車で、私が常温のものを運んだのだが、キャスター付き4輪の台車は、猫道・犬道(歩道と車道が分かれていない道)では、問題ないのだが、大きな通りの歩道では私の力では遅々として進まない。
歩道は、れんがのようなものが埋め込まれ、小さな溝が沢山ある、また、点字ブロックは、溝が深く、用途が重要不可欠であることは理解できるが、物を運ぶ人にとっては、とても大きな障害であると感じた。

二回目は、弟がタイヤの2輪、私が再び小さなキャスター付き4輪で、出発。
やはり、目的地に、弟はスイスイ歩いて行ったのに、私は、遅れてしまった。

弟は以前から、「タイヤ付きの台車は、地面の凸凹を吸収してくれる」と言っていたが、本当だと実感。
空気の入っていない固いキャスターは、車道程度の凸凹のないところだったら、問題なく使えるけれど、凸凹が多い歩道では、地面の凸凹を吸収してくれないで、走らなくなってしまうのだ。
(歩道の凸凹は、人が転ばないように摩擦を大きくしているし、車道は、摩擦が小さくなるようにアスファルトであるということはわかるのだが)
キャスターで凸凹の道を進もうとすると、大きな力が必要。(そういう意味では、宅急便配達のお兄さんたちは皆力持ちなのだと実感する)

何だか、改めて、「空気の入ったゴムのタイヤってすごい」と思った。
自動車や自転車の車輪が、空気入りのゴムのタイヤであることは必然であったのだ。
空気入りのゴムタイヤが発明されなかったら、自転車・自動車自体、成り立たないのではないだろうか?
自動車とか自転車は、本体ばかり褒められるし、注目されるけれど、自動車や自転車が早く走れるのは、あの空気入りゴムタイヤがあるおかげなのだと思った。

キャスターとタイヤ_d0063149_20212841.jpg(写真左が空気入りゴムタイヤ、右がキャスター)
改めて、ゴムタイヤの発明者って、一体誰がいつ?と調べると、このページに「1845年 スコットランドのR.W.トムソンさん」と出ていた。
もうこの方に感謝。
自動車だって、自転車だって、速く走れるのはこの人のおかげなのだ。
(この人は特許とか取らなかったのかしらね?)

それに、昔、荷車がリヤカーに取って替わられて行ったことも、木から鉄へというイメージがあるけれど、実は、木の車輪から、空気ゴムタイヤに替われて行ったということだったと実感する。
(昔の荷車で物を運ぶというのは、大変な力が必要なことだったろう)
Commented by パクパク at 2009-04-30 07:46 x
ルルの法則というのがあります。
1回はまぐれ。2回は、必然。


私が開業して最大の注文配達

 これは、1回目ですから、原因を分析して
意図的に、2回目を引き起こすといいとおもいます。
Commented by kaneon at 2009-04-30 10:05 x
大口のお仕事無事終えられてお疲れ様です。

酒屋さんのお仕事は配達が多いというのは想像できますが、
今回のお仕事のお話読ませていただいて、かなり体力も
神経も使われて大変だったのでしょうね。

その分万事うまくいったときは充実感が大きいのではないでしょうか。

私は事務の仕事ばかりなので、体力的に楽は楽ですが、
めりはりはないです。

でも私もなにか仕事をしていないとひきこもりそうで、特に今は
仕事があるだけありがたい状況だと思います。


Commented by まr at 2009-04-30 14:53 x
大口の仕事がうまく完了して良かったですね。努力と周りの方のご縁の賜物かと。

カラータイル舗装は、台車以外の押し車(乳母車とか杖代わりの車)にも難物です。
他に車道との段差をなくすために切ってあるスロープも曲者です。必要ではあるのでしょうが、低い側つまり車道側に流れていくのでこわいです。
ワタシも連休明けに力仕事で台車を押す予定があるので、がんばらなくちゃです。
Commented by mw17mw at 2009-04-30 18:00
>パクパクさん
ルルの法則で検索したら、シャルルの法則しか出て来ませんでした。(笑)
>意図的に、2回目を引き起こすといいとおもいます
若かったらそこまでするかも知れませんが、今は、偶然降ってきた大仕事と係わった方たちに謙虚に感謝!です。

>kaneonさん
有難うございます。
「配達」すれば、買ってくれるのなら、どこにでも配達に行きたくなる私です。(笑)←実際はそんなに配達はないのです。
何だか、結局、現在「祭りの後状態」におります。
早く日常モードに戻らなくてはね。
私も事務系の仕事が長かったですが、あれはあれで、退屈だったけれど、安定していて良かったなと思います。
今は、自由で気儘だけれど、不安定低収入。(涙)
私の場合、大人になってから、自分の中で、「会社と家とどちらが大切か」みたいな二者選択していったら、今の酒屋になって行ったという感じです。
Commented by mw17mw at 2009-04-30 18:00
>まrさん
有難うございます、本当、努力が報われないときもあるのだけれど、今回、自分の気持ちの持ちようと努力がうまく回って、また、周囲も助けてくれて、こんな気持ちの良い働き方ができたのは、生まれて初めての経験かも知れません。

そうですね、乳母車と老人用の車でも、大変でしょうね。
ま~、でも、殆どの人が歩行だから、仕方がないのかも。
大通りの一本裏の犬道・猫道を通るのが一番ですよね。
台車仕事、頑張ってください。
by mw17mw | 2009-04-29 20:22 | 酒屋 | Comments(5)