厄払い・心のリセットは国立科学博物館で(シアター360)

11月2日に、「菌類のふしぎ」を見に行こうと、国立科学博物館のページを見たら、翌日の11月3日は、文化の日で、常設展は無料と書いてあった。

d0063149_11551098.jpgだから、菌類のふしぎを見た後、見ようと思えば、他の常設展も見ることはできたのだが、頭の中にこれ以上新しいものが入らないような気がして、その日はやめて、気が向いたら、11月3日の無料日に行こうと思った。
それで下見で、館内をウロウロして、ミュージアムショップ、ラウンジ、レストランなどを見て回った。
で、その時、ラウンジの隣の「シアター360(サン・ロク・マル)」というのがなんとなく気になったのだ。
360度の球体スクリーンの映像というのは、どういうものだろう?

翌日、午後、ちょっと空き時間ができたので、買い物がてら、気分転換に上野に向かった。
家で調べたら、11月3日は、科学博物館だけでなく、国立西洋美術館も常設展無料とのこと、こちらも気になったが、何故か、球体360度の映像に惹かれて、再び、国立科学博物館に足が向いた。

d0063149_931257.jpgどんな映像がどういう風に上映されるかも知らないまま、入場して見て来たのだが、それが思いもかけずに大当たりだった。
この連休の中で最高というより、今年最高、もしくは、今までで最高のエキサイティングなショーであった。

例えば、「どうやって撮影したの?どうやって映しているの?」とか「科学的・技術的にもすごい」のだろうが、なんというか、アトラクションという意味でも、インディ・ジョーンズ顔負け、スピルバーグ形無しの冒険旅行ができたのだ。
連休中どこにも小旅行にも行けなかった私ではあるが、「きゃ~、無料で、どんなにお金を払っても体験できない旅行ができちゃった」みたいな感じはあった。

お堅い東京国立科学博物館で、こんなエンターテイメントに遭遇できるなんて、とても意外であった。

円球のスクリーンというのは、立体感がすごいのだ。
3Dと円球という言葉が頭の中で連結されることはなかったけれど、実は、3Dを体験しようと思ったら、円球のスクリーンが向いているのかも。

どのくらい、すごいかというと、映画館に入場する前、並んでいる時に、「映像の特性上浮遊感やスピード感があり、ご気分が悪くなるおそれがあります。特に、「小さいお子様」、「体調のすぐれない方」、「妊娠中の方」、「ご高齢の方」、「心臓疾患をお持ちの方」などは充分ご留意ください。
途中で気分が悪くなったら、目を閉じで映像を見ないでください。それでも、気分が治らないときはお近くの係員に声をかけてください。」みたいなことを告げられるくらい。

何でも、この球形の映画館は、愛・地球博の日本館の目玉として作られたものが、博覧会終了後、科学博物館に移設されたものとのこと。
だから、きっと日本の科学技術のメンツをかけて作られたものなのだろう。

半円ではなくて、完全球状のスクリーン。
大きな丸いボールの中心を通るように棒を通し、その棒の真ん中に立って、内側からボールの皮を見る感じ。(天井だけではなく、足元の下もスクリーン)

映画は、2本で、一本目が「生命(いのち)のきらめき」、二本目が「マントルと地球の変動-驚異の地球内部-」。
両方で合わせて8分なのだが、ものすごい迫力。

特に「生命のきらめき」は、愛・地球博のために作られた映像で、本当に手に汗握る冒険旅行だった。(たぶん、こちらの方がお金がかかっている)

映像が動いているのに、自分が動いているような錯覚がある。
球体スクリーンの真ん中の橋に立って、動かないで見ているのに、まるで、その橋が、胴体が透明で、宇宙と空水陸、どこでも超高速で走ることができる乗り物であり、自分がその中で、手すりにつかまって、空水陸全てを走り回っているような気になる。
(何だか、幼い頃に、漫画の鉄腕アトムがアニメになった時、すごいと思ったけれど、それから数十年経ち、自分が鉄腕アトムのように、色々な冒険が体験できたと思えるような感慨を味わえた。気分はスーパージェッターかな?)

