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天性の「美味しい!状態に執着心」がある東京下町に棲息するおばさんのお料理・お菓子・道具・食材の他、散歩の記録を綴った日記です。by真凛馬


by mw17mw
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井上絵美さん

2,3週間前、「ソロモンの王宮」というテレビ番組で、井上絵美さんの生活と活動を見た。

テレビによると、井上絵美さんは、月丘夢路という女優さんと映画監督の間の一人っ子、お嬢様で、聖心女子大学を卒業後、辻調理師学校のフランス校で学んだ後、料理研究家としてデビュー。
今は、お料理教室で教える他、お料理教室を開ける程のプロを養成する学校も開いている(9か月で授業料180万円とか)
その他、ハワイの高級コンドミニアムでの生活が紹介されていた。

井上絵美さん_d0063149_224112.jpgその番組で井上絵美さんに興味を持ち、図書館で、「おいしいものに恋をして」という本を借りてきた。(それまで、全く興味なかった。)

一口で言うと、「面白い」本で、楽しく読める。
もう絶版だと思うので、図書館にあったら、借りることをお勧め。

でも、何ていうか、私と世代と育った環境の違いをものすごく感じる。

この本は、2000年のある時期の井上絵美さんの食べ物日記なのだが、外食、外食のオンパレード、忙しいから外食なのだろうけれど、一流と思われる店に、よくこれだけ行けるなと思う。
お金も当然だが、忙しいのに、時間的に、よく家から遠いお店に食べにいけるなと思う。(もしかしたら、近いお店が多いのかも知れないけれど)
そうだ、それにいつでも素敵な洋服着てこぎれいにしていることも、その条件かも。(笑)

そして、ハワイでの食生活。
朝から晩まで、おいしそうな外食の料理が沢山出てくる。
ハワイはきっと狭い範囲に沢山の色々な種類の食べ物屋があるみたい。
年末年始、ハワイに出かける芸能人が多い他、最近は、普通の奥さんでもハワイに一ヶ月くらい簡単に滞在する時代らしいのだが、この本を読むと、「ハワイの生活って、美味しくて、楽しそう」と思ってしまう。

もっと細かく書きたいけれど、この本は返却期限が来てしまい、他に借りたい人がいるそうで、返してしまった。
でも、返してしまって、反って頭の中がまとまった。

これだけ外食するということは、そもそもが、「家庭に美味しいものがある状態」を知らない人、作れない人、もしくは作る気がない人ではないかと思った。
テレビで、小さいとき両親が共働きで、殆ど家にいなくて、3人の乳母とか女中さんと一緒に暮らしていたそうだ。
そういう状態だったら、「美味しいものが食べたい」=「外に行こう」になるのかも。

偏見かも知れないが、同時に井上絵美さんの料理の本を見ると、どうしても「毎日お料理をすることを前提としていない料理」に見えて仕方がなかった。
でも、反って、それが現代の女性に受けているのかも知れない。
皆、仕事を持っていて、毎日の食事の支度はできない、したくない、でも、たまには、家族や友人に喜ぶ腕とセンスがあるところが見せたい、と感じられた。

ま~、これが新しい時代で、時代のニーズに合っているのかも。
それにしてもよくこれだけ外食していて太らないと感嘆した。
テレビや本には出てこないけれど、ジムに通ったりしているのかしら?
Commented by たえこ at 2006-05-13 09:28 x
私がずーーと感じていたことをすごく的確に文章にしてくれましたー!
ジャンクフードが好きみたい。料理研究家とは言ってほしくないけど
外食研究家ならゆるせますよね(笑)
横浜そごうで一回見かけたことあるんですがホントに細くて小さかったです。
あれだけ外食してて不思議です。
Commented by スコス at 2006-05-14 09:17 x
聞いたことがある名前とプロフィールだなと思ったら、この方のお菓子の本を2冊持っていました。中身は標準的な作り方の本ですが、自分が再現できそうなセンスの良いデコレーションが参考になります。
それにしても、このかた美人ですね。藤野真紀子さんに対抗できる!(笑)。ルックス、プロフィール、ライフスタイルを総合して売りにしている料理研究家という気がしますね。おっしゃるように、毎日お母さんが作る家庭料理というジャンルではさそう。
Commented by mw17mw at 2006-05-14 10:03
>たえこさん
同じように感じられていたのですね。
私の高校時代の友人にも、家族揃って外食が当然という人がいたことを思い出しました。
確かに外食研究家かも知れません。(料理本はまだチラっとしか見ていません)
ま、辰巳芳子さんの対極の方に位置するのでしょうね。
こういう路線の料理研究家がこれから増えて行きそうな気がします。

>スコスさん
お菓子の本、見てみたいですが、図書館にはなかったのです。
センスいいですよね。
ま、要は、利用する方が、良いところだけ利用させてもらえばいいのですけれどね。
本を読んでいて、井上絵美さんのような料理をたまに作ると、食材が沢山残るだろうな~なんて感じてしまったのです。
ま、色々な料理研究家がいていいわけだと思います、そして、何でこんなに料理研究家が多いかといえば、皆、それまでの親から与えられた環境などをベースにしたことしかできないのだなと思いました。
Commented by hacchima at 2006-05-15 11:32 x
そういえば、以前友達が「美味しいものが食べたいときは、外食をする」と話していたとき、違和感を感じたことがありました。
今思うとその一言で、彼女の育った環境、彼女自身の食生活をかいま見た気がします。
因みに、彼女は優に50を過ぎた立派な息子さん二人のお母さんですけどね^^
Commented by mw17mw at 2006-05-15 13:09
確かに。私も自分が料理するから、たまには「ほっとして美味しいものを食べたい」と思ったら外食です。でもね、井上絵美さんの本を読むと、それが毎日毎日なのであります、ま、月に何回の外食が正常とかは人の価値観によると思いますが、本当に、あの本を読むと、毎日の夕食=外食なのであります。
Commented by mw17mw at 2006-05-22 07:43
井上絵美さんファンからすると、私の書いたことは「批判」に読めるでしょう。
でも、私としては、本を読んで結構驚きました。
ま、私は、辰巳芳子さんが好きな人間だからだと思います。
やはり、家庭には家庭料理があって、お母さんが家族の健康を管理している、たまのご馳走を作るというイメージがあって、料理研究家は、そのイメージの延長上にあるという固定観念が私にはありました。
井上絵美さんの幅広く外食を知っていることや飾り付けのセンスとか、学ぶところは沢山あると思います。
外食は、料理研究家としての大事な仕事だと思いますが、彼女の場合は、やはり、家に「温かいテーブル」がない人のような気がします。
でも、外に「温かいテーブル」を持っているのなら、問題は少ないと思います。
by mw17mw | 2006-05-12 22:04 | 料理本 | Comments(6)