東上野「きつ音忠信」

昨晩、眠る1時間前に気が向いて、玉ねぎをフープロで薄切りして、ストウブで炒めてみた。
私の23cmオーバルに、4個分の玉ねぎの薄切りを入れて、7分目くらい。
後2つくらい、入れてもどうにかなるわいという感触。
初め蓋をして、水が沢山出たところで、蓋を取って、煮詰めて行った。
眠る前火を消すときには、まだ、全然色がついていなかったが、朝、蓋を取ってみると、真茶色になっていた。
それに加えて、3度くらい、炒めては火を消して蓋をし、を繰り返したら、きれいに出来上がった。
今まで、中華鍋で作っていたけれど、今後はストウブに移ると思う。
私は、どうも、重たいお鍋は耐えられるが、大きなお鍋はできるだけ使いたくないみたい。

さて、今日、午後から時間があったので、J.C.オカザワさんというレストラン評論家の過去のブログを読んでいた。
(どうも、この方は、柳橋に住んでいるよう)

で、読んでいたら「台東区役所の先のきつ音忠信のいなり寿司は東京一」と書いてあるではないか。
何だか、それを読んだら、食べたくなって、自転車で買いに行ってしまった。

何故、食べたくなったかと言うと、今まで私が頼りにしていた福寿堂という元浅草のお団子屋さんが、いなり寿司と海苔巻きをやめてしまって、今、近所に、私の口に合ういなり寿司がない状態なのだ。
そこのいなり寿司が絶品で私の口に合ったら、それは、私にとっては「ほっとすること」なのだ。
食べたいときに、家の近所に、私の口に合ういなり寿司を売っていないなんて、耐えられない。(笑)

東京下町には、いなり寿司を売っているお店は沢山あるけれど、皆、それぞれの特徴があって、美味しいのもあれば、口に合わないものもある。(大抵は口に合わない。大抵は、甘過ぎるのだ)

他の地域には、いなり寿司専門店はあるのだろうか?
東京は、江戸時代からいなり寿司の屋台があったらしく、歴史がある。
神田志乃多寿司のページに、このような画と説明(「稲荷ずしの歴史」をクリック)があった。
また、このページ(「なりたち」をクリック)も興味深い。

d0063149_2292714.jpg「きつ音忠信」の場所はどこかというと、台東区役所の稲荷町側の道を北進すると、程なく、台東保健所があるのだが、その先。(全く観光客が来ないようなところ)

お店に入ると、狭いけれど、カウンターやテーブル席がある。
老夫婦二人でやっているお店とインターネットに書いてあったが、おばさんがいたので、持ち帰りの一番小さいものである710円とのことで、それをお願いすると、その場でおじさんが出てきて作り出した。
作り置きはしない、昔風のいなり寿司屋さん。

おじさんが作っている間に色々な話をした。
我が家の方で、福寿堂という甘い物屋さんがいなり寿司をやめてしまって、私は今いなり寿司難民と紹介した。
福寿堂がおいなりさんを止めた理由は、「油揚げを仕入れていたお豆腐屋さんがやめたから」とのことであったが、このきつ音忠信さんも、実は、福寿堂と同じお豆腐屋さんから、仕入れているとのこと。
どうも、正しくは、そのお豆腐屋さんの奥さんが病気になって、油揚げは作れるけれど、配達に行く余裕がなくなったとのこと。
きつ音忠信さんは、そのお豆腐屋の近所なので、今でも、その油揚げで作っているとのこと。
「同じ油揚げを使っていると言っても、味は違うよ」と念を押されたが、それを承知で、どんな味か試しに買いに来たことを告げる。
それにしても、今、お豆腐屋さんで閉店するお店が多くて、その余波で、いなり寿司が消えて行くケースが多いそうだ。(業務用のいなり寿司用の揚げを作るのは技術が要るそうで、どこのお豆腐屋さんでもできるというわけではないそうだ)

台東区南側のいなり寿司屋さん事情の話しなどを教えてもらう。
昔は、いなり寿司専門店、多かったけれど、今は本当に減ったよね、家の近所に、ちゃんとしたいなり寿司がないなんて、下町ではないように感じると話す。
おばさんが、いなり寿司を作ると言っても、毎日毎日同じ味、同じ大きさに作るのは技術が要るのだと説明してくれる。
それは、凄く納得。
売り物にしない、家庭用のいなり寿司なら簡単だけれど、毎日毎日同じ味・同じ形というのは、難しいような気がする。
で、話しているうちに、いなり寿司セットが出来上がった。
私の場合は、折は不要なので、660円とのこと。
お二人とも、とても良さそうな方であった。

d0063149_2295414.jpg買って帰って開けてみたら、きつ音忠信さんのいなり寿司は、油揚げの裏側が表で、甘~く煮〆てあって、しかもゴワゴワ。
それが手毬状で、小振り。(初めて見るタイプ)
食べてみると、酢飯の上に、酢蓮の薄切り、紅生姜の細切り、黒胡麻が入っていた。
油揚げは、東京下町風のあくまで甘いタイプなのだが、酢蓮の酸っぱさと良く合う。
いなり寿司は、結構、個性的。
私は、志乃多寿司のいなり寿司は、甘くてだめなのだが、忠信さんのは、酢蓮が入っている分、大丈夫)
海苔巻きは、かんぴょうと紫蘇があるとのことだったが、かんぴょうにしてみた。
かんぴょうは、良く煮えていて、甘さ少なく、美味しい。(こちらは完全に私好み)

でも、せっかく、注文されてから巻いてくれるのだから、お持ち帰りではなくて、お店で海苔巻きを食べればよかったなと思った。

後、特筆すべきは、がりの美味しさ。
酸っぱくて、しょっぱくて、しかも、生姜の味と香りがすごく生きている。
私は、ガリ、実は、余り好きではないので、お寿司を食べている間に余り食べなくて、ガリだけ残してしまったのだが、食べたら、美味しいので、酸っぱいと思いながらも、生姜の味が美味しくて、全部食べ切ってしまった。
美味しいガリを食べたのは、神楽坂の大〆以来、でも、今年二回目だ。
大〆のガリとはまた違った味だったけれど、このお店は、ガリも、自分のところで作っているのかしら?
今度、聞いてみよう。

いなり寿司は、甘い印象が強かったけれど、あのガリを食べながらだったら、そして、慣れたら、違和感を感じなくなるような気がする。

また、そのうち、買いに行こうと思う。

きつ音忠信
東京都台東区東上野4-23-6
03-3843-9985
9:00~20:00(日祝~18:00)、月曜休

神田や我が家の方には、いなり寿司専門店が色々ある。
それを比べたページがあったので、ご紹介。
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by mw17mw | 2008-04-12 22:10 | 飲食店・菓子店 | Comments(12)

Commented by わしくま at 2008-04-12 23:09 x
おいなりさんってたまに食べたくなりますよね。
あの甘さがなんともいえなくて。
ガリが美味しいっていうのも重要ですよねー
Commented by mw17mw at 2008-04-12 23:14
>わしくまさん
そうそう、たまに食べたくなるときに、家の近所に美味しいものがないというのは、辛いのです。
ガリが美味しい寿司屋って、それだけで、ワンランク、評価が上がってしまいます。
Commented by cawa-j at 2008-04-13 02:14 x
あるある、自分好みのお稲荷さんの味・・・。

(^^)
Commented by mw17mw at 2008-04-13 08:32
>とてもご近所のcawa-jさん
今、我らの周囲に「美味しいおいなりさん」を売っているお店が皆無なのです。
やっぱり、自分で、油揚げ煮て冷凍しておこうかしら?
結構自分で作り難いのは、海苔巻き。
ま~、今後、美味しいおいなりさんのお店ができる可能性は0に近いから、どうにかしなくては。
Commented by まr at 2008-04-13 17:16 x
稲荷寿司ですかー。
甘さを抑えた薄味揚げに酸味の利いた五目酢飯というのが自分の育った家の味でしたが、お店屋さんの甘辛がミッチリ滲みた味も別物として好きです。

きつ音忠信さんは、お揚げの固さがちと苦手ながらも、ガリは滑らかな切り口に酢の味も上品で好きでした。備忘メモのようなものですが、何度か頂いたことのあるお店をまとめています、宜しければお暇なときにももご覧下さい。
http://www004.upp.so-net.ne.jp/mar/tii/iindex.htm
Commented by zuwake at 2008-04-14 01:44 x
私も稲荷寿司ファンです。かんぴょう巻きも大好物。
以前昭和通沿いの御徒町に稲荷寿司専門店があったのですが、
いつの間にか無くなっていた。その稲荷寿司は今まで食べた稲荷寿司で最高でした。
あの味が忘れられない。

今回、J.Cオカザワさんの本を読み、いてもたってもいられなくなり、買いに行きました。

お稲荷さんとかんぴょう巻き、シソ巻きのセットを買い、浅草から船に乗り隅田川を下りました。船の中で食べましたが、美味しかった。

店の雰囲気も最高です。浅草に「初小川」という山本一力さんの本にも登場する、美味しいウナギ屋さんがありますが、そこの雰囲気に似ている。お勧めです。
Commented by mw17mw at 2008-04-14 08:25
>まrさん
HP,ざっとですが、拝見しました。
すごいですね~、ずいぶん、食べ歩いてらして、羨ましいです。
こういうHPを見ると、私も外にお勤めに行きたくなります。(動機が不純?)
また、全て客観的に書かれているところに、個性を感じますし、凄いと思います。
また、ゆっくり読ませていただきます。

有名店のお稲荷さん、私は、千駄木と根津とおつな寿司くらいしか食べたことがないのだけれど、見事全部好みではなかったです。(笑)
Commented by mw17mw at 2008-04-14 08:29
>zuwakeさん
凄い行動力、あのお稲荷さんと海苔巻き持って、隅田川下り、いいですね。
御徒町の稲荷寿司専門店、私は気付いていませんでした、どこらへんにあったのかしら?
なくなってしまったというのは、本当に残念。
私も食べてみたかったです。
初小川、残念ながら、まだ、未訪ですが、お店の前は何度か通っています。
是非、行きたいお店であります、いつ行けるかな?
Commented by まr at 2008-04-15 19:49 x
だらだら続けているので、いわゆるB急も多いし量だけあるしでお恥ずかしいです。
昼食をあちこち食べられるというのは、明らかに外で働くインセンティブの一部な気がします(とっても不純<笑)。

お外の稲荷寿司は、普通の主食と別の括りのようです。自分では作らないような味付けでも結構面白く食べてしまうのは、出先の駅弁とか地方名産のお菓子あたりに近い気がします。
Commented by mw17mw at 2008-04-15 23:29
>まrさん
いや、本当に色々なお店を回られていて、すごいと思いました。
今までそういうこと知らなかったのですが、知ってみたら、「御見それしました」という感じです。(笑)
我が家から近いのに私がまだ行っていない一新亭までちゃんといらしていて、びっくり。(だって、わざわざ遠くからというお店ではないような気がしていますので)

そうですね、珍しいな、ここではどんな味に作っているのだろうと思いながら食べると、面白く食べられますよね。
美味しいかどうかは、リピートしたいかどうかかな?
(美味しいかどうかというより、自分の舌に合うかどうかですけれどね)
Commented by oka at 2009-05-26 00:15 x
きつ音忠信
6月21日でお店を閉めるようです。
いなり寿司、海苔巻き、ガリすべてがおいしくて、とても気に入っていたので残念です。
閉店理由は、プライバシー保護でここでは書けませんが、老々介護の余波(?)のようです。
ご主人にはいろんな祭り(三社、下谷神社、千住天王祭、五條天神、小野照崎神社など)や鬼子母神の朝顔市の裏話などで楽しませてくれました。
上野や浅草の散策では、ここでいなり寿司を買って、上野の山や隅田川の畔で食べていたのですが、これからはどうしよう!
Commented by mw17mw at 2009-05-26 11:31
>okaさん
そうなのですか、残念です。
私はあそこのいなり寿司は気に入らなかったのだけれど、海苔巻きとガリは美味しいですよね。
昨年行った時は、確かにそのうち老々介護の心配がとチラっと頭に浮かびました。
なくなるのは惜しいです。
もう1軒、いなり寿司専門店を台東区台東、新東京通りで見つけたのですが、ま、大したことなかったです。
私も近々海苔巻き全種類食べてなかったので、買いに行きたいと思います。