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天性の「美味しい!状態に執着心」がある東京下町に棲息するおばさんのお料理・お菓子・道具・食材の他、散歩の記録を綴った日記です。by真凛馬


by mw17mw
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藝祭2017に行ってみた

私が、藝大の文化祭に行くのは、何と50年振り。
高校生の時、エムというグループサウンズのバンドが、藝大の文化祭で無料で野外コンサートを開くというので、行った記憶しかない。

今回は、「最後の秘境東京藝大」という本を読んだ影響もあり、藝大生を見てみたいと思うのと同時に、いつもは入れない音楽部の敷地に私の足跡をつけることを目的として、ちらっと行ってみた。

それにしても、藝祭の時って、上野公園の噴水広場から藝大まで、下の旗の下、全て藝大が使い切っているよう。
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(そうそう、最近、藝祭の時以外でも、突如、奏楽堂の前あたりに、見慣れない芸術作品が設置されていたりする。最近では、この自由の女神の像なぞ、きっと、藝大生の作品だよね)


上野公園で唯一の大学だし、それで良いのだけれど、こういう風に都立公園を広く利用できる環境である限りは、藝大は上野から離れたくないだろうと思う。
噴水のところから藝大まで、また、藝大の中でも、学生による模擬店が沢山出ていて、普通の大学の学園祭との違いはというと、やはり、飲食店より物販店が多いことかなと思う。
(売っている人が皆、藝大生かなというと、皆普通の人と風体は違わないから良くわからないのだ。だからな~にと言われると、やはり、最後の秘境東京藝大を読んだせいか、あの本に出てくるような人に出合ってみたい感じがしたが、良くわからなかった。

でも、物売りの若い人たち、藝祭目当てで来た多くの人で、上野公園は本当に混んでいた。

藝大の敷地は、真ん中の道路を境に二つに分かれていて、美術の方の敷地には、美術館もあるし、勿論建物の中には入れないけれど、路地は適当にフラフラ散歩できるので、何度かフラフラしたけれど、音楽の方は、普段は、門のところでのチェックが厳しく、用がない人は中に入れないのだ。(何でも、高い楽器の盗難が多いのだって)
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そうしたら、やはり、藝祭の時は、特別なのか、誰でも、音楽部の敷地の中に入ることができて、「ふ~む、こういう建物があって、こういう構造になっているのだ」とか見て回ることができた。
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そうして、現在の芸大の奏楽堂が余りに大きくて、余りに立派でびっくり。(上野公園に明治時代の木で作られた奏楽堂は知っていたが、現代の奏楽堂は知らなかった。明治時代になるのだろうか、滝廉太郎の時代の奏楽堂は、座席も小さく、天井も低く、昔の日本人って小さかったのだと実感するが、現代の奏楽堂は、どんな大きな人にも対応できそうな建物であった。)

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できたら、コンサートも聞いてみたかったけれど、突然行って突然入れるものではなく、ちゃんと申し込んで、抽選で当たれば、コンサートのお客さんになれるみたい。

音楽部の方を一回りして、「あ、本当だ、音楽部の方にも学食があるのだ」とか、程度の高くないことを確認して歩いた後、美術の方に行ったら、こちらは、真ん中の広場のようなところが誰でも見ることができる野外の立ち見のコンサート会場になっていて、ちょうど、コトリンゴという女性が野外ステージで「悲しくてやりきれない」を歌うのを聞くのができた、中々良かった。(藝祭3日のうち、プロが出たのは、このコトリンゴさんだけみたいで、うまく良い時に当たったという感じであった。)

そうなのだ、私が50年前エムのコンサートに行った頃、この、フォーククルセダーズの「悲しくやり切れない」が流行った頃だったのだ、懐かしかったが、彼女の歌い方、アレンジの仕方が現代風で、50年の月日によって人の好む音楽がずいぶん洗練されたことを感じた。(コトリンゴさんって、経歴を読むと、凄い人なのだと初めて知った。)

そうそう、それと、音楽部の入口のところに「藝える(うえる) 1 東京藝術大学のいま、これから。」という、藝大の学長さんが表紙の雑誌が無料配布されていたので、もらってきた。

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「最後の秘境東京藝大」の筆者とこの学長さんの対談などが載っていて、色々なことがわかった。(しかし、「最後の秘境東京藝大」で一番恰好良く描かれていて、得をしたのは、この学長さんだと思った。何でも、藝祭の初日、学長あいさつで、「お前たちは素敵じゃ!将来の日本の文化をお前たちが下支えするのじゃ!」と言ったとか、描かれていて、私もこの場面が見たいなと思ったが、金曜日なので、仕事辞めてからにしようと思ったのだ。)←この方はそもそもバイオリニストで、音楽部の教授だったとか。藝大の学長さんは通常美術出身者が多いらしい。

で、この藝えるという雑誌の雑誌は40ページもあり、紙も立派な雑誌で、「藝大って、お金あるのかな?」とふと疑問に思ったが、最後のページに「藝大基金寄贈者ご芳名」があって、この一年間で寄付してくださった方の名前と金額が書いてあるのだが、何と、滝久雄さんという方が、一人で「10億500万円寄贈」、また、もう一人、湯川一枝さんという方が「1億円寄贈」と信じられな~い。世の中、こんなに寄付できるお金持ちがいて、しかも実践する人もいるのだ。(その後、500万円、100万円と続くが、このお二人は、突出した金額)

ちらっと検索したら、滝久雄さんというのは、ぐるなびの創業者
お名前が同姓同名で、これくらいの金額を寄付できる人がいるとも考えにくいから、この方かな?
もう一人の湯川一枝さんについても、この方かなという情報が出てきたが、当たっているかどうかは不明。
でも、こんなに寄付してくれる方がいるのだから、藝大って、世の中に愛されているのだと思う。

何だか、藝大を出て歩きながら、芸術ではなく、この金額を寄付できる人たちの人生に思いを馳せていた私であった。(笑)

Commented by なご壱 at 2017-09-23 06:21 x
藝祭の奏楽堂でのコンサートは、金曜、土曜日 各2回ずつでした。奏楽堂の前で開場の1時間前から整理券を配布して、整理券の番号順に入場します。席は自由です。 私は、金 土 一回ずつ鑑賞しましたが、席にこだわらなければ、開場の10分前くらいでも十分整理券をゲットできます。来年は、是非コンサートをお楽しみください。
by mw17mw | 2017-09-19 12:49 | 東京都内のお散歩・見物 | Comments(1)