面白いお客さん
2005年 08月 12日
一番面白いおじさんの話をば。
身体も大きいし、姿勢もシャンとしているおじさんなのだが、どこか体が悪いらしく、お酒は基本的に飲まないで、我が店で、タバコとお水を買って行く。(お酒はお医者さんに止められているらしい)
お水は、冷えてなければ、我がお店から歩いて5分の大きなスーパーで安く売っているのに、持って帰るのが面倒くさいのか、近所の我が店で割高を買ってくれる。
2リットルのミネラルウォーター、揃えてみたものの、売れるか不安だったが、このおじさんが一手に買ってくれて、有難い。
名前も知らないし、近所のどこに住んでいるのか、実は私はわかっていないお客さんなのだが、とても威勢が良くて、面白い。
本当に下町のおじさんという感じ。
このおじさんは、今年になってから、会社を退職して、年金暮らしになったらしい。
何でも、「毎日、3時に、お風呂屋に行って、一番風呂を浴びている」とのこと。
思わず、「いいな~、いい身分だな~、羨ましい、私も毎日3時にお風呂に入りたい」と言ったら、
「馬鹿者~!俺は去年まで日本経済をこの肩に背負って、大変だったんだ~、その苦労を思えば、一番風呂なんて、大した贅沢じゃね~」と大きな声で、立派な姿勢で言った後、ニカ~っと笑って帰って行った。
本当に、下町のおじさんは、大げさで面白くて、良い。