ブラッスリー ジョンティ@浅草橋のディナー2/3

さて、ブラッスリー ジョンティの料理なのだけれど、私も初めてであったが、フレンチでも「アルザス地方の料理」なのだ。
今回初めて味わってわかったのだが、「所謂高級レストランのフランス料理」が、日本で言えば「料亭で供される懐石料理」に当たり、「アルザス料理」は、日本各地の家庭でも食べられる郷土料理的なものなのだ。

そして、アルザス料理というのは、地理的な関係で隣国ドイツの影響を沢山受けているということは、海と山の違いはあるけれど、他国の食文化を受けているという点で、沖縄料理的位置づけなのだろうか?

ということで、使われる材料も単純で、お肉、じゃがいも、キャベツ、玉ねぎ等を使ったものが多く、目新しさも高級感もない、でも、丁寧に手作りされた料理の良さがあったし、全て優しい味であった。

だったら、上質ではないのかというと、どう表現したら適切なのだろう、アルザスの郷土料理とアルザスワインと「それを愛し、その良さを伝えたい」と考えているブラッスリーの人々の気持ちが相俟って、お店の中に、「一種独特の、上質で、居心地の良い空気と雰囲気が醸し出されている」のだ。

このお店には、結局3時間半いたのだが、その間、本当に楽しい気分で食事ができた。
接客してくれた男性が、お店のオーナーだそうで、見かけ、現代風で普通の感じの良い男性なのだが、心からアルザス地方を愛していることと、真面目で、丁寧な性格が伝わって来た。

オーナーさんは、料理の説明など全て、「本場では○○を使いますが、このお店では、△△という事情で、××を使っています」みたいに説明してくれた。

アルザスって、行ったことがないのだけれど、きっと、とても良いところなのだろう。

例えば、近所のシブレットの手の混んだお料理の上質とは全く質の違う上質なのだけれど、こちらはこちらでとても価値があるものだと感じた。

シブレットの上質さも好きだし、その後、味農家や遠藤利三郎商店にも、他にない上質さを感じているが、その上、また、ジョンティという上質なお店を発見できて、とても嬉しい。

で、お料理の紹介です。
d0063149_20374839.jpg
左は「アルザス風サラダ」
何でも、アルザスでサラダにつけられるのはソーセージが多いのだけれど、日本でそこまで真似すると、肉だらけになってしまうので、スモークサーモンも選択できるとのことで、スモークサーモンになった。
右は、「玉ねぎのタルト」
簡単に言うと、「キッシュロレーヌ」の具が炒めた玉ねぎと言う料理。
(アルザスロレーヌとまとめて言われることも多いけれど、ロレーヌ地方では「キッシュ」と呼ばれ、「アルザス」では「タルト」と呼ばれているようだ。)

d0063149_20421627.jpgこれは、ブーダンノワール。(豚の血のソーセージ)
このメンバーは、メニューにあれば、絶対取ってしまうもの。お店で手作りされるしかないので、お店によって、ずいぶん味が違う。
ここのは、中の上という感じかな?
まだ、ブーダンノワールを食べるのが三回目なのだけれど、六本木のブーケ・ド・フランスより下で、シブレットより上というのが、私の評価。
(シブレットは殆ど全て何でも美味しかったけれど、ブーダンノワールだけは、余り美味しくなかった覚えがあるのだ。)
ブーダンノワールにつけるように、潰したバナナのジャム状のものがついてきて、このバナナ自体も美味しかったし、ブーダンノワールにつけて食べたら、もっと美味しくて、中々良かった。

d0063149_20473399.jpg
これは、ソーセージや茹でた豚肉のシュークルート添え。(シュークルート=ドイツのザウワークラウト)
面白かったのは、一緒に出て来た「自家製マスタード」
今、マスタードを手作りしようと研究中だそうだ。
何でも、マスタードシードを5回くらいアク抜きした上で、色々な調味料を混ぜて作るのだそうだ。
食感も味もマスタードの味はするし、決して不味くはないのだけれど、美味しいという程でもなく、「ゴツゴツした感じ」。
この自家製マスタードで料理を食べている途中で、普通のディジョンのマイユのマスタードも持ってきてくれて、食べ比べることができた。(右の写真の左側がお店の自家製マスタード、右が、マイユのマスタード)
マイユのマスタードというのは、本当に完成されていて、素晴らしく美味しいのだけれど、これだけが出てきたら、普通の上質な味で、このお店らしさが感じられないありきたりな料理になってしまうのだ。
きっとそれは避けたいということで、自分たちが一生懸命研究しているまだゴツゴツしているマスタードを出しているのだろう、そこに、このお店のこだわりを感じる。
(実際食べると、半々に混ぜたくらいが、お店の個性も感じられ、美味しさもあり、良かったが)
無骨だけれど、確かに、自家製マスタードの方が、料理好きの人間にとっては、これからどう発展するのだろうと想像したりできるので、魅力があった。(マスタードシードを使ってマスタードを作る人と作り方を初めて知った感じ)

<続く>
[PR]

by mw17mw | 2010-09-05 21:16 | 飲食店・菓子店 | Comments(0)