火曜日の平日に、突然品切れが出てしまい、東浅草まで仕入れに行かねばならなくなった。
だったら、浅草方面でランチしようと思って、一番最初に浮かんだのが、「馬賊」。
1,2か月前のマツコの知らない世界で、美味しい冷やし中華として、馬賊の日暮里が紹介されていたので、え~い、面倒だ、浅草店で食べてみたいと思っていたのだった。
が、そう思いながら、東浅草に向かったのだが、蔵前で、
蔵前いせやの前を通ったとき、「そうだ、
桃猫さんが
千束のいせやが美味しいと言っていたっけ」ということを思い出し、より、我が家から遠い千束いせやに方向転換。(今、初めて、
桃猫さんの千束いせやの記事を拝読したが、名文、また、客観的且つ愛情に溢れている文章)
土手の伊勢屋が本家で、千束いせやが次男?蔵前が三男?という台東区では有名ないせや三兄弟。(何代前に分かれたかは知らないが、この三軒は今でも親戚)
千束いせやさんは、金美館通りの国際通りに近い方の外れ。
でも、行ってよかった、見事、美味しかったから。
最初は、普通のメニューから選ぼうと思ったのだが...。
実際に頼んだのは、まずはお手並み拝見とサービスメニューにしてみた。
しかし、食べてみたら、このお店は、料理がおいしいことが良く分かった。
これが実際に出てきたもの。
もちろん、お新香もお味噌汁も美味しいのだが、甘辛いたれの天丼が秀逸。
(こちらのお店は、天つゆと丼つゆを分けている、これはどこの天ぷら屋さんでも同じだろうか?)
偶然、いせやといえば天丼でしょうと、丼物にしてみたが、それが成功だった。(ということで、天つゆはまだ未食)
980円の一番安い天丼なので、海老もキスも小さく、イカも切れ端を寄せたものであったが、抜群に、てんぷらの衣と天つゆが美味しかった。
メニューにも書いてある通り、「100年継ぎ足し、熟成させたコクのある丼つゆ」が大変美味しい。
昔風の甘辛いたれでありながら、くどさがなく、本当に長い間に角が取れて、こなれているマイルドになった味であった、お見事。
天ぷら屋のつゆで、甘辛さが濃いのにこんなにマイルドに調っているおつゆにあったのは、初めてかもしれない。
(あ、そうそう、こちらの使っているお醤油はヒゲタのよう。<テーブルに置かれたお醤油がヒゲタの容器に入っていた>)
また、いせやは、私今まで蔵前店しか行ったことがなく、蔵前店の衣は、メレンゲがたくさん入っていて、結構分厚いから、メレンゲの量が多く、天ぷらを食べていると、その存在をすごく感じるのだ。
それがいせやの特徴と聞いていたけれど、千束いせやさんのてんぷらの衣は、薄っすらメレンゲの存在を感じるものの、厚過ぎず、ちょうど良い薄さ。
100年以上続いている甘辛いつゆの江戸風味の天丼って、美味しいものだと初めて認識。
お店は古いけれど味はお勧め。
是非、また、行きたい。
一つ気になるのは、
土手の伊勢屋の天丼の画像を見ると、丼つゆをくぐらないのか、天ぷらが白いのだが、これは最近、見栄えを考えて、こうしているのだろうか?(もしかして、写真に撮るときは丼汁をくぐらせないのかも。実際は丼つゆをくぐらせたものが出るのかも)