<白みりん>
夏に、Kuramae-Aさんに初めてお会いした時、茨城県の鹿島市にご実家があり、その近所の香取市佐原の古くからの特産品である「最上白味醂」という味醂をプレゼントしてくださったのだ。
白味醂は初めてで、興味津々。
しかし、ちょうど、結構大きな普通のタカラか何かの味醂のボトルを開封したばかりだったので、中々白味醂を開けることができなかったが、9月になって、ようやく開封できた。
初め、舐めてみると、普通の味醂とは違う味で色。(薄っすら茶色がかっているが、相当に白い味醂)
何でも、「国産もち米を使用し、江戸時代から手造りの製法を守っている伝統みりん」とのこと、舐めると、純粋なもち米の甘さが先に来る感じ、このもち米の甘さは、何かの味とそっくりで、初めてではない味であると思うのだが、その何かが思い出せない。
独特な甘さながら、くどくなくて、後味がさっぱりしている。
もしかして、福来純と似ている?とも思うのだが、福来純は高価だから、この10年くらいとんと使っておらず、味がはっきり思い出せない。
ただ、はっきりわかることは、普通の大量生産的味醂は、味と甘さがくどいし、アルコールがすぐに鼻につくが、この白味醂は、違う、まずは、もち米特有の上品な美味しい甘さが先に来て、アルコールを余り感じないのだ。
しかし、料理に使うと、その甘さは、くどくないせいか、強くないみたいで、大量生産的味醂を入れた時の甘さが欲しい場合、私が思うに、ちょっとお砂糖を足した方が、イコールになると思う。
江戸時代は調味料ではなく、甘いお酒として人気があったというが、この味ならそれは良くわかる。
普通の大量生産品の味醂で屠蘇散を溶かして飲んでも美味しくないものね、白味醂だからこそ、お正月に飲めるのだと私は思う。
(福来純も、そのまま飲むと美味しかった覚えがある)
それにしても、今まで、味醂の発祥地は、千葉県の流山だとばかり思っていたけれど、正しくは、下記のよう。
江戸時代、味醂は、関西で開発された製法で色の濃いものが作られていた。
江戸時代の後期、流山で、白い味醂の製法が開発され、江戸だけではなく、全国的に人気を博した。
初め、流山で2蔵だけであったが、明治時代までに9蔵が白みりんを製造するようになる。
(ここは私の推測だが、この人気を受けて、流山近郊でも、白味醂が作られるようになったのではないか)
発祥と言われる万上みりんは、キッコーマンに吸収され、今でも、
キッコーマンのマンジョウ本みりんは、「創業明和3年(1766年)の伝統が生み出した元祖白みりん。」と白みりんを名乗っている。(しかし、原材料を見ると、タイのお米を使っていたり、大量生産品ということで、多分、機械化も相当されているだろうから、製法自体、江戸時代の製法とは違っているのではと思う)
(言われてみれば、確かにタカラの味醂より、マンジョウみりんの方が色が白いような気がするが、味的にはどうなのだろう?絶対、福来純やこの白みりんに勝てるような味ではなかった気が...)
今でも、流山で、白みりんとは名乗っていないが、キッコーマン以外で、本みりんを国内産の材料で古式製法で作っている蔵「
かごや商店」もあるよう。
きっと、今回いただいた馬場本店さんのものは、「白味醂」と名乗って、しかも、江戸時代からの製法で国内産原料で白味醂を作っている唯一の蔵であることに価値があるのだと思う。(というか、「最上白味醂」は馬場本店さんの商標登録だと包み紙に書いてあるから、他のメーカーが使えないのかも)
美味しいです、Kuramae-Aさん、ありがとう。
<にんべん つゆの素>
にんべんの素麺つゆゴールドが美味しかったので、つゆの素ゴールドを試してみたいのだが、近隣のスーパーでは売っていない。
(きっと日本橋に行けば、あるだろうけれど)
だったらと、一番の一般的普及品である「つゆの素」でも良いかなと、原材料をチェックしたら、さすがにんべん。
普及品の安価な製品だから、アミノ酸とか酸味料は入っているみたいだが、そういう化学的製品の記載がそれ以外ないのだ。
他のめんつゆだと上位に来る、果糖ぶどう糖液糖とかが入っていないで砂糖を使っている、また、何とかエキスとか、入っていないで、かつおぶし、こんぶを使っているのだ。
また、保存料無添加とちゃんと書いてある。
何だか、見落としていたというか、こんな単純な原材料で普及品のめんつゆが作られているなんて想像したこともなく、全然探していないで損をした。
ま、この原材料の私が昔から馴染んでいるものを多く使って作っていることが気に入って、買って使ってみた。
創味のつゆや久原のあごだしが、4倍希釈に対して、これは3倍希釈であるけれど、原材料が清々しいから、許そう。
実際に使ってみると、やはり、私の好みより甘いのだけれど、そんなものは、お醤油を足せば、味が直るし、余計な味がしないので気に入った。
とにかく、味はともかく、食べ終わった後、口の中が爽やかな点が気に入った。
今度から、今までの創味や久原をやめ、このにんべんのつゆの素を常備しようと思った。(もっと良いものが現れたら、また、そちらに移ると思うけれど)