千駄木 つけ麺 TETSU
2009年 02月 28日
今回は、予め予約しないで、自由に谷中と千駄木を歩いた。
で、一番印象の強かったお店について。
千駄木駅から不忍(しのばず)通りを10分くらい、巣鴨方面に行くと、右側に、神名備(かんなび)という、数年前まで、東京で一、二位と言われたラーメン屋がある。
千駄木からも西日暮里からも歩いて10分くらいかかる場所で決して立地は良くないのに、行列ができるお店であった。
その言葉に釣られて、私も一度行ったことがあるが、私の好みではなく、「何で、このお店が人気があるのか、わからない」と思ったが、でも、巷では人気があり、行列が絶えることがなかった。
それが、2,3年前、突如として、不忍通りを挟んだはす向かいに新しいラーメン屋ができた。
最初に見つけたとき、「良く、あんな人気店の前に、ラーメン屋を開店させる」と思ったのだが、そちらの方に行列ができるようになり、最近は、神名備には行列ができなくなっていた。(何で、詳しいかというと、良く不忍通りを自動車で走って、板橋方面の日帰り温泉に行っていたから)
自信があったから、神名備の前にお店を開いたのかも。
その新しいラーメン屋というか、つけ麺屋のTETSUは、いつ見ても、常に行列だもの。
いつか、行ってみたいと思っていた。
で、今日、谷中墓地のところで、めぐりんを降り、谷中銀座からよみせ通りを歩いていたら、西日暮里の駅に行く道まで行っていたので、ついでに、行ってみた。
場所は行けばすぐわかる、行列ができているから。
私の前に30人はいたけれど、どういうわけか、今日は並ぶ気がした。(谷中銀座の鈴木精肉店の行列には並ぶ気が起きなかったのだが)
着いたのが1時05分で、結局食べ終わってお店を出て来たのが、2時05分だったから、並んだ時間は40分くらいだったかも。
システムとしては、食券機がお店の横にあって、食券を買ってから並ぶのが正しいらしい。
そして、並んでいると、半袖のTシャツのお店のお兄さんが、順番に注文を聞きに来るのだが、その時に食券を持っていないと、「あそこで買って来てください」と教えてくれる。
食券機の前で、ざっと並んでいるボタンを見ても良くわからず、「つけ麺は麺が冷たくて、おつゆが熱い、だったら、つけあつにすれば、両方とも熱いから良いかも」とつけあつ900円のボタンを押した。
で、それを持って、行列に戻ったのだが、お店のお兄さんに、「つけあつは、麺が400gだから、女性には無理では?つけ麺かあつもりだったら、200gですよ」と言われる。
で、その場で、「じゃ、つけ麺」というと、差額150円を返してくれ、赤いサインペンで私の持っている食券の文字を直してくれた。
行列には色々な人がいた、結構、女性が多いのが特徴かな?
一人で並んでいる若い女性もいたし、彼氏とペアの人もいたし、色々。
高校生らしき男の子4人のグループ、お店に入ったと思ったら、本当に早く出て来た。
若いからあっという間に食べられるのかしら?
仲間が出てくるまで、たむろしていたときに襟の校章を見たら、ペンと剣、ラーメン早食いして普通にしていると普通の子に見えるけれど、あの子たちは、秀才だとわかる。(笑)
ようやく順番が回って来て、お店に入ると、カウンター9席のキャパであった。
でも、8人しか座っていない、どうしてかなと、調理場を見ると、麺を茹でる一人用の片手のざるが8つしかないからかな~と観察していた。
で、既にオーダーが通っているから、座ってまもなく、つけ麺登場。
すごい太麺に、どよんとしたつけ汁。
今まで、つけ汁って、醤油色でさらさらというものしか見たことがなかったが、ここのは茶色でどよんとしていた。
一番最初に、つけ汁を飲んでみると、濃度があって、鰹節かな?とにかく削り節の味がした。
この茶色いのは、たぶん、鰹節のミクロパウダーに違いない。
で、隠し味なのか、お味噌とカレーの味がそこはかとなくする気がした。
美味しいことは美味しい。
濃度は、ポタージュとクリアスープのちょうど中間くらい。
本当に細かいパウダー状の鰹節で、口にざらざらが残ることもなければ、藻のように舌に張りつくこともない感じ。
鰹節は水に溶けることはないと聞いていたが、ここまで、細かくしていたら、水に溶けているのも同然かも。
何というか、ラーメンというと、醤油味、味噌味とかいうけれど、ここのつけ汁は、鰹味だと思った。
でも、鰹の味がするのはわかったけれど、本枯れ節ではない気がする、荒節かな?
