2015.11.30の武蔵小山商店街パルム−匂いのない商店街

古いタイプのいなり寿司を書いたのだが、その後、録画しておいた「鈴木政吉物語」というドラマを見たのだ。
明治20年頃の名古屋近辺が舞台で、貧しい夫婦の食事に、二人で半分の油揚げが出てきて、「今日はごちそうをはずんだのですよ。油揚げを食べるなんて、何か月ぶりでしょう!」とか言いながら、若い夫婦が油揚げを譲り合う場面が出てきて、「やはり、明治頃の日本において、油揚げはご馳走だったのだ」と再確認できた。

−−−本題です−−−
f昨年、11月30日に、西小山の「コクエレ」における中華の会に参加させていただいたとき、こちら方面に行くことは滅多になかったので、少し早めに出かけ、一駅前の武蔵小山で下車し、東京で一番と言われる武蔵小山商店街を見物した後、西小山駅まで歩いてみた。
(でも、その後、話題が多くて、この散歩について、書けなかった。)
だから、武蔵小山の商店街も、西小山駅周辺の商店街も合わせて1時間半くらいの見物だったし、知っている人に案内してもらうことなく、自分で勝手に歩いたのだから、見聞録としては穴だらけだし、何か的確に特徴を決めつけるようなことはできない。

ということで、以下は、ただの私の印象記である。

偶然ではあったのだが、ちょうど、私が行った11月30日というのは、武蔵小山商店街の駅前のお店が、再開発のための閉店で、昔ながらのお店での営業が最後の日であったよう。

そういう目で眺めると、武蔵小山という駅は、傍から見たら、目黒駅から東急目黒線で2つ目という便利な駅で人気は昔からあったと思うのだけれど、数年前、東急目黒線が南北線や都営三田線と乗り入れて、目黒で乗り換えしなくて直通で都心まで行けるようになったことで、価値が一段と上がったというか、大きなタワーマンション等を作っても売れるというデベロッパーの算段が成り立つようになって、再開発がここにきて加速したのかもと思った。
そういう意味では古い形の武蔵小山駅の周囲を最後に見ることができた。

私は武蔵小山について、「良く商店街としてテレビで取り上げられる」くらいの知識しかなかったのだ。
一番最初に目に入ったのが、焼き鳥スタンド、勿論、焼き鳥だけも売っているのだけれど、横に立ち飲みコーナーがあって、おじさんたちが焼き鳥片手にお酒を飲んでいた。
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へ~、こういう形式の焼き鳥屋さんって、我が家の方にはないと思った。(武蔵小山・西小山界隈で、後、2,3軒同じタイプの焼き鳥屋さんを見た)結構下町っぽい地域と感じた。

多分、武蔵小山って、位置的には、京浜工業地帯の端っこと、住宅地の端っこがちょうどぶつかる地域だから、工場で働いたおじさんたちが夕方、こういう焼き鳥屋で一杯飲んでから、電車に乗るのかも。

で、その焼き鳥屋さんの横をちょっと行くと、武蔵小山商店街パルムの入口があり、どうも、この商店街は、L字型のよう、まずは、長い方のどこに行くかわからない辺の方を歩いてみた。(短い方は西小山方面に向かっているのは明らかであった)
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(左側奥に進む道が品川区荏原方面で、右側に進むと西小山方面)

武蔵小山商店街パルムは、人間と自転車しか通っていない道路が広くて、きれいなアーケードの下両側に、歯抜けではないにぎやかな商店が続いていた。(地元の商店の他に、全国区のチェーン店のお店もたくさんあった。)
少し歩いていると、他の商店街にはない、このパルムの特徴がわかってきた。
何て言うのか、商店街の商店に「匂いを発するようなお店」が一軒もないのだ。
大手のチェーン店のファミレスや食堂なぞの食べ物屋さんが若干あったけれど、それ以外の個人の飲食店も見当たらなかったし、お魚屋さんも商品がラップに厳重に包まれた上で、かっちり蓋つきの冷蔵ケースに並んでいたし、パン屋さん・ケーキ屋さんも私が見る限り全く店舗がなかった。
これが結構衝撃的というか、私が見慣れた商店街だったら、お茶屋さんではお茶を煎り、おでん屋さんのお鍋から湯気と匂いが立ち上っていたり、お惣菜が並んでいたり、お肉屋さんが揚げ物を並べていたりするのだけれど、武蔵小山商店街は、そういう匂いのするものが全く目に入らなかった。(後から、従姉に確認したら、アーケード沿いにはないけれど、アーケードの外にはそういうお店があるのだって。)

大きなスーパーも駅近くと反対側の出口のアーケードの外に見えたっけ。(生活に根差した買い物は、そういうスーパーでするのだろうか?)

と結構長い商店街を歩き終わると、そこは、「品川区荏原」という住所であった。(みずほ銀行の荏原支店があった。)

で、Uターンして、「本当に匂いを発するものを売っていない商店街だな」と思いながら、駅近くに行き、今度は、短い辺の西小山方面に行ってみたら、こちらには昔ながらの布団屋さん、子供服のお店、お魚屋さんとか、お肉屋さんがあった。
うわ~、我が家の方だってこういう布団屋さんも珍しくなっている。
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こちらはもう我が家の方では消滅してしまったようなこども用品のお店。(着物が懐かしい)
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生の肴をラップなぞで包んだりしないで売っている、私からすると普通の魚屋さんもあって、一安心。(画像に撮らなかったけれど、お豆腐屋さんもあったと思った)
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わざとかどうだかはわからないけれど、長い方の荏原に続く商店街は、とにかく清潔で余計な匂いが漏れないことを心がけているようなお店ばかりなのに、短い方の西小山方面への商店街は、昭和の香りと生活感たっぷりであった。
(あの駅前の焼き鳥屋さんも工事中の間、短い方の商店街に仮店舗を置くみたい)

家に帰ってから、東京西側に詳しい友人に「武蔵小山商店街のメインの通りには、本当に匂うようなおでんやお惣菜のお店がなくて、私としては、買いたいものがないような商店街だった」と報告したら、武蔵小山商店街は、商店街としては珍しく駐車場完備で、加盟店で買い物をすると、駐車場代が無料になるというシステムを作ってあるのだって。だから、自動車のお客が買いに来ることで成功しているとのこと、ふ~ん、それは新しい、良いことだとは思った。(注:私は元々商店街で買い物をしないで、多慶屋とかディスカウントショップで買うことが多いので、商店街にあったらうれしいものは、すぐに食べられるお惣菜になる)

何だか、武蔵小山の商店街を一時間歩いただけで、全ては語れないのだが、こういう匂いのしない商店街(すなわち、雑貨・洋服・瀬戸物屋さん、食べ物だったら、チェーン店ばかり)でも、こんなに繁栄できるのだというのが、驚きであった。
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by mw17mw | 2016-02-22 21:42 | 東京都内のお散歩・見物 | Comments(0)