御茶ノ水界隈−「笹巻きけぬきすし」で穴子丼ランチ

昨日は、色々好条件が重なって、平日ながら、神保町のファミタ思クに卓球を習いに行くことができた。
月曜日の午前中なら、参加者は私一人かなと予想していたのだが、なんと、5人も参加者がいて、講習は、10時から2時間となった。
(この講習会は、参加者が一人なら1時間、二人なら、1時間半、それ以上なら2時間なのだって。)

だから、講習会が終わったのが12時で、外に出たら、サラリーマンが沢山いて、どこも混んでいる感じ。
時間的にも外食ができそうだったので、新世界菜館でカレーが食べたいなと思いながら、12時頃の神保町は、どこも混んでいそうなので、もっと家に近い万世橋の万世まで自転車で行けば、12時半近くになっていて、排骨麺を久々食べると並ばなくて良いのではと思いながら、自転車で走っていたのだ。

で、靖国通りを走り始めたのだが、小川町まで来たとき、そうだ、以前から、「笹巻けぬきすし」に行ってみたく、場所はチェック済みなことを思い出し、靖国通りを聖橋の方に曲がって、少し、上って、お店の様子を伺った。
とりあえず、お店の前に出ているメニューからして、卓球帰りの気楽な服装の人間が入れそうな雰囲気であることは確か。
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以前、このお店がお休みの時に前を通って、笹巻寿司が3つだ、5つだ、7つだとメニューが飾ってあり、何を食べればちょうどよいのだろうとわからなかったし、数多く食べるとそれなりのお値段だったのだ。
今回は、けぬきずしが2つ付いた穴子丼のセットが手頃だったので、それを食べることにして入ってみた。
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お茶の水駅の聖橋から小川町まで相当再開発が進んで、もう木造のお家は、この「笹巻けずきすし」くらいかも知れない。
戸を引いて入ると、そこは、周囲とは別世界の涼しげな店内。(ちょっと長命寺桜餅の店内と似ているかも)
江戸そのままとも思わないのだが、和の落ち着いて静かな雰囲気が素敵なお店であった。
4人掛けのテーブルが3つあって、その周りに椅子が11席置いてあった。
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で、注文をしたら、おしぼりと冷たい麦茶が運ばれてきた、お店の雰囲気もお店の人も全て感じが良い。
他にお客さんは、3人くらいで店内は空いていた。

待ちながら、お店に置いてある「東京の老舗」とか「わざわざ買いに行きたい東京の手土産」みたいな本を読んだ。

その本によると、この「笹巻けぬきすし」は、東京の中で現存する最古のお寿司屋さんで、初代は、元禄時代にお店を開いたと書いてあった。
(戦国時代、笹で巻いたご飯を兵糧にしていたことをヒントに、笹巻寿司を作り始め、ネタの鯛の小骨を毛抜きで抜いたことから、この店名になったとのこと)
今は、12代目とのこと、すごいね~。(東京で最古のお寿司屋さんということははっきりどこにでも書いてあるが、だったら、日本で一番古いお寿司屋さんはどこだろうと検索しても出てこない。)
で、ランチセットはこちら。
量もたっぷりで、美味しく、満足であった。
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穴子はとても柔らかく煮てあるか、蒸してあって、つめが軽くて、乃池の穴子とも、関西の焼き穴子とも違う仕上がりで、ここのはここので、美味しかった。
丼の上には、大きめの穴子2切れと、蓮の薄切り、干しシイタケを煮含めたもの、ガリが乗っている他、本物のすりおろしたわさびが乗っていたのが、うれしかったし、さすが、江戸時代からのお寿司屋さんと思った。