詳しい内容は言わない、本当に、一度だまされたと思って、体験して欲しい。

一番怖かったことだけを書くと、爬虫類大嫌いな私が、気持ち悪い大きな恐竜めがけて、突っ込んで行くのだ、それが映像なのだから、触らないとわかっているのに、きゃ~~である。(心の中でだけれど)

そんなこんな、すごい刺激で(大人だから悲鳴は出さないが)心の中では大興奮であった。
終わった後、映画館を出ながら、「球形のスクリーンを一度に見るのは無理、(進行方向)橋の左側の画面ばかり見てしまった」ということに気付き、再び、並んで、二度目は、橋の右側にへばりついて、見てしまった。

結論としては、(進行方向に向かって)左側の方が、エキサイティングな場面が多い。
(でも、二度見ることをお勧めする)

見終わってから、余りの刺激の強さで、心が本当にびっくりしたので、自分の心の中のストレスが全てどこかに消えてしまい、見終わった後、何だか自分の表情が自然に笑顔になっているのが、わかった。
久しぶりに心の底から、スカっとした。(その後に用がなかったら、もっと何回も見たと思う)

宝塚・歌舞伎などの華やかな非日常的な舞台に、つまらない日常を忘れることができる人もいるだろうし、アイドルをキャーキャー応援して、ストレスを解消することのできる人もいるだろう。
でも、私に向いているのは、シアター360の立体映像にどっぷり浸かる仮想冒険旅行が一番だと発見した。

何だか、この2,3か月、自分にも悪い点があるからとは思うのだが、ろくなことしか起きなかった。
そういうことに決着がついたりつかなかったりする中、すっきりしない心象の残骸が、うっすら、自分の心に、灰のように積もっていて、刺激を受けると、その灰が舞い上がって、心が曇るような気分であった。
それは、音楽を聞いたり、美味しいものを食べたり、料理をすると、一時は忘れるが、時間が経つと、「灰が心の中で、舞っている状況」に戻っていた。

が、シアター360の刺激は、何ていうのだろう、自分でも考えたことのない、見たこともない世界に連れて行ってくれ、そこで、全身全霊で驚いたり、怖かったりする種類のもので、その刺激的な空間にいたら、何だか、心の中の灰がどこかに消えてしまったのだ。
久しぶりに、心の中が完全にリセットされ、快晴になった感じ。
見終わって2時間くらい、ニコニコしっ放しだったり、次の日になっても、心が曇らなくなったから、不思議。

記憶喪失になるわけではないから、嫌なこととか悩みが忘れられるわけではない、ただ、そういう悩みなどがなくならないのだけれど、心の曇りがすっきり取れ、健康になっただけなのだけれど、そのことが大きい。

良くないことが起きた後、神社に厄払いに行ったりするけれど、それより、国立科学博物館でシアター360を体験した方が、余程、効果的に、心から余分な心配や恐れを追い出してくれ、晴々とした心で、新たに物事にあたろうという気にさせてくれるから、有効のような気がする。

今度から、クサクサしたら、国立科学博物館に行こうっと。
(まず、とりあえず、同じく最近調子が良くないおじFを連れて行って、強制的に体験させようと思う)

このシアター360は、常設展だけだったら、600円、菌類のふしぎなどの特別展なら、その特別料金を払うだけで、他の料金は不要で、何度も見ることができる。

こんなに素晴らしいのに、「常設展無料の日の午後でも」並ぶと言っても、今映されている回が終わるのを待つ10分程度であった。
もっと宣伝すればいいのにと思うのだが、余りに飛びぬけた、他にはない世界だから、映像で紹介するにも、文字で紹介するにも、その素晴らしさを表現できないのだろうと思う。

欠点としては、作品が5作しかなく、2か月毎に、プログラムを換えていること
私がとても気に入った「生命のきらめき」は、今月いっぱいらしい。
後3作も順次見に行く予定。

何だか、東京に生まれて良かったとまで、思えた。
こんな素晴らしい作品・仕掛けがいつでも見ることができるのだから。

どうか、皆さまも、東京に来たり、上野に来たりする機会がありましたら、是非、身体に問題のない方は、体験してみてください。

同じようにシアター360が気に入った方のブログ
これとか、これ
[PR]

by mw17mw | 2008-11-05 09:03 | 東京都内のお散歩・見物 | Comments(2)

Commented by cawa-j at 2008-11-11 11:52 x
>クサクサしたら、国立科学博物館

そーなの!
それ最高!
と思ってパス作ったの(笑)

歩いていけるところに科博があるなんて、
すんごいゼイタクと思う。

かわたん

Commented by mw17mw at 2008-11-11 18:00
>cawa-jさん
科学博物館はいいよね、日常とは全く違う広大な世界に連れて行ってくれるから、それに、リピーターパス千円だし。

科博が近いって、本当に良いことだと気付くまで、うん十年かかった私でした。(笑)