東京都水道歴史館&区立本郷給水所公苑

最近の私は、土日になると良く出かけている。
何だか、土日は外食で美味しいものが食べたいわけだけれど、歩かないと太るだけなので、「食べたいなら歩け、歩かないなら、食べるな」と自分に言い聞かせ、歩きまわるようにしているのだ。

d0063149_20414947.jpgうどん屋さんに入る前に向かったのは、運動神経が全然ない私のこと、勿論、うどん屋さんからすぐのサッカーミュージアムではなく、文京区の公園を検索している時に見つけた「東京都水道歴史館」。(きっと、サッカーミュージアムは有料だし、一度も足を踏み入れずに終わると思う)
東京都水道歴史館は、細かいことは良くわからないけれど、取り敢えず一度行っておこうと思ったのだ。

場所は、外堀通り沿いにある順天堂大学の裏手になるのだろう。(本郷通りからの行き方を説明するのはとても大変なので、この地図を見て、行ってみてください。)

最初に評価を書いてしまうと、「お金をかけて丁寧に作られ、子供も飽きない工夫も有り、「是非多くの人に東京の水道の歴史をわかって欲しい」という情熱がひしひしと感じられ、「東京自体」や「街づくり」に興味がある方なら、誰でも楽しめるし、子どもを連れて行くのにも向いている施設」だと思う。

以下、知ったかぶり的に書くことは、殆ど、音声ガイダンスの受け売り。(笑)

見学は無料の上、入口の受付で、無料で音声ガイダンスを貸してくれて、順路に沿って、見学することになる。(この音声ガイダンスのイヤホーンが耳かけ式であり、めがねをかけている者・耳が小さめの人にとっては、使い難いものであることはマイナス)

まずは二階からなのだけれど、東京の水道の歴史は、1590年、徳川家康の命令で作られたという神田上水が開かれたことに始まる。
その後、参勤交代制度ができて、江戸の膨張が加速して行くわけだけれど、それに伴い、玉川上水が整備され、江戸中に、上水道が埋め込まれる。(江戸中と言っても、所謂外堀の中だけ←このことで、「外堀までが江戸城の中」と言われる理由もわかったような気がした。)
江戸に張り巡らされた水道管の位置が表示される地図を見ると、その水道管が網羅する広大な面積に、とても感激した。(全部、手作業だもの)

d0063149_2295482.jpg勿論、地中に埋め込まれた水道管は、木製であり、それらも何種類か、発掘されたものが展示されていた。

徳川家康は、天下統一して、その後300年安泰な世の中を作ったことが偉業と言われるけれど、その後の将軍とともに、徳川幕府が、この江戸という都市のインフラを整備し、巨大都市にした実績は相当なもの。

また、ここを見学して、はっきりわかったことがあった。
二階に、江戸にあった長屋の模型があり、そこに、井戸のような形の共同水道のような設備と、お水を使った後の生活排水を流す窪みだったかがあったのだ。
当然と言えば当然だが、汚水は近くの川に垂れ流されるだけなのだ。(排泄物は溜めておいて、近隣農家に肥料として業者に引き取られるが、お米や野菜を洗ったお水、洗濯水、雑巾などを洗ったお水なぞは、全て、流されるわけだ)

昔は東京中には多くの川や堀が張り巡らされていたと聞いたが、あ~、そうか、下水道設備がなかったから、生活排水が全てその川に流され、それらの川や堀はきれいではなかったのだ。(川というときれいなイメージがあるが、江戸に張り巡らされた川は、治水とともに、下水道の代わりをしていたのではないだろうか?)
だから、近代になって、下水道設備が整備されるにつけ、東京の川は暗渠となって、埋め立てられたに違いないと思った。
(東京が本当の意味で清潔できれいな都市になったのは、この下水道が完備された時点なのだろう。)

東京にこんなに下水道設備が完備されたのは、いつの頃だろうか、そんなに前ではないと思う。
(私が小さい頃、都心からちょっと離れた住宅地に行くと、まだ水洗ではなかったし、各家の前と道路の間にどぶというか、溝があったところが多かったもの。)

何だか、そう考えると、下水道の整備もとても重要で、是非、東京の「下水道歴史館」も作って欲しいところだが、内容があまりきれいでなさそうだから、無理かも。(笑)

二階の江戸時代の展示の最後に、江戸時代の水道料金の徴収法の展示があった。(笑)

