赤坂の虎屋菓寮
2006年 09月 13日
(今日から東京は雨で肌寒いのに、氷の話を書いてごめんなさい、今書かないと来年までかけそうにないので)
何でも、虎屋で「氷あんず」を食べられるのは、赤坂だけだそうだ。
赤坂駅から246号沿いに歩いていくと、右側に豊川稲荷が見えてくる。
緑がこんもりしていて、大きな神社なのだなという感じがし、そして、その隣は赤坂御所の豊かな緑。
その前あたりが、虎屋なのだが、とても懐かしかった。
子供の頃、目黒の親戚に行くとき、いつも、自動車でこの道を通って行ったのだ。
(いつも、虎屋の方に目を取られていたのだろうか?豊川稲荷や赤坂御所の緑のことは全然覚えていなかった。)
建物は建て替えられただろうが、「虎屋」の大きな文字は、昔と変わらないような気がした。
虎屋は、1階は売店で、菓寮は、地下。
メニューを見ると、さすが、お値段は高い。
氷も、氷あんずが1050円、宇治金時小倉あんは、1155円だったと思う。
で、高いのかというと、建物・設備のきれいさ・広さ、上品な店員さん、冷たい麦茶の他、氷には熱いお茶をつけてくれたりすることを考えたら、決して高くないと思った。
氷を食べ終わって、一時間くらい、ここでお話をしたとしても、放っておいてくれそうだ。
やはり、街場の甘い物屋さんと一線を画していると思う。
例えれば、ウエストの目黒や青山のような落ち着きがあって、とても快適。
で、これが氷あんず。
特徴は、アマレット仕立てのところ。
まず、あんずがみはしのものやあんず棒のあんずと全く違う。
自分のところで、戻しているのだろうが、固いところが全くなく、ふわ~としている。
それを潰してアマレットと混ぜたと思えるジャム状のものも、甘過ぎず、爽やかで美味しかった。
上にも下にもジャム状のものが入っているので、最初から最後まで、あんずの味を堪能できた。
この氷あんずは、やはり、「虎屋独特の上品さ」のものだと思う。
私は、氷あんずは、みはししか食べたことがないが、みはしのは、ごく普通の氷あんず、虎屋のは、アマレットなぞを使って、工夫したものという感じかな?(今回、虎屋の氷あんずを食べても、あんず棒を思い出さなかった。)
これが、氷宇治金時小倉あん。
抹茶の味がとても良い、本物の抹茶を沢山振りかけてある感じ。
小倉あんも、良質の小豆を柔らかめに炊いた粒あんで、美味しい。
蜜が沢山かかっているのか、こちらは、食べているうちにちょっとじゃぶじゃぶになってしまったことが欠点。
大家によると、宇治金時は、しもきた茶苑大山の方が良いとのこと。
ちょっと残念だったのは、後からメニューを見たら、「氷宇治金時白小倉あん」があったこと。
気がついていたら、白小倉あんを取ったかと言うと、やはり、最初に来たときは、やはり、普通の小倉あんを取るだろう、だから、それでいいのだけれど、白小倉あんも、食べてみたい気が残った。
隣の人が、赤飯弁当を食べていたけれど、赤飯弁当も魅力的。
赤坂の虎屋菓寮は、繁華街から外れているし、昼間しかやっていないけれど、友達とゆっくりおしゃべりしたいときなぞに、お勧めです。