丸の内「オートクチュール展」

蜷川幸雄さんが亡くなった。
私には縁のない人ではあったが、我が父と同じ「幸雄」という名前が懐かしいし、風貌が父と似ているなといつも思っていた。
顔が長くて、目や鼻や耳、顔の造作が皆大きめで、メガネをかけている、なんとなく、戦前生まれに多かったような風貌。
もうテレビで蜷川幸雄さんの昭和顔を見ることも少なくなるのであろう、また一つ昭和や父が遠くなる。

−−−本題です−−−

江戸東京博物館の真田丸展は諦めて、お蕎麦を食べた後、丸の内に向かい、三菱一号館で開催していたオートクチュール展を見ることにした。(今、改めてHPを探したら、正式には、「PARISオートクチュール世界に一つだけの服」が正式名のよう。今度の日曜日で終わりらしいので、早く書かなくては。)

オートクチュール展は、ちょっと過去のコルセットをつけるのが当たり前の時代からスタートし、そのうちコルセットをつけないファッションが流行し、それが標準になって行き、段々、現代的になっていくのだが、やはり、イブニングドレスはどの時代のものも豪華で素敵。
(写真撮影は原則禁止だったが、一部屋だけ、フラッシュはだめだが、写真撮影OKの部屋があった。)
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(でもね、ココシャネルを主人公にした映画を見た時、ココシャネルがコルセットを終わらせたみたいな描き方をしていたが、このオートクチュール展においては、ココシャネルを特別扱いしていなかった、どちらが正しいのだろう?)

また、1940年代に入って、スカートの長さがひざ下になったり、レーヨンみたいな化学繊維が取り入れられるファッションになってきたようだが、これは、完全に、戦争の影響なのだろうか?

オートクチュール展で飾られている作品自体も、皆とても素敵で興味深く面白かったが、作品を見ているうちに、昨年秋に見た国立博物館の「ブルガリ展」との対比が頭に浮かび、興味深かった。(ブルガリ展の詳しい様子は、こちら

何て言うのだろう、イタリアもフランスも、日本から見たら、同じヨーロッパの国だけれど、歴史とか国民性が全然違うのだと感じたのだ。

ま、ブルガリと言う企業は、イタリアの企業ではあるが、元々ギリシャからの移民から始まっているというところも強いかも知れないけれど、イタリアは、地中海に突き出た半島の国家で、古くから色々な国との交易が盛んで、ギリシャ文明・エジプト文明の影響を色濃く受けている国なのだと、オートクチュール展を見て、再認識した。

というのは、ブルガリ展で飾られていたり、動画で見た「ブルガリの宝石を身につけた女優たちの画像」が皆、肉感的で、洋服はそれを邪魔しない程度のデザインで目立たないのだが、細かく細工された高価な宝石をプラスすることにより、自分の顔と肉体の美しさ・強さが、それらの宝石・金銀に負けないものであることを強調していたのかという風に思い出された。
ブルガリア展の女性たちはあくまで、その個体の美しさ・強さがメインであったと思えた。

それに比べ、フランスというのは、あくまで農業国で、ギリシャ・イタリアの地中海文化の影響をそれ程受けておらず、肉体第一主義ではないように感じられたし、宝石類は産出されない国なのか殆ど飾られていなかった。
あくまで布、デザイン、装う人のトータルの調和の美しさが大切で、布とそのデザインだけで美しさを醸し出し、ブルガリのような立派な宝石を必要としない?

ふ~ん、なるほどね、国によって、その国の置かれている地理的条件や歴史で、ずいぶん、装うことに対する考え方も美しさの基準も違うものだと感心。

簡単にいうと、イタリアは、肉食系女子ファッション、フランスは草食系女子ファッションと感じた。(日本は農業国だし、完全にフランスぽい)

その他、見ていたら、「ウンガロ」とか「クレージュ」なぞという単語が目に飛び込んできて、懐かしかった。
私の20代、30代の頃は、貿易自由化が進み出し、色々なブランドがどっと日本に押し寄せてきた時代だったのだ。
今まだ、日本で、ウンガロとかクレージュ売られているのだろうか?(売られていても、OLの時と違って、飛びつかないから、売っていなくても十分なのだけれど)

(その後、銀行の仕事で、20年くらい前、中国事情の書類を読んでいたら、中国に新たにショッピングセンターができつつある時代、フランスのブランドを中国に進出させるのに、そのブランドの進出順序が決まっていて、確か、最初はピエールカルダンに始まり、次はどのブランドとか決まっていることを知って、びっくり!やはり、フランスにとって、ファッションは外貨を獲得できる一大産業であり、中国に限らず、新たに発展しそうな国にブランドを進出させる場合のノウハウや経験の蓄積ができているのだ。それを知った時に、それにうかうか乗った自分に気づいた。<笑>)

話は、オートクチュール展から離れるが、久々、再開発が進んだ丸の内に行ったが、さすが、丸の内で、三菱一号館の建物を無駄のないように建てていて、隣とのビルにわずかな空き地しかないのだが、そこも十分計算され、無駄のないよう、しかも、美しいように設計されていて、「さすが」と思った。
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他、丸の内の通りも、日曜日は歩行者天国になり、歩道に沢山の椅子とテーブルが置かれ、皆が沿道のお店で何か買って来て、青空の下で食べられるようになっていた。
これだったら、土日、丸の内に関係のない人たちが散歩に来ても、十分楽しめる。
さすが、丸の内で、緑の多さも、お店も舗装された道路も皆絵のようにきれい。
(浅草や上野、我が家の近隣も色々な工夫がされ、人々が楽しめるように変わってきているが、丸の内は、その数倍先を行っているような気がした。)

今度、三菱一号館美術館のこの催し物を見に行こう。
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by mw17mw | 2016-05-16 16:29 | 東京都内のお散歩・見物 | Comments(0)