国際文化会館内の小川治兵衛作「旧岩崎邸庭園」見学

鳥居坂下から坂を上ると、右側も塀に囲まれた緑で、一瞬、こちらが国際文化会館?と思ってしまうが、後で地図を調べたら、シンガポール大使館のよう。
その緑を見ながら、坂を上っていくと、左側に、「国際文化会館」と書いた入口があった。
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入口から建物玄関まで、自動車優先の感じ、左側の歩道を歩いて行くと、港区教育委員会が建てた「岩崎邸庭園」という立札があった。(文字が読めるように、文字の部分だけ切り取ろうと思ったが、後ろの石が大きくて余りに立派だったので、そのままとした)
主に書いてあることは、「この庭園の前身は、岩崎小弥太が昭和4年に建設した「岩崎家鳥居坂本邸」の庭で、近代日本庭園作庭の先駆者・第一人者である京都の「小川治兵衛」の作で昭和5年の実測図と比較しても、今でも、作庭当初の姿を大筋で残している、池泉回遊式日本庭園。」等々。
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建物前は、殆ど駐車場、建物の入口を入ると、ロビーがあり、そこに、旧岩崎邸、現在の国際文化会館の全体模型があった。
この土地は、江戸時代から幕末までは、「多度津藩(現香川県)の江戸屋敷」。
 その後、明治初期に井上馨候爵(外務大臣)の所有となり、次に、久邇宮邸(昭和天皇の妃である香淳皇后は、この邸で誕生)、赤星鉄馬邸、岩崎小彌太邸と変遷し、戦後は国有地となっていたものを国際文化会館が払い下げを受けたとのこと。
岩崎邸は、空襲で完全に焼失されたが、庭は残ったので、全体の土地の面影は、岩崎邸のもの。
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お庭を歩く許可をもらい、建物左手の出入り口から庭に出て、結婚式の邪魔にならないように、草木の中を歩いた。
そんなに広い面積ではないし、道らしい道はなく、何となく歩ける道しかないので、この庭は、やはり、庭の中を多くの人が散策することを前提として作られていない感じ。(一般公開していないのも頷ける)
やはり、岩崎小弥太さんがプライベートで歩くことを前提とした設計?
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お庭は坂になっており、上まで行ったら、何と、外側の塀の高さまで、土が盛られ、池や芝生まで、坂になっていることがわかった。
塀の外は、鳥居坂下からの道で、私たちが歩いてきた道なのだが、こういう瓦屋根の素敵な昔の塀の中にてっぺんまで土が盛られていて、塀の際までお庭だとは、全く想像できなかった。
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庭全体、まさか、人工的に作ったものであるとは感じさせない自然な設計だが、どこに何を植えるか、どこに燈籠や石を置かとか、全て、小川治兵衛さんが考えに考え抜いた結果なのだろう。
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茂みから、芝生や国際文化会館の建物を臨んだところ。
右側が本館(旧館)で、左側が新館?
旧館は、前川國男、吉村順三・坂倉準三の三人の共同設計で1955年(昭和30年)完成、また、1965年(昭和55年)に、前川國男さんの設計により旧館の改修と新館の増築が竣工されたとのこと。 
本館は、日本建築学会賞を受賞した他、2006年8月に文化庁が指定する「登録有形文化財」に登録された。
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池の方を見ると、石燈籠の上にサギが止まっていた。
そういえば、同じ小川治兵衛さんの旧古河庭園でも、サギがいたので、すぐわかった。旧古河庭園のはアオサギで、何でも、近所の六義園にサギの巣があるとのことで、そこから飛んできたのではとのこと。
こちらのサギは近所にある毛利庭園のものかしら?
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小さな滝のようなものがあり、そこをたどって上に上ると、水源があった。
旧古河庭園と違って、こちらは、地下水がまだ枯れていないのか、滝も池もまだ健在。
でも、今回は、芝生部分で結婚披露宴が行われていたので、池の方に近づけなかったのが残念。
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旧古河庭園に比べたら、規模が小さいけれど、遠くから見ても美しいし、その植木や岩の間を歩いても、変化があって楽しい。
詳しいことはよくわからなかったけれど、やはり、天才が作ったお庭という感じだろうか?
桜の時、紅葉の季節、素敵だろうな~。

このお庭、一般公開はされていないし、観覧のルールがはっきり公表されていない。
きっと、積極的には公開していないけれど、興味のある人で、常識を持って見てくれる人には、開かれているような気がする。
もし、庭の中も歩きたいのなら、私が習ったように、やはり、レストランやラウンジを利用した際に、「庭を見たい」と言って、許可をもらって、庭に入っていくのが良いと思う。
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by mw17mw | 2016-11-04 12:10 | 東京都内のお散歩・見物 | Comments(0)