酢飯もたっぷりで、甘くないのだ、何となく、懐かしい味と言うのだろうか?
丼ものだけで量的にも足りたし、味的にはどうかな~、穴子はあっさり煮てあって味は濃くないが、レンコンとか椎茸は醤油で煮〆た感じ。
酢飯も含めて、甘さを余り感じない味付けで、私としては、こういう味付けも好きだなと思うけれど、関西の人には無理かも。
で、穴子に使ってくださいと山椒の粉がテーブルに置いてあり、それを振りながら、わさびを穴子につけつつ食べて、美味しかった。
その後、ゴーヤ・生揚げ・にんじんなどの小鉢と、玉子焼きと海苔巻きの笹巻すしを味わってみた。
やはり、ごはんの味が甘くない、そして、驚いたことに、玉子焼きも、海苔巻きの中のかんぴょうも全然甘くないのだ。
すご~くさっぱりしている。
玉子焼きの笹巻すしは、鹿児島の玉子おにぎりを思い出す味で、甘味のない玉子焼きのお寿司はそれなりに美味しかったというか、塩味の玉子焼きのお寿司は思いの外美味しかった。
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お吸い物も、お豆腐、お麩、焼き竹輪を結んだものが入っていて、具だくさんだし、お汁自体もとても美味しかった。

全体、お砂糖をほとんど使っていない味付けの印象があったけれど、それは、元禄時代、まだ、お砂糖が高価で、庶民の食べ物に使われていなかったのかしら?

帰りに、お店の人にお勘定をしながら、「次回は、けぬきすしを食べたいのだが、何個を取れば良いのか?」と聞いたら、「基本は、7個で、小食の方だったら、5個がお勧め」とのこと。
で、3,5,7,10個セットだと、どんな内容かという一覧表を見せてくれた。
7個だと、海老や光物が入っているみたいだけれど、「けぬきすし」になったそもそもの「鯛」については、10個セットを取らないと食べられないみたい。

お店で読んだ雑誌によると、このお店の魚は、酢は弱めにはなっているものの、基本的に元禄時代と同じ製法で〆ているらしい。
もちろん、冷蔵庫がなかった時代の生魚を保存のために酢につけるのだから、相当酸っぱいと書いてあった。
今回、かんぴょうの海苔巻きと玉子焼きのけぬきすしはいただいたが、この2つを食べたからと言っても、やはり、お魚を使ったここのお寿司を食べなくては、「けぬきすしを食べたことがある」とは言えないような気がする。
だから、今度は、魚のお寿司を食べに再度行きたいと思う。

それに、お寿司の歴史を調べたら、元禄時代というのは、1688~1704年で、このお店のお寿司は、その間に、考案されたもので、「握り寿司 歴史」で調べたら、不確かだけれど、1820年代に考案されたらしい。
とのことで、「へ~、握り寿司より相当古いものなのだ」と感激。
ということは、このけぬきすしが、握り寿司の原型だったのかもと思うし、氷も冷蔵庫もなかった江戸時代、生魚をしっかりお酢で〆、殺菌作用の強い笹で巻いたお寿司を作れば、朝のうち、大量に作って、その日のうちに売り切れば良いわけだし、商売のしやすいお寿司だったのかなとか、色々に想像できる。

酢飯自体、決して、「すごく美味しい!」という味ではないし、万人受けの味とも思わないのだけれど、私の好きな味であったし、江戸時代のお寿司に思いを馳せることができるので、けぬきすし自体、一度は味わうことをお勧めする。
また、穴子が好きな方には、穴子丼ランチ、大のお勧めです。(コスパもいいし)
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by mw17mw | 2014-08-12 12:21 | 飲食店・菓子店 | Comments(1)

Commented by 自他楽 at 2014-09-06 15:50 x
最も古くから続いているすし屋、答えは意外に簡単?で、『義経千本桜』に登場する、弥助が営む店です。
創作上の架空の店と思っていましたが、最近になってモデルがあり、当時から今まで営業を続けていることを知って驚きました。つるべすし 弥助 で検索を

大阪で古いのは小鯛雀鮨のすし萬、箱鮨の吉野鮨。

都内の大阪鮨は四谷三丁目にある八竹が大正時代から続いているそうです。