大阪・神戸センチメンタル・ジャーニー-明石の「本家きむらや」で玉子焼き

魚の棚を歩いている最中、明石焼きのお店が沢山あった。
びっくりしたのは、その値段と量、たいてい、15個で600円とか、すごく安い。
ずいぶん安いけれど、一体、一つひとつの明石焼きの大きさは東京と明石は同じであろうか?
上野松坂屋地下2階のたこ八の「8個で630円」なんて、松坂屋へ払うテナント料が高いとしか考えられない。
(明石焼きのお店は、皆、ごく普通のお家ばかりで、特段きれいなお店は一つも見なかったと思う)

さて、正午を過ぎたので、予定通り、A子さんのお勧めの明石焼きのお店に入ることにした。
そこは、「本家きむらや」。
場所は、魚の棚を出て、明石銀座をもうちょっと海のほうに歩いて行ったところ。
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d0063149_637895.jpg古そうなお店の前に椅子が並び、行列ができていて、人気店であることがわかる。
先客は十人もいなかったと思うが、回転は早かった。

直に中に呼ばれて入ると、昔ながらの大衆食堂のような雰囲気で、玉子焼きの他、関東煮(かんとうだき)と呼ばれるおでんが名物のよう。

きむらやさんでは、玉子焼きと呼ばれる明石焼きは、20個で800円で、二人で食べてもOKとのことだったので、友人と1人前を半分ずつ食べることにした。
(看板からすると、「明石名物玉子焼き」が短縮されて、「明石焼き」という名前になったのかな?)

d0063149_6374471.jpg関東煮もちょっと興味はあったが、真っ黒な汁に、牛すじという組み合わせが、家でおでんを作るときには、「薄口醤油に牛すじは当然、ウィンナやシュウマイといった肉類ご法度で作る」私の好みに合うとは思えず、やめておいた。(あの真っ黒なお汁のせいで、「関東煮」と呼ばれるのかもと思えるくらい、真っ黒に見えた。あ、そうだ、たこの足が1本500円だったかな、たこの足の皮膚も汁を黒くしそう。)

三つ葉が浮いたたっぷりの熱々の汁が入ったお椀が運ばれてきた。
お汁だけ味見してみると、まるで、関東人が味付けしたような結構しょうゆ味がしっかりしているお汁であった。
そして、玉子焼き登場。
食べてみると、松坂屋の方が良い油を使っているけれど、きむらやさんの方がたまごの味が美味しいなとか思って食べていた。
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で、ふと見ると、他のテーブルのお父さん・お母さん・娘さんが20個ずつ食べていたが、お父さんが玉子焼きに刷毛でソースを塗っている。
しかも、そのお父さん、ソースのついた玉子焼きをお汁の中にダイブさせて、それを引き上げて食べている~~、ちょっと不気味?

友人が教えてくれたのだけれど、明石では、出汁に玉子焼きをつけるだけでなく、ソースを塗って食べるのは普通のことで、「ほら」とテーブルに、ソースが入った金属製のつぼと刷毛のセットを指差した。
どうも、同じ味ばかりだと飽きちゃって、20個も食べられないのかも。
そうか、ということは私もそのまねをしてみようと、玉子焼きに刷毛でソースを塗って食べたけれど、ちゃんと美味しい。
ソースが甘めで玉子焼きにぴったり合っている感じ。(でも、お汁にダイブは、今一つ抵抗があってできなかった)

友達と10個ずつしか食べなかったけれど、ま、朝食をしっかり食べたということはあるけれど、夕方まで全然お腹が空かなかった。

食べているうちに思ったのだけれど、明石における「玉子焼き」って、明石が忙しい港町であるという背景から、家族で一食のご飯代わりに食べに行って、安くてお腹が簡単に膨れる量のごく日常的な明石焼きが好まれたのだろう。
そして、それが、商業地で大都会の大阪にわたって、お客料理として「ご馳走風」にお化粧をされたのが、上野松坂屋や大阪阿倍野にある「たこはちの明石焼き」かな?という気になってきた。
松坂屋のたこ八の方は、「だしが完全に関西風でお代わり自由」だし、薬味が3種類もついていて、本場より色々な味わいで食べることができる。(本場は、庶民的にソースを絡ませて味を変化させるのだけれど、大阪風では、お金をかけて薬味で味を変化させているのだ。)
だから、松坂屋の明石焼きは、本場ものとはちょっと違うけれど、それなりに存在価値があるというか、ご馳走として「お客料理」に進化し、洗練されたバージョンだと思うと、理解しやすい。

食べログで、大阪と東京で、明石焼きで検索してみたら、大阪でも、東京でも、一位は、上野松坂屋に入っているたこ八であった。
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by mw17mw | 2013-04-25 07:13 | 東京以外の遠出・温泉 | Comments(0)