一階に移ると、明治以降の歴史となるのだが、勿論、明治以降、東京の水道の需要は増すばかりだし、その後の貯水池開発や関東大震災の被害に対応とか、話はどんどん続いて行く。

私は戦前までで、頭が疲れてしまったのか、戦後は飛ばして、見なかった。(音声ガイダンスは30まであったが、21で挫折)

d0063149_20433338.jpg「なるほど、これは必要だった」と思ったのは、この馬水槽。
馬で荷物を運んでいた時代、東京の街路には牛馬用の水槽がなかったことから、一頭の馬がお水が飲めなくて、死んでしまったという話が報道され、ロンドン市牛馬給水槽協会から、東京都に寄贈された牛馬専用の水飲み槽。(これはレプリカ)
ライオンの口からお水が出る一番大きな水槽は、牛馬専用で、その足元に小さな水槽があるのだけれど、それは、犬猫用なのだそうだ。(人間様の水飲み口は、裏手にあった。)←全体の写真は下。
今でも、新宿駅東口にあるとのことだが、私は見たことがない。

この写真の奥が「馬水槽」で、手前は、明治以降に日本でデザインされた共用栓という料金を払った人たちが共同で使っていた水道栓なのだが、日本で水に因む動物と言えば龍ということで、龍の頭の彫刻がほどこされ、龍の口からお水が出るようになっていた。(でも、何だか、龍ではなく犬の頭に見えてしまった)
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お水は、ヨーロッパではライオンの口から出るもので、日本は龍の口なのねと理解した。(「水道の蛇口」の「蛇」は、ヘビではなく龍を表しているのだそうだ、一つ利口になった。)

最後音声ガイダンスを返す時に、受付の女性が、冷えた「東京水」を試飲させてくれた、まあまあ。
(通常の水道水をもっと浄化したものなのだそうだ)
また、「ずいぶん、空いているのですね?」と聞いたら、平日は、小学生の団体などの見学があるけれど、土日祭日は、「街歩きが趣味の人が来ることが多い」(まさしく私)とのことであった。

確かに、私が見学している間、他の見学者は、2,3人であった。(受付嬢は2人)

幼い時に、この施設が存在して、見学したら、子供ながらに、都市におけるインフラ整備・水道の大切さがわかり、水道に関わる仕事をしたいと思ったかもと思う。(すぐに忘れるかも知れないが)
安全な水が家の蛇口をひねれば出るのが当然と何も感じないで暮らしているが、水道関係の地味で目立たないお仕事に従事してくださる皆さま、有難う、おかげさまで便利で、清潔に健康に暮らせていますと言う気持ちになった。

d0063149_20453240.jpgこの後、この歴史館の裏手にある「文京区立本郷給水所公苑」に行ってみたら、本郷台地の一番端の高台に、人工的に自然を作った広々とした素敵な公園であった。
神田上水の遺跡が移築されていたり、自然の野原を模したところや、めだかが泳ぐ池とか、バラ園があって、結構広大な公園であった。
しかし。こちらも人が全然いなかった。
でも、ガードマンらしい人が時々いたりするし、この公園に続く門や橋は、開園時間以外は、鍵がかけられる管理された公園であり、怖くはない。

池の周囲の木々には、鳩でも烏でもすずめでもない、尾の長い鳥が遊んでいたし、きれいなとんぼもいて、生き物たちのオアシスでもあり、平日は、近隣のお勤め人のオアシス的公園のようだ。
お茶の水方面にいらした時、お奨めの施設。
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d0063149_20475130.jpg何だか、都心にあって、これだけお金をかけている施設と公園なのに、人のいない空間は気持ちが良いのと同時に、勿体ない気がする。
新江戸川公園と共に、都心にありながら、余り知られていないけれど良い公園だと思う。
(右の画像は、「神田上水の遺跡」)
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by mw17mw | 2012-07-04 08:40 | 東京都内のお散歩・見物 | Comments(2)

Commented by maitako at 2012-07-05 02:09 x
こんにちは。
サッカーミュージアムは無料のゾーンも結構広くて、一部だけ有料になってます。
これからの暑い季節、無料の涼しい場所で椅子に座って飲み物を飲むこともできますので、ついでの機会にはお立ち寄りになるのも良いと思いますよ。
Commented by mw17mw at 2012-07-05 11:29
> maitakoさん
あら、そうなのですか?
だったら、前言を翻して、近々行ってみますね、建物がすごく豪華で、居心地良さそうだなと思っていました。(笑)