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天性の「美味しい!状態に執着心」がある東京下町に棲息するおばさんのお料理・お菓子・道具・食材の他、散歩の記録を綴った日記です。by真凛馬


by mw17mw

東京ミッドタウン界隈−「茅乃舎」で九州の豚汁セット

先週の土曜日、大分のMさんの絵を国立新美術館に見に行った。
今回は、手前の入口近くに展示されていて、わ、優遇されていると思える位置であった。(詳しくはまた別に)

その帰り、どこかでお昼をしたく、色々考えたのだが、最近、実は、私は茅乃舎のだしを味わったことがなく、食べず嫌いであったことに気づいたのだ。
それは、お○しのじんという似たような最近の出汁の素を買ってみて、美味しくないと思ったからなのだ。
そのことで、すっかり、メーカーの名前は忘れ、新しいだしの素は美味しくないという印象しか心に残っておらず、数年経ってから、自分の中では、それが茅乃舎の出汁に置き換わっていたのであった。
それなのに、テレビで葉加瀬太郎さんが大絶賛しているし、親戚にあったときも、誰かが褒めていたので、「?私は勘違いしていたかも知れない」と、ようやく、自分は実は茅乃舎のだしを味わったことがないことに気づいたのだ。

それで、国立新美術館に行くのなら、近所のミッドタウンの地下に、茅乃舎の売店とイートインのお店があるので、そこで食べてみようと思ったのだ。
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昼のメニューは下記だけのよう。(平日はだし茶漬けもあるみたい)
十穀茅汁の方は、茅乃舎だし単独だから、茅乃舎だしの味を吟味したい私としては、こちらの方が良いような気もしたが、十穀って、雑穀でしょう、お味噌汁に雑穀は余り気乗りしなかったので、茅乃舎のだしと煮干しのだしを両方使っていて、野菜が入っている豚汁にすることに決めて、売店の方の試飲のところに行った。
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イートインに入るために、ウェイティングリストに名前を書いた後、私の前に5,6人いたので、売店の試飲の方に行って、普通の茅乃舎のだし、シイタケのだし、野菜のだしと、三種類を飲ませてもらった。

まず、普通の茅乃舎のだしだが、余計な味が強くて、かつお節とか昆布の味わいがストレートに来なかった。
この余計な味は何だろう?
こんなかつお節と昆布の味がストレートに来ないだしを、葉加瀬さんは何であんなに褒めるのだろう、不思議と思った。
次に椎茸だしは、結構椎茸の風味が強くて、「なるほど」と思った。
野菜だしも飲んだが、感想は忘れた。(そんなに個性的ではなかったのかも)

と試飲が終わった後、イートインコーナーの席が空き、名前を呼ばれ、受付で注文、前払いをして、番号札をもらって席につく。
ほどなく、おにぎり二つと豚汁のセットが運ばれてきた。
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豚汁を飲んでみると、「ウエ~、な~に、この甘さ?」と驚くくらい甘くて薄くて、一口で嫌になった。
きっと甘めの出汁で野菜を煮たから、そこに野菜の甘さが加わり、その上に、甘めのお味噌を入れたか、お味噌の量を少なめに入れたから、こんなに甘いのだ、それしか、考えられないと思った。
でも、テーブルに生七味があったので、それを結構大量にいれたら、飲める味になったのだけれど、生七味を入れると違う風味が味わえるというものではなく、ようやく飲める味になったという印象。
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その経験をしているうちに、そうか、ここの出汁はそもそもが甘いのだ、そして、葉加瀬太郎さんは、芸大を出ていて、世界的に活躍していること、ロンドン在住であることで、グローバルな人間と思われるかも知れないが、実は、高校生まで大阪に住んでいたわけで、甘めの味付けが好きなのだろう、だから、ここの出汁が好きなのねと、謎が解けた思い。

で、豚汁自体は色々な野菜が入っていて、美味しく煮えていたし、味噌汁も生七味を入れたら美味しくなって、脂身以外全部食べたけれど、九州の豚汁という九州は豚にかかっていると思うのだけれど、ばら肉を使っているからかも知れないが、結構厚みのあるばら肉だったので、脂身がうるさかった。

おにぎりは、十穀米と白米の塩握りを一つずつ取ってみたのだが、両方とも常温のおにぎりで、原材料を見ると、大豆油と調味酢が入っていた。
実際に食べてみると、殆どその影響を感じなかった。
防腐剤とか使いたくないから、自然の素材で、乾燥と腐るのを遅くすると思うが、このお店のおにぎりなら、すぐに売れてしまうと思うのに、より安全な策が徹底されているなという印象と同時に、ま、こういうところで食べるおにぎりって、そういうものなしには売れないのねという印象。
で、塩にぎりが美味しいかというと、十穀米の方は雑穀の味で食べたけれど、白米の方は物足りず、テーブルに生七味と一緒に置いてあったゴマ塩を振って食べた。

食べ終わってから、売店の方で、だしの原材料を見たら、後ろの方に酵母エキスと発酵調味料と塩と記載されていた。
あ、そうか、茅乃舎のだしの味の中で、かつお節や昆布の味を押さえて自分を主張しているのは、酵母エキスと発酵調味料の味と判明。
また、酵母エキスなどの甘さを押さえるため塩を入れたと思うのだが、どのくらいの量が入っているかわからないが、塩を入れてもこんなに甘めなのだから、すごいねと思う。
(昨日紹介した「日本一の給食」という本に、「どうして、学校給食に本物のだしを使うか」という問いに対して、「本物のだしを使うと、コクが出て、使う塩の量が減るから」と書いてあった。茅乃舎のだしは、私が思うに、関東人には、使う塩が増える味ではないかと思う)

結論としては、今回茅乃舎のだしを使った豚汁を食べてみて、今後とも、茅乃舎のだしを買わない、使わないと思った。
お○しのじんと、どちらが美味しいかは不明だけれど、結局、茅乃舎のだしも、化学調味料・保存料不使用をうたい、簡単に美味しいだしを取れる商品ということなのだろうが、結局は、酵母エキスの味が強くて、癖がある。
きっと、今まで味の素の○んだしとかに比べたら、美味しいということなのだと私は思う。(私の推測にすぎないけれど、味の素の○んだしみたいなだしの素ばかり使った料理で育ってきた人には美味しく感じられるのかもと思う)
葉加瀬太郎さんが太鼓判を押し、化学調味料・保存料無添加を売り物にしている点に皆惹かれて人気があるのだろうけれどね、酵母エキスと発酵調味料の味がうるさいよね。

でもね、今のお母さんって、働いていて、忙しい人が多いから、簡単にとれて、そこそこ美味しい出汁の素は必須だろうし、忙しいと、そんなに細かく物を味合わないで食事しているのかも知れない、それならそれで良いと思う。

ま~、全体としたら、推薦もしないし、やめたらとも言わない。
一度、茅乃舎のだしを味わいたいなら、お店でお味噌汁と試飲品を味わってみたら?という感じ。
by mw17mw | 2016-04-06 12:03 | 飲食店・菓子店 | Comments(0)