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天性の「美味しい!状態に執着心」がある東京下町に棲息するおばさんのお料理・お菓子・道具・食材の他、散歩の記録を綴った日記です。by真凛馬


by mw17mw

ぬか床その後

ぬか床を作って、もう1か月半は越した。

「試行錯誤の連続でも順調」と言いたいところなのだが、暑くなって来たある日、朝起きて、ぬか床を見ると、脱水していて、そして、ぬか床が全部酸っぱくなっていた。

こりゃ、いけないと思い、足し糠の他、ぬかみそからしを入れて、フォロー。
酸っぱい味は残ったが、「全面的に酸味」という状態からは、脱却した。

それ以来、ぬか床を良く観察しているのだが、ぬか床って、気温が25度くらいだと、まともだけれど、30度近辺になると、脱水するのではないかしら?
なんていうか、気温が上がると、ぬかの保水能力が極端に悪くなる感じ。
保水能力が悪くなる状態=酸っぱくなる、というイメージである。

だから、真夏日が続くようになったとき、夜、お店の冷蔵庫にぬか床の容器、ラウンドストッカーSを保管するようになったのだが、夜、眠る前に入れに行くのが面倒で忘れることもあったので、部屋の冷蔵庫にも入るように、野田琺瑯のレクタングルLLを買って、ぬか床を移した。
(使用した感想は、レクタングルの方が浅いから、かき混ぜると、ぬかみそが外に飛び出しやすい気がする。その点、余り気に入らないが、家庭用冷蔵庫に入る大きさという意味では、これしかないかも)

やはり、一度でも、「気温が高い朝、常温で置いておいたぬか床に、お水が溜まっていて、全部が酸っぱくなっていた<全ての味に酸味が勝っているという状態>」という経験は、私にとっては恐怖の経験で、再び味わいたくないのだ。
(それまで、余り酸っぱくなく、初々しい味のぬか床だったのだ)

そうか、ぬか床の本に、理由の明記はなしに、30度を越したら冷蔵庫に書いてあったけれど、こういうぬか床の保水能力が落ちることとか、乳酸発酵が活発になり過ぎるからかも知れない。

ま、どこを読んでも、「ぬか床は、30度を越す環境下では、脱水する」とは書いていないから、一般的な事象ではないのかも知れない。
(でも、私は、同じぬか床でも、冷蔵庫で冷すと、ぬか床は硬めで、常温に置いておくと、緩めになると感じている。)

で、現状は、胡瓜とか瓜くらいしか漬けないので、漬けるときに、冷蔵庫からぬか床を出して、漬け込むときにかき混ぜ、常温に出しておき、夕方、お漬物を取り出した後、かき混ぜて、ならして、再び冷蔵庫に入れている。

その間、やはり、シロウトはシロウトなりに状態を見て、足しぬかをしたり、ぬかみそからしを入れたりしている。
2,3日前、ちょっと酸っぱみが強いような気がして、お塩を入れてみた。
そうしたら、次の日、ちょっとしょっぱい漬物ができて、心配だったのだ。

が、次の次の日である今日、冷蔵庫から、ぬか床を取り出し、かき混ぜたら、うっすらとした、何とも言えない、アルコールの良い香りがしたのだ。
ぬかを少し舐めてみても、これが美味しい。
もしかして、ためしてガッテンで言っていた「産膜酵母が空気の少ないところで、アルコールを吐き出している」という状態になったのかしら?
(産膜酵母は、白く張ることは一度もなかったけれど、薄っすら、生存しているのだろう)

わ、初めて、「アルコール発酵」に成功!と思うのだが、この状態をどうすれば、維持できるのかがわからないのだ。

どのように扱ったことが影響して、ほんのりアルコールの香りがするのかも、わからない。
今、もしかして、私のぬか床は、乳酸発酵とアルコール発酵のバランスが良いのだとは思う。

インターネットで、「ぬか床 アルコール発酵」で検索したが、大抵は、余り良いこととして書いていなくて、お手上げ。

ま、一日だけかも知れないが、初めて、ぬか床のアルコール発酵のほんのり良い香りを感じることができて、良かった。

ところで、ぬか床つくりという本の著者下田敏子さんとどういう関係なのかはわからないが、「サチばあちゃんのぬか漬け」というページを知った。
このページでは、話題になったガッテンのぬか床の特集の一部を見ることができる。
また、近々、東京で、ぬか床作りの教室が開かれるもよう。
成熟した種ぬかも一部もらえるし、「ぬか炊き」というぬかみそで魚を煮る料理も教えてくれるようだが、ぬか床づくりに、7千円というのは、私としては、参加する気にはならない。
7千円で、マンツーマンだったら、少しは参加する気になるかな~。
でも、小倉から東京に来てわざわざ教えるとなると、このくらいは致し方ない金額なのかも。
ご参考まで。

<追記>
夕飯に、このアルコールの良い香りのするぬか床で漬けた瓜の漬物を食べたが、やはり、いつもより数段美味しかった。
本当にこの状態をどうしたら保てるのだろう?
by mw17mw | 2008-08-07 18:38 | 調理・料理研究 | Comments(0)