お味噌を仕込む木の樽

ある日、最近ご無沙汰の友人から突如メールが...。
何かと思ったら、「お料理教室でお味噌を作ったのだけれど、何と20kgも仕込んだの。熟成させる容器ガなくて、新しく買わなくてはいけなくなり、お料理の先生に聞いたら、お味噌が呼吸できる木の二斗樽が良いって言われたのよ。真理子さんなら、どこで売っているか知っていると思って」とのこと。

そのことを調べようと思ったとき、一番最初に頭に浮かんだのは、木製品の卸を業としている墨田区のWさん。
この方は、私のHPを気に入ってくださってからのお付き合いで、色々お世話になり、今でも年賀状のやり取りを行っている。
早速、メールで、「お味噌を仕込む二斗樽は手に入りますか?」と聞いたのだ。

「味噌用の樽は、塩分がきついので昔のように竹たがで締める必要があるのと、桶に使うさわらの木が品不足なので可能性が低いのですが知り合いに当たり結果を連絡いたします」とお返事をくださった。

普通の木の樽では、木が持たないことがわかった。(漬物用と味噌用は、違うのだ)

色々手を尽くしてださったようだが、最終的なお返事は下記のとおりであった。

  「やはり、今の時代、竹たが加工が出来ない、
   さらに通常使用している材料さわらでは使用に耐えない、
   杉の板目で引いた材料を使う必要がある、
   通常使っている材料ではないので手に入らない、
   残念ですが以上の事情により製作できません、

   可能性としては野田市には醤油味噌の製造所が
   いくつかあるのでそのあたりで桶を製造している
   工場を探し当てることです、

   その場合でも竹のたがと材料については
   特に念を押して味噌の貯蔵に耐えうるかを
   確認する必要があります。」

もう木の樽を使用する味噌屋さんが少なくなってきているのか、「竹たがの加工をできる人」がいないようだ。
そう聞くと、本当に「それでいいのか、日本!」とか、言いたくなってしまう。
(そう言えば、馬毛の漉し器ももうすぐなくなると言われている)
本当に、日本は昔からの技術を失い(というか、工賃の安い中国で製造を移行しているからなのだけれど)つつあるのだ。

合羽橋の木製品のお店に、木の樽はあったけれど、勿論、普通のさわらだった。
友人には、Wさんにお聞きした事情を説明した。
「しょうがないから、かめを使おうかな」とのことだった。

d0063149_2203375.jpgそういうやり取りをしていた翌週の一昨日、弟の友人であるJuly4さんが用があって、我が家に来てくださったのだが、お土産に、木桶仕込みの信州味噌を持ってきてくださった。
そのパンフレットに、竹のたがを使っているお味噌の樽の写真が載っていた。
お~、信州にはあるではないか?(この大きさは個人では無理だけれど)

昨日、封を切ったのだが、味噌の良い香りがぷ~んとして、それが尋常でないくらい良い香りだった。
やはり、木の樽で味噌を仕込むと、味噌が木を通して呼吸するから、こんなに香りが良いのかしら?と思った。
舐めても美味しい!
July4さん曰く「お味噌汁より、キュウリにつけた方が美味しいかも」とのことであった。

今日、冬だから、豚汁に使ってみたのだが、だしに溶くと、甘みの強い、麹の味の強い味噌であった。
どうしてかなと調べたら、信州味噌は甘め(というか、麹の量が多い)とわかった。
ちょっと手前味噌を加えて、塩気を足したら、美味しかった。
残りは、アドバイスどおりに、煮ないで使ってみたい。
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by mw17mw | 2006-02-08 22:20 | 道具 | Comments(2)

Commented by july4 at 2006-02-09 23:41 x
須坂のさきの小布施に穀平味噌というのがあるのですが、ここは麹の量や種類、塩、豆など全てオーダーメードできるサービスがあります。http://www.kokuhei.com/
やはり、熟成の際の温度等は信州のほうがよいので、美味しい味噌ができるとのことです。
 樽の話ですが、塩屋の樽は江戸時代の銘が入ったものもあり大切に大切に使っているとのことでした。塩屋はお願いすると、蔵を見せていただけるそうです。
Commented by mw17mw at 2006-02-11 10:56
July4さん
チャングム見てらっしゃいますか?先週か先々週に、「味噌は、木の下で熟成させると、花粉が作用して美味しくなる」と言っていまして、実は私はそういう状況で作ったお味噌を味わってみたい。HP見たけれど、そういうオプションはないみたいですね。(当然ですが)<笑>
July4さんにいただいた塩屋のお味噌、豚汁にして一晩寝かせたら随分麹の味が取れまして、私五のみになりました。