変わってしまった調布の柴崎界隈

d0063149_2283469.jpg先週の土曜日、甥母と八王子にお見舞いに行った帰り、調布で別れ、一人で、12年前までの2年間、通勤していた「柴崎」という各駅停車の駅に降りてみた。

ここへは、1998年から2000年の2月くらいまで、通っていたのかな?
新宿から京王線で20分くらいなのだが、当時は、まだ農家、畑、ブドウ園なぞがあって、下町育ちの私としては、手頃な郊外で野菜や果物が魅力の街であった。
(だいたい、私に「郊外」に通うという経験がなかったので、柴崎の畑が残る郊外という感じは初めてで新鮮であった。)

(その頃の話は、「調布の美味しいお蕎麦屋さん」 「ぶどう園・梨園」 「調布でぶどう狩り」 「採れたての苺」 「究極の苺の正体」)

実際に今回行ってみて、変わっていなかったのは、田舎っぽい柴崎の駅、野川、会社に近いところにある鯉寿司、ローソンだけであった。

柴崎駅の南口から品川通りに向かい、品川通りに出たら、右に曲がり、野川を渡ったところに勤務先があるのだが、今回同じルートを歩いてみると、畑と木造家屋と木々が消えていた。
きっとこの12年の間に、畑を耕していた人たちが年を取ってやめてしまったのだろう。
畑はつぶされ、コンクリートが流され、その上には、アパートが建っていたり、駐車場になっていた。
店も増えていたけれど、魅力的な店舗は皆無で、コンビニやドラッグストアが多かったかな?
全く土の茶色が見えない柴崎なんて、信じられない。

私が、採れ立ての野菜の美味しさや露地栽培の苺に巡り合った、野菜の無人スタンドも、全くなくなっていた。
柴崎の駅前で畑を耕していた人たちは、商売として畑を耕していたわけではなく、自分たちが食べるように畑を作っていて、食べきれない分を売っていた。
ま~、その人たちが、柴崎の農家で、農業を自分の生活の一部としていた最後の世代で、その次の世代は、全く畑仕事をしない世代だったのだろう。
汗水たらして、野菜を栽培するより、畑にコンクリ流して、アパートにして貸した方がお金は儲かるし、楽だものね。

しかし、淋しい、柴崎は全く違った地域になっていた。

農家がなくなったばかりでなく、普通の家も変わっていた。
木造の日本家屋の前にたわわになる柿の木があった家もなくなっていた、大きな庭がある家はあったが、皆建て替えが進んで、鉄筋の洋風の家に変わっていた。

12年でこんなに変わるものだろうか?(下高井戸なんて、12年経っても何も変わっていないのに)
新宿から20分で12年前まだ街になっていなかった地域だから、その後の開発が急速に進んでしまったのかも。

また、ニョキニョキと高層マンションも相当増えていた。

何だか、私が、通っていた12年前の肥沃な畑に恵まれた柴崎は、幻であったように感じた。

d0063149_22124091.jpgそんなことを考えながら、会社に着いたら、会社はあったのだが、どこにも、表札と言おうか、「〇〇銀行システム部」みたいな表示がどこにもなく、ガラ~ンとしていたし、守衛さんの詰め所も無人であった。
吸収合併されてから早12年、とうとう、合併相手のシステム部に移行されて、ここは使われなくなるのかな?
大きな地所だから、きっとマンション業者に売られるに違いない。
(隣は、私が辞めた後にできた大きなイトーヨーカドー)

d0063149_221379.jpgしかし、ようやく昔の面影がある場所を見つけた。
会社の反対側に渡ると、昔からの大きな団地があるのだが、その中に行ったら、昔のままであった。

その他、品川通りを歩いたのだが、バス停が見当たらないのだ。
昔は調布駅行きのバスが通っていて、そのバスに乗ると、道々、多くの果樹園があって、私としては異国情緒で楽しかったのだが、きっと、柴崎がこんな様子だったら、その果樹園もなくなっているに違いないと思った。
もし、バスがあっても、果樹園がなくなったことを確認するために乗ることになりそうだから、乗らなかったろう。

d0063149_22132815.jpgそのまま、国領まで歩いて、京王線に乗って、つつじが丘で、急行に乗り換えた。
(そう言えば、調布・布田・国領駅沿線は、地下に潜っていたので、びっくり)
そうしたら、ホームから見るつつじが丘の南側もずいぶん変わって、駅の前いっぱいに駐輪場ができていた。
このつつじが丘こそ、少し歩くと、立派な門構えの大きな農家が沢山あって、素敵であった。
しかし、きっと、その門構えもその後ろに建っていた立派な木造日本家屋も、もしかして、もう残っていないかも知れない。

そういう江戸時代から続く農家があったつつじが丘を知っていたということだけで、満足するしかないかも。
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by mw17mw | 2012-12-11 22:15 | 東京都内のお散歩・見物 | Comments(2)

Commented by タバサ at 2012-12-12 20:41 x
調布出身で、今でも月に一回くらい実家に行っていますが、全然知らなかった調布の話にびっくりしています。
なんだか夢のような、そんな素敵な調布をご存知だったなんて羨ましいです。
今でも野菜直売所や果樹園は品川道にあるような気がしますが、どんどんマンションが増えているのも事実です。
特に国領はすごく変わりました。
Commented by mw17mw at 2012-12-13 11:36
>タバサさん
そうでしたね、タバサさんは調布が故郷なのですよね。
調布も広くて、私の知っている地域は、柴崎と国領、品川通りとつつじが丘くらいで、調布市全体で行ったら、端っこの殆ど他所の人が行かない地域です。
調布の中心は、調布駅前で、そちらは、12年前から、繁華街がある都会ですものね。

書くのを忘れましたが、柴崎駅前に八百屋ができていました、八百屋が成り立つというのは、畑がなくなり、無人の野菜スタンドがなくなった証拠ですよね。

ま~、新宿に近いから、いつかは、農家のある郊外から、ベッドタウンに変わらざるを得ないのかも知れません、でも、淋しいです。