(実のことを言うと、鰹かどうかはわからなかった。鯖節とか宗田鰹という可能性もあるかなと思いながら味わっていたのだが、席の前にトッピングの一覧表があって、そこに、「鰹なんとか」と書いてあったのだ)
たぶんではあるが、煮干しは入っていないと思う。
具には、葱とチャーシューとメンマ、鳴門巻き一枚入っていた。
鰹の味は良くわかったけれど、鰹節屋さんの前を通った時のような香りは感じなかった。
それが不思議だったのだが、家に帰ってから、インターネットでTETSUの評判を読むと、ここのスープは、「魚介系スープととんこつ系スープのWスープ」と書いてあったから、とんこつの臭みと鰹節の臭みが消し合っているのかしら?(私はとんこつ系の味は全然感じなかった)
削り節で出汁を取って、削り節を捨てるのではなく、ミクロパウダーに削った削り節をスープの中に入れているから、その粉が良く麺にからむから、美味しい。
ただ、そのままのストレートのスープでは、単調で、2,3口で飽きてしまった。
で、テーブルにあった、お酢とラー油を入れてみたのだが、この方が断然美味しい。
他、テーブルには、揚げたにんにくのスライスがあったけれど、これから、美容院に行くので手は出さなかった。
太い麺に、ミクロパウダーの削り節が絡まって、本当に美味しい。
あっという間に食べてしまった。
で、お昼の間は、「焼け石ください」と頼むと、レンゲに乗せた熱々に焼けた小さな石をサービスしてくれる。
この石が来たら、カウンターに置いてある「かつお出汁」と書いてある魔法瓶から、出汁をつけ汁の残りに注ぎ、この焼けた石を入れると、つけ汁が熱々になるのだ。
それは、それで、レンゲで最後まで飲み切ってしまった。
(入れる出汁の量は、少ない方が良いみたい。味を見ながら、入れる量を調整した方がいいと、沢山入れた後に気付いた)
とにかく美味しかったのと、今までに味わったことのない鰹節味の中華スープが珍しくて楽しかった。
今まで、つけ麺を食べに行くと、だいたい味の予想がついたけれど、ここのはそういう既成のつけ麺屋とは、違う味。
私もつけ麺屋は、今まで、高田馬場のべんてんと入谷の大勝軒しか行ったことがないから、本当は何も言えないのだけれど、このTETSUさんは、「TETSUでしか味わえない味だから、ずっと行列が絶えないのかな?」と思った。
(もしかして、もう鰹節のミクロパウダーを使うラーメン屋は多いのかも知れないけれど)
今まで食べたつけ麺の中で一番美味しかった。
行列がネックだけれど、また食べたい。
今でも、鰹節の粉は微粒子だろうが、粗めだろうが、既存の料理に、漉さないで使うのは難しいと思っているが、こういう新しい料理に上手に使っているのは、とても好印象。
つけあつとあつもりはどうちがうんでしょう?
私がこれまで食べた店だと熱い麺だとあつもりと
呼んでいたのですが・・・
あつもりはつけ汁がぬるくならないのはいいのですが
麺がくっついてきて食べにくくなるのと
麺のコシがなくなるのが悲しいのですが
それでもあればあつもり派です(あつもりがない店も多い)
この写真、すごくおいしそう。私だったら400g行きます、女ですけど!
今調べたら、ここのつけあつは、「つけ麺200g あつもり200gのセット」みたいですよ。
で、ここのあつもりは、「ちょっと茶色がかったお湯のなかにゆらゆらと黄色い太麺」ということで、スープにゆらいでいるものが出てくるみたいです。
http://r.tabelog.com/tokyo/A1311/A131105/13022583/dtlmenu/を見ると、辛つけ麺、辛あつもり、辛つけあつもあるみたいで、ケイトさん好み?
私は200g食べ終わって、後100gなら美味しく食べられると思ってしまいました。
ケイトさんのところで書きましたが、「つけあつ」を頼むと、つけ麺とあつもり両方を楽しめるみたいですよ。(帰国の際には是非)
ロンドンで、インスタントラーメンが手に入るのなら、似たようなものを作れますよ。私は最近作っていないけれど、以前作っていました。
http://www.tctv.ne.jp/mw17/di0005ma.htm#d24
弟のレシピが一番簡単で美味しいかも。
コツは、添付のスープを濃いめに溶いで、お酢を入れることです。
是非お試しください。