片桐はいりさんのエッセイ2冊
2013年 07月 25日
一冊は、「グアテマラの弟」という本で、片桐はいりさんは、大田区大森の堅実なサラリーマン家庭に育った二人兄弟のお姉さん。
年の近い、たった一人の弟さんが、日本の大学院を出た後、大学時代に良く旅行に行っていたグアテマラで、現地の年上の子連れの女性と結婚して、移住してしまったそうなのだ。
「グアテマラの弟」は、そこにお姉さんが初めて遊びに行った時の話が主。
何だか、彼女と私は11歳違いだし、年の離れていない弟がいるせいか、私だって、もしかしたら、こういう境遇もあり得たかもと思いながら、親身になって読める。
もう1冊の「わたしのマトカ」は、グアテマラ以外の海外旅行の経験談。
主には、かもめ食堂のロケ地であるフィンランドの話が多い。
片桐はいりさんは、とても静かな家庭で育った感じの文章で、奇をてらったり、受けを狙った書き方を全然しない(サービス精神は多分ないのだ)、どの回を読んでも、同じようで、若干、淡々とし過ぎているところはあるのだけれど、誠実で、文筆業ではない人としては文才のある筆致で、読んでいて清々しいし、楽しい。
ただ、この方がどんな方なのかは良くわからなかった。
彼女の人生を知るには、もう一つのエッセイ「もぎりよ今夜も有難う」の方がわかるかも。
本を読んでいてわかったことは、彼女はある時、彼女の顔がお金になると知ってしまったとのこと。
だから、平気で、寅さん似の風貌を活かした役柄をこなしているのかな?
でも、この画像の片桐はいりさんは、とてもきれい。(要は、女性の場合、「どうやって自分を見せるか」ということが重要かも)