歌舞伎展・仏像展

(今日はもう1つ書いています)

d0063149_19142486.jpg<歌舞伎展>
遅くなったけれど、先日行った三越の歌舞伎展の話を。
(ひょんなことから、招待券をもらったのだ)
歌舞伎展は、主に衣装と小道具を展示していた。
着物の染めの色・刺繍などが本当にきれい。
萌黄色、浅葱色、日本の色は優しくてきれい。
また、織り込んである地模様、上から刺された刺繍もきれい。
舞台衣装だから、遠くから見ても印象が強いようなデザインばかりであったが、こういう舞台栄えする着物は、年取った今見るよりも、子供のときに見た方が感激が強かったなような気がする。
お節句のための「藤娘のお人形」を見て、その美しさ・華やかさに、私も着物を作ってもらうのなら、こういうのが良いと思ったことを思い出した。
それにしても、こういう手の込んだ着物、今でも作れるのかしらと心配になる。

d0063149_19144518.jpg色々な小道具も面白かったが、私は歌舞伎そのものに詳しくないせいもあって、興味は着物に集中した。
お土産コーナーに、着物の文様なぞの本が沢山あって、それを色々見て帰ってきた。
(買っても、本棚にしまっておくだけになりそうだから、本当に興味が湧いてきたら買ってみよう)
ただ、着物の文様に関する本が想像より沢山あることが嬉しかった。

後2つは、博物館での展覧会だけれど、両方とも混んでいた。(うち1つは明日書きます)
この混み方の原因なのだが、最近、色々な展覧会で目にする「一つひとつの作品の解説を耳から聞く補聴器のようなものの貸し出し」のせいではないかと思う。
その説明を聞きながら、丁寧に順番に見るおじさん・おばさんばかりだから、一つの作品を人が取り囲んで混むのだと思った。
そんなお勉強としてではなく、フィーリングで見たらと、思ってしまった。
私なぞ、いつも「どれか一つプレゼントしましょうと言われたら、どれにしようかな?」とか思いながら、見ている。
お勉強は家に帰ってから、気に入ったものだけすれば良いのに。
(そんなに一気に情報を耳に入れても、覚えられっこない。心静かに「美」を味わった方が余程ためになると思うのだけれど)
今後、団塊の世代の大量退職になったら、もっと混むと思うと、ぞっとする。

仏像展
国立博物館のお庭開放の時期に、仏像展だったので、見てきた。
(お庭はまあまあ、一度行けばいいという感じであった。
私の場合、高校の頃、東京国立博物館の庭に面した窓から、お庭を見たことがあったのだけれど、最近は、どうもそちら側の窓を封鎖してしまったみたいで、見れないのだ。
だから、「昔見た景色はどんなだったかな?」の興味があった。)

仏像展は見応えがあり、満足。
それと、今回初めて、東博の中の「法隆寺館」も見てきて、そこも仏像だらけだったので、本当に沢山の仏像を見た一日であった。(後、表慶館も修復が終わったとのことで、観ることが可能だったので、結構盛り沢山な一日となった。)

一堂に会した仏像を見ると、一口に「仏像」と言っても、作る人、作る時代によって、ずいぶん違いがあると思った。
どう見ても、日本に生まれ育った人には作れない作風の仏像とか、アイヌの彫刻を連想させる仏像もあった。
今回、関西だけではなく、関東・東北の仏像も出展されており、その点、良かったと思う。
一番きれいだったのは、滋賀の向源寺の十一面観音菩薩立像
大きさも大きく、色々な角度から見ることができたが、正面からではなくて、斜め正面、真横から見ると、本当にきれい。
そして、今にも歩き出しそうな躍動感というのだろうか、歩き出しても不思議はないくらいの動きがある作品であった。
(また、仏像を「祈る対象」ではなく、「芸術品」として見てしまった)
何はともあれ、美術展で見るから、仏像を色々な角度から見ることができると思う。
こういうのもいいよね。
この十一面観音菩薩立像の作者は、勿論不明だが、同じ作者の作風と思われる仏像は、残っていないのかしらね?
同じ作者の仏像を見てみたいような気がする。

それと、私が気に入ったのは、円空の作品
円空の作品を初めて見たのだが、どの作品の表情も皆力強く大らかに心から笑っているものばかり。
円空とか木喰とか、名前は知っているけれど、作品は地方に点在していて、余程のマニアでなかったら、中々見れないと思うが、この機会に、沢山の円空仏に会えて良かったと思った。
その荒く彫られた仏像の全ての表情が、皆、人に安らぎや励ましを与えることのできる笑顔なのだ。
江戸時代、人々がこんな顔をして笑うことはあったのだろうか?
今より、理不尽な身分制や掟が強い時代、医学も発達していない時代に、人々が安らかに暮らすことができたのかどうか、甚だ疑問だけれど、円空の作品は、本当に大らかで力強い笑顔であり、その存在は人々を励ましたに違いない。
どうして、この人だけが、「大らかで力強い笑顔の仏像」が彫れたのか、不思議。
しかも、彫り方が単純なのに、作風に力がある。
(円空さんの仏像の彫り方は単純だけれど、やはり、芸術性があると思った。)
円空仏は、ずっとその土地々で、愛され続けてきたことがわかる作品群であった。(本当に「祈った人と仏像が心を交わすことができそうな」と感じた。祈った人に安らぎを与えることができる。)

木喰上人の作品も展示されていて、こちらも見るのは初めてであった。
ただ、木喰さんの作品は、何か、後世の「七福神」などの民芸品の祖であるように見えて、新鮮さがなかった。(木喰さんが悪いのではなくて、後世、余りにその作風を真似されたということだと思う。)
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by mw17mw | 2006-11-25 19:20 | 東京都内のお散歩・見物 | Comments